西国三十三所巡礼 第十二番 正法寺
正法寺は、滋賀県大津市と京都府宇治市との
府県境にある「岩間山」の山頂付近に位置しています
722年 泰澄大師が、元正天皇の病気平癒祈願を受け
岩間山にあった桂の神木から等身大の千手観音像を刻んで
元正天皇の念持仏である金銅千手観音像をその胎内に納め
本尊として祀ったのが始まりといわれています
本尊の観音像は、毎夜日没とともに厨子を抜け出て
百三十六地獄を駆け巡り、苦しむひとびとを救済し
岩間山へ戻られた時には汗びっしょりになられているので
そのお姿から「汗かき観音」さんと呼ばれています
境内の真ん中に小さな社(稲妻龍王社)と銀杏の巨木(樹齢450年)があります
岩間山にはよく雷が落ち、伽藍が焼失することがあり
泰澄大師が法力で稲妻を捕まえ、岩間寺の護法善神として
この銀杏の大樹に住まわしているそうです
本堂横には松尾芭蕉が「古池や蛙飛び込む水の音」を
詠んだと伝えられている「芭蕉の池」が残っています
松尾芭蕉は正法寺の観音様がお気に入りで何回も参拝に訪れていたそうです
御詠歌
水上は いづくなるらん岩間寺 岸打つ波は 松風の音
里を潤し、人心を豊かに育む千丈川の流れ
川上に尋ね行けば、岩間の観音様のお膝もとより
湧き出ずる慈悲水に辿り着く
観音様の大悲の心を携えた霊水が川となり
さざ波の音が松風の音と和して 観音様のお声として
「優しい心」を語り合う大切さを人に伝えてくる(西国巡礼慈悲の道より引用)
2024年07月20日
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