今、新しいことを始めるために屋号を決めたいと思っているんです。
これが、なかなか決まらない!
これは、いいんじゃないか!
こう思うと、すでにある屋号だったり、商標として登録されていたり……。
なかなか悩ましい。
みなさん、ユニークな屋号をしっかり決めていてすごいなあ。
キーワードを考えなくちゃと、辞典や辞書をとにかくガンガンめくっています。
国語辞典、古語辞典、漢和辞典、感情辞典……。
ほかにも、季語辞典、科学用語辞典、数か国語事典、方言辞典など、本当にたくさんの辞書がある。
世の中にはこんなにたくさんの辞書があったのか!と驚きます。
それで出会ったんです。白川静博士の『常用字解』(平凡社)。
漢字博士の白川先生の解説に、目的を忘れて脳に激震が走りました!
たとえば、「努力」という漢字。
この字を見ても、ワクワクしません。
灰色の気持ちになるのには、漢字の成立から理由があった!
努
音声は奴(ど)。力は耒(すき)のかたち。
農耕につとめることをいう。
努は字形からいえば、しもべが農耕に勤めはげむことをいう。
生きていくための農産物を作り出す農作業は、機械を持たなかった古代の人々にとっては、とくに努力(休んだり怠けたりせずに、つとめはげむこと)を必要とすることであった。
怒は「いかる、いきどおる、おこる」という激しい感情を意味する語で、努力にはそのような激しさが必要であった。
のち農耕のことに限らず「つとめる、はげむ」の意味に用いる。
出典:『常用字解』白川静(平凡社)
価格:3300円 |
しもべが耒を使って、怒るくらい激しい感情で労働に精をだすのが、「努力」とは!
ひえー、「努力」とは、元来おそろしい言葉だったのだと、60年以上生きてきて初めて知りました。
漢字の意味や歴史、成り立ちがわかると、文字から見えてくる景色が変わる!
白川静先生、スゴイです。
『常用字解』冒頭文によると、漢字の使用制限は1946年の「当用漢字表」の内閣告示から始まったそう。
これは、連合軍が漢字の制限・廃止を日本政府に求めてきたのに端を発するものだったというのですね。
そこにはなんの文化的考慮は含まれず、このような政策は歴史上、例を見ないと書いてある。
●言葉の制限は伝統的な文化との断絶につながる
●歴史も古く、多くのすぐれた古典をもつ民族にとって、その理解が失われ、受容の機会が失われるのは容易ならざる事態
白川先生は、こう憂いておられる。
この辞書には、白川静先生が後世の日本人に伝えたかった日本人の文化の継承が込められていることを知りました。
本当に尊い一冊です。
これまで出版に携わっていながら、漢字がこれほどまでに奥深いとは、、、
理解してこなかった自分が恥ずかしい。
還暦の自分ですけれど、これからどんどん学んでいきたい。
そして、若い世代におすすめしていくのがきっと、シニア世代の役割なんだと思います。
けれどまずは、屋号を決めないといけないんですけれどね。
辞書に沼っている私ですが、【シニア副業ブログ生活のすすめ】で老眼世代におすすめの国語辞典、言い換えに役立つ『品格語辞典』について記事を書いています。
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