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2021年02月13日

運営管理 〜生産情報システム〜




生産情報システム

生産情報システムは、生産活動を支援するために需要予測、受注、設計・開発、生産計画、調達、生産、出荷の各業務において幅広く活用されている。設計・開発、および製造を支援するためのシステム
CAD(Computer Aided Design)

CADは「製品の形状その他の属性データからなるモデルをコンピュータ内部に作成し、解析・処理することによって進める設計」(JIS B 3401-0102)のことである。CADはコンピュータ支援による設計のことであり、形状設計データ(デザインデータ)の作成の支援を行う。

<三次元の形状の表現方法>
@ワイヤーフレームモデル・・・立体を頂点と稜線で表現した、もっとも簡単なモデル。最も単純な表現形式であるため、高速に処理・表示できる。複雑な形状では立体的なイメージが把握しにくいという欠点がある。

Aサーフェスモデル・・・ワイヤーフレームモデルの頂点と稜線の情報に加えて、面の情報を持たせたモデル。シェーディング(立体的に見せるために陰影をつける技法)できる。容積や質量、重心などの物理量の計算はできないという欠点がある。

Bソリッドモデル・・・立体を完全に表現することが可能なモデル。サーフェスモデルは立体の中身が空であるのに対して、ソリッドモデルは中身の詰まった立体として表現している。体積や重心の計算、部品間の干渉チェック、構造解析など応用範囲が広く、構成部品同士の干渉チェックができるという利点がある。

Cパラメトリックデザイン・・・製品又はその部分について、形状を類型化し、寸法などをパラメタで与えることによって、コンピュータ内部のモデルを簡易に生成する設計方法。
CAM(Computer Aided Manufacturing)

CAMは、「コンピュータ内部に表現されたモデルに基づいて生産に必要な各種情報を生成すること、及びそれに基づいて進める生産の形式」(JIS B 3401-0103)のことである。CAMでは、CADなどで作成した設計情報を用いて、製造に必要な数値データや製造用プログラムなどの自動生成を行う。CAMを導入することでCADと連携したマシニングセンタへの指示プログラムが作成され、熟練工の高度な加工技術を再現することが可能となる。3次元CADで作成した製品形状データをもとに、NC工具の経路計算を行い、加工データを作成するものである。さらにCAMは、加工データを作るだけでなく、切削シミュレーションを行い、切削工具やホルダーの干渉や切削時間のチェックをすることも可能である。このように、事前シミュレーションを行うことにより、トラブルを未然に防止することが可能となる。
CAE(Computer Aided Engineering)

CAEは「製品を製造するために必要な情報をコンピュータを用いて統合的に処理し、製品品質、製造工程などを解析評価すること」(JIS B3000-3001)である。CAEはコンピュータによる設計解析のことであり、CADデータを用いて、シミュレーションや構造解析などを行うことで、実際に製造する前に、製品の品質や性能の評価を行う。CADデータを用いたシミュレーションや構造解析、曲げやねじれなどの応力・変形解析などを行うことで、実際に製造する前に製品の品質や性能の評価を行うことができ、開発期間の短縮効果が期待できる。
CAI(Computer Aided Instruction)

CAIは学校や企業などにおけるコンピュータ支援教育のことである。CAIは生産活動における設備、システムの運用、管理などにおいても活用されている。
POP(Point of Production)

POPとは、生産時点情報管理と呼ばれるもので、搬送用パレットやコンテナ、製品に付けられたバーコードやICタグなどを読み込むことで、生産時点で発生する情報を、情報の発生場所(機械、作業者、ジョブ)でリアルタイムに収集することである。POPを活用することで、生産の進捗状況や現場で発生している問題を即座に把握でき、生産量の柔軟な変更(納期変更や設計変更など)への対応が容易になり、問題に対する迅速な対応を実現する。
SCM(Supply Chain Management)

サプライチェーンとは、「顧客‐小売業‐卸売業‐製造業‐部品・資材サプライヤ」などの供給活動の連鎖構造のことをいう。またサプライチェーンマネジメント(SMC:Supply Chain Management)とは、「資材供給から生産、流通、販売に至る物又はサービスの供給連鎖をネットワークで結び、販売情報、需要情報などを部門間又は企業間でリアルタイムに共有することによって、経営業務全体のスピード及び効率を高めながら顧客満足を実現する経営コンセプト」(JIS Z 8141-2309)と定義されており、資材や原材料の調達、生産、物流、消費者への販売までの商流、物流、情報流を一つの大きな供給のチェーンとしてとらえ、サプライチェーン全体を管理し、全体最適化を図ることである。ITを駆使して、サプライヤー(供給業者)から、メーカー、消費者に至るまでの一連のプロセスをネットワークで結んで情報を共有し、経営業務全体のスピードおよび効率を高め、全体最適を実現する管理手法である。SCMの導入によって、消費者の実需に応じたメーカーの生産や、メーカーの生産計画に沿った材料等の供給、業務の効率化や在庫の削減が可能となる。
PLM(Product Life Cycle Management)

PLMは製品の企画から製品出荷後のアフターサービスまで製品を包括的に管理するITソリューションである。製品のライフサイクルの中で使用される製品に関する種々のデータを互いに関連付け一元的な管理を行うもの。
PDM(Product Data Management)

PDMとはPLMの一部であり、製品に関するすべての情報(CADデータ、製造指示書などの図面・文書情報、部品構成情報など)や開発プロセスを一元的に管理するシステムのことである。PDM導入により、企業内の複数部門にまたがる情報共有、協調作業が可能となり、製品開発工程を中心に、業務の迅速化と効率化を期待することができる。PLMは、PDMといった製品データ管理システムの上位概念として製品ライフサイクル全般を結び付けるものとなる。
MRP(Material Requirements Planning)

資材所要量計画MRP(Material Requirements Planning)は「生産計画情報、部品構成表情報及び在庫情報に基づいて、資材の必要量と時期を求める生産管理体系」とJISで定義されている。生産に必要となる資材の所要量を計画するものである。個々の部品や原材料の生産量や購入量とその必要時期を決定する。発展型のMRPIIは、資材に加えて要員(4MのMan)、設備(4MのMachine)といった資源も管理対象になる。MRPUは、JIS生産管理用語で「資材所要量計画だけでなく、要員、設備といった資源も管理対象として、製造・購買などの製造企業の活動を計画し、管理する総合的生産管理の概念と技法。従来のMRPと区別するためにMRPUと呼ぶこともある」(JIS Z8141-2108)と定義されている。さらに財務機能(Money)を追加したレベル(ERPにつながる)に発展している。
ERP(企業資源管理)

人、物、金という企業の経営資源を管理するための情報システム
APS(Advanced Planning and Scheduling:先進的スケジューリング)

APSを導入することにより、タイムバケットに対して計画が作成され、調達・製造すべき品目とその量、各オーダーの着手・完了時期の必然性を明確にすることが可能となる。APSには様々な製品が存在するが、生産数量、予定納期、製品の部品表、作業手順などをもとにして生産計画を立てることが中心的な機能になる。なお、タイムパケットとは、1週間あるいは1日といった期間のことを指す。
自動生産システム

工作機械の自動化は、工作機に数値制御(NC:Numerical Control)を組み込んだNC工作機械から始まり、コンピュータ制御によって稼働するCNC工作機械、自動工具交換が可能なMC(Machining Center:マシニングセンタ)として発展してきた。また、様々な機械を組み合わせることによって各工程内の自動化を可能とするFMC(Flexible Manufacturing Cell:フレキシブル加工セル)は工程内の自動化を可能とした。さらに、工程全体の自動化を可能とするFMS(Flexible Manufacturing System:フレキシブル製造システム)、工場全体の自動化を図るFA(Factory Automation:ファクトリーオートメーション)、受注から製品開発・設計、生産計画、製造、物流、納品など、製品ライフサイクルにおけるすべての活動を企業内複数部門間で一元化して統括的に管理・制御するCIM(Computer Integrated Manufacturing:コンピュータ総合生産システム)へと発展を続けている。
マシニングセンタ(MC:Machining Center)

マシニングセンタ(MC:Machining Center)とは、ATC(Automatic Tool Changer:自動工具交換装置)と呼ばれる装置を装備し、1回の段取りで、旋削、穴あけ、平面加工など多数の異なる種類の作業を自動的に行う数値制御工作機械である。ATCは、複数の工具を格納する工具マガジンからコンピュータの指令によって必要な工具を選定し、工具保持台に自動で取り付けることができる。
DNC(Distributed Numerical Control)

DNC(分散系数値制御)は、複数台のNC工作機械をネットワークで接続し、並列的に複数のコンピュータから集中制御する方式である。DNCを導入することで複数台のNC工作機がコンピュータで結ばれ、効率的な設備の運用が可能となる。NCとは、数値制御のことで、NCを組み込んだものがNC工作機械であり、内臓のソフトウェアによって加工指示情報に変換することで、旋盤やボール盤などの加工を実現している。それが発展しコンピュータを内蔵したCNC(Computer Numerical Control)やネットワーク接続したDNCなどが登場してきた。
CIM(Computer Integrated Manufacturing:コンピュータ総合生産システム)

CIMは開発・製造・販売などで取り扱う各種情報を統合し、製品ライフサイクルにおけるすべての活動を企業内の複数部門間で一元化し、統括的に管理・制御するシステムのことである。
FMS(Flexible Manufacturing System:フレキシブル製造システム)

FMSは生産設備全体をコンピュータ制御することで、生産品種の多様化や、生産計画の変更を柔軟に行うことができるシステムである。FMSでは、複数のFMCや加工機械をベルトコンベアなどの自動搬送装置で接続することで、効率的で柔軟な製造工程を作り出すことが可能である。部材加工や、工具管理、工場内搬送などを自動化することができる。複数の設備からなる生産設備全体をコンピュータで制御することで、生産品種の多様化や生産内容の変更に対して、トランスファーマシンより柔軟性を持たせるように発展させたシステムである。FMSは、ある製品群・部品群を想定し、品種と生産量の変更に容易に対処できる自動加工システムである。自動加工システムは、複数のCNC工作機械と加工物の脱着用の自動パレット交換機を構成要素にし、マテリアルハンドリングシステムとしての加工物搬送用の無人搬送車、自動倉庫などを、コンピュータによって統合した多品種生産対応可能な加工システムである。このためFMSは、生産品種の多様化への対応や生産内容の変更が容易である。反面、自動加工システムの形態が固定されているため、設備の変更に対しては柔軟な対応ができない。
FMC(Flexible Manufacturing Cell:フレキシブル加工セル)

フレキシブル生産セル。機械加工や組み立てにおける工場自動化のシステムで、NC(数値制御)工作機械と産業用ロボット・無人搬送車などを組み合わせたもの。
汎用工作機械

作業者がハンドルやレバーなどを操作することによって対象物を加工する機械である。1つの種類の加工を専門に行う機械であり、汎用旋盤や汎用フライス盤などが汎用工作機械に該当する。加工内容に応じて切削速度や加工圧力などの調整によって様々な加工ができるが、作業者が常に操作しながら加工作業を行うため、少量の工作物の加工に適している。
トランスファーマシン

自動化された専用の機械設備を加工工程順に配置し、工作物を自動的に移送するトランスファー装置によって各工程の機械設備を連結させた設備である。少品種多量生産で単一製品を大量に低コストで生産することに適している反面、加工工程や加工方法が固定されるため、製品のモデルチェンジなどに対応しにくいデメリットがある。
ものの流れの管理

エシェロン在庫

エシェロン在庫とは、自社を含めた下流側にある在庫の総量のことで、サプライチェーン全体で情報の共有化によって、適正な在庫水準を維持することが重要となる。ある在庫点から見て、ものの流れにおける下流側の在庫点の在庫の総和によって定義される在庫量のこと
ブルウィップ効果

サプライチェーンの上流に行くほど発注量の変動が大きくなる現象を、ブルウィップ効果という。ブルウィップとは「牛追いムチ」のことで、サプライチェーンにおけるブルウィップ効果とは、小売業から卸売業、メーカーへと上流工程にいくほど最終需要の予測数量が大きく振れて、実際の需要を超えた在庫量がサプライチーン全体で保有されてしまう現象のことである。但し、サプライチェーン全体として情報共有するマネジメントによってブルウィップ効果の過大な予測数量を抑制することは可能である。サプライチェーンの各段階の調達リードタイムがゼロの場合、発注したらすぐに商品が届くため、商品を在庫する必要がなく、原理的にはブルウィップ効果は発生しない。ブルウィップ効果によって増加してしまうのが、変動を吸収するための安全在庫である。定期発注方式の安全在庫は、安全在庫量=安全係数×消費速度の標準偏差×√(調達期間+発注間隔)、で算出する。
ブルウィップ効果の抑制

  • VMI(Vendor Managed Inventory)の導入
    VMI(Vendor Managed Inventory)は、卸売業など商品の納入業者が小売店頭の商品補充や在庫管理を小売店に代わって行う仕組みである。購入者側の在庫リスクの削減の効果に加え、商品の納入業者は小売店における商品の売れ行きを正確に把握することができるため、ブルウィップ効果を抑制する効果がある。

  • 卸売業が、小売業のPOSデータを自らの在庫管理に活用
    卸売業が、小売店のPOSデータを活用することができれば、何がどれだけ売れているかを正確に把握することが可能となる。これにより過度な見込みを排除でき、ブルウィップ効果を抑制することができる。

  • 卸売業が、複数の小売店舗からの受注を曜日指定などのスケジュール発注によって平準化する
    受注のタイミングにルールが存在しないと、 卸売業者は突然の受注に備えるために、在庫を多く保有しなくてはならなくなる。スケージュール化することで 注文日に応じた在庫保有が可能となり、結果として在庫量を抑制することができ、ブルウィップ効果の抑制につながる。

  • サプライチェーン全体で需要予測
    サプライチェーン全体で需要予測を行えば、 小売現場で起きている現象を共有化できるため、過度な期待感などが排除され、ブルウィップ効果が抑制できる。 しかしサプライチェーン各段階が個別に需要予測を行えば、見込みのブレが増幅され、結果としてブルウィップ効果が発生してしまう。
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