この寺の創建は古く、670年頃天武天皇の皇太子「草壁皇子」の
住んだ宮殿、宮岡の跡地をもらい受け、そこに義淵(ぎえん)僧正が
創建したのが始まりとされています
正式には「龍蓋寺(りゅうがいじ)」といいますが
飛鳥の岡にある寺から岡寺と呼ばれるようになったそうです
本堂に安置されている本尊の如意輪観音像は、高さ4メートルを超える大きさで
日本に現存する最大の塑像(粘土でできた像)です
弘法大師が日本、インド、中国の土で造ったようです(画像なし)
昔、この地に嵐を起こしては田畑を荒らし
農民を苦しめてきた「悪龍」がいました
農民に助けを求められた義淵僧正は、悪龍を池の中に封じ込めて
大きな石で蓋をしました(画像の石だと思います)
龍はその後、改心して善き龍となり今でも本堂前にある池「龍蓋池」に
眠っているそうです
このことから、正式名称である「龍蓋寺」の名がついたとされ
また、悪龍の厄難を取り除いたこの伝説が、厄除け信仰の始まりなのだそうです
御詠歌
けさ見れば つゆ岡寺の 庭の苔 さながら瑠璃の 光なりけり
今朝見れば岡寺の庭の苔に露が置いて、さながら瑠璃の光のようでありました
瑠璃とは七宝の一つとされる深い青色の宝石で庭の苔を瑠璃と捉えることにより
西国浄土の世界を表現していると言われています
また庭の苔とは、木々に絡んでいる苔のことでもあるとも言われています
(西国巡礼慈悲の道より引用)