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2018年06月24日

グルメって何 ?

美味しい店を探して食事をする。

今まで、そのような経験はない。

あったのかもしれないが、

目的が美味しいものを食べることではなく、

誰かと会うことだったと思うし、

いわゆるグルメというものに全く興味がないので覚えていない。



どうしてそのようになったか、考えてみたことがある。

子どものころ、

父が食事のことで母にクレームを付けるのを見たことがない。

実は、一度だけあって、

それはタクアンの切り方についてだった。

毎日タクアンが食卓に上っていたのだろう、

父がこう言ったのをよく覚えている。


「タクアンが毎日あってもかまわないが、

切り方を工夫すればいいのではないか。

例えば、丸い形のまま、賽の目にしたり、

細長く(マッチ棒のイメージ)したりすれば、

美味しく感じるのではないか」


子ども(たぶん中学生だった)ながら、ちょっと驚いて、

母の顔をみたら少しムッとした顔をしていた。


その後、

タクアンの切り方に変化があったかどうか覚えていない。



上京して親元を離れてからは、

食事するということは空腹を満たす事が一番大切なことで

「味」のことなど考えてもいなかったと思う。

ある時、どんなものか知らなかったのだがワンタンを注文した。

出てきたのはスープの中に

餃子の皮のようなものが何枚かプカプカ浮いているようなもので、

とてもガッカリしたことがあった。

ワンタンだけでは腹は満たされなかった。

あれ以来、ワンタンは食べようとは思わない。



それでも栄養については、

それなりに考えていたようで醤油よりは

味噌の方が栄養価値はあるだろうと思い、

味噌ラーメンを食べていた。



ズート後年、

子連れ狼というTVドラマの再放送をみていたら、

こんなシーンがあった。

女の人が、子連れ狼と子の大五郎のために食事を作ってあげて、

それを食べる大五郎に「美味しい?」と問いかけるが

大五郎は返事もせず黙々と食べつづけている。

父は申し訳なさそうに言い訳をした。


「この子は、母が亡くなってからは、

美味しいか美味しくないかという感情はなくなってしまっている。

食事が出来るか出来ないかが問題なだけだ」 


何となく、昔の自分を重ね合わせてみたものである。

もちろん、深刻度は比べようもないのだが。

こちとらは、量が多いか少ないかが問題だったのだから。

なん.jpgカレー.jpg


馬齢を重ねるに従って、

食事の量が少なくなっているのを自覚している。

数年前には、

ランチでカレー屋の大きなナンを2枚食べても、

夜、普通に食べていたのだが、

最近は遅めのランチでナンを1枚食べると、

夜、食べられなくなってきた。



しかし、量が少なくなったからと言って、

今更「グルメ派」に転向しようとも思わない。


それぞれの心の持ち方でグルメにもなるだろう。

その食事に満足できればその人にとってはグルメになるのだろう。








posted by smile at 18:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | コラム
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