国民は電力を供給するのに国が運営していたことで安心していられたものですが、自由化に伴い電力会社と契約できない状況の人も出ています。
いきなり倒産、破綻する電力会社に他の電力会社が対応しきれなくなり、順番待ちのような状況です。
しかも、新電力会社によっては東電が使っていた明細のようなものを各家庭に配っていないため、電力会社を変更するのに手間取ってしまっているためです。
民間の電力会社の目的はお金儲けです。国が運営した場合は、国民の生活を守るためです。
この差は大きく、実際、新電力会社は破綻、倒産すればその後の対応は個人に丸投げです。
民営化の怖さはここにあります。
金儲けなのか?国民の生活を守るためなのか?なのです。
民営化してはダメなものがあります。
それは国民の命にもかかわるものです。
電気、水道、ガスなどの生活の基盤になる光熱費は民営に任せてはいけないということなのです。
今回、なぜ燃料費が高騰化しているのかを考えてみましょう。
原発の停止と火力発電
3:11の地震の時、津波によって原発事故が起こりました。
この原因は津波なのでしょうか?
原発の安全性の問題ではないのでしょうか?
適切な対応がなされなかったことによる人災ではないのでしょうか?
かつてチェルノブイリ原発事故がありました。
この事故は福島の自己よりもひどく、原因も人災でした。
コンクリートで暴走する原発を固めただけで、その中ではまだ原発は稼働している状態です。
福島のような完全停止が行われたわけではないのです。
そんなチェルノブイリ原発事故の時さえ、人は原発を停止しませんでした。
今回、福島の事故により、世界が反応し、各国の原発が停止しています。
それによって電力の発電は火力発電に変更されました。
火力発電のデメリットは無視されたようです。
なぜ、火力発電から原発に変更されたのかの問題は無視されたということです。
原発が事故を起こせば恐ろしいことになります。
しかし、原発を管理することが可能ならば、それほど怖いものではないでしょう。
逆に停止しても原発は生きています。これを放置して原発を扱える人材がいなくなった時のほうが恐ろしいのです。
原発をオーパーツにしてしまうことは避けなければなりません。ですから原発やーめた!では危険なのです。安全性を追求していくことが必要です。
使わなければ大丈夫だと思っていたら間違いです。
作った原発は永遠に管理が必要だからです。
【火力発電を復活させたデメリット】
原発の代わりに世界が発電に使い始めたのは火力発電です。
もちろん、風力、地力、水力、太陽光などもありますが、すべての人たちの生活を守るだけの電力を供給するには全く足りていないのが現状でしょう。
この中で、1番電力を作り出せるのが「火力発電」です。
しかし、火力発電から原発にシフトした時の理由を忘れている人がいます。
火力発電は空気を汚す、CO2を排出する、それに比べてクリーンだったのが原発だったのです。
火力発電に切り替えた世界はどうなっているでしょう。
温暖化は加速しています。
CO2の排出も抑えられません。
このままいけば人類は地球で生きていけなくなる状態になります。
温暖化は北極、南極の氷を溶かし、水面を上昇させています。
気象変動がひどく、毎回、台風や水害、熱波、干ばつが起きています。
これが加速している原因の一つは火力発電なのです。
原発の怖さと火力発電によるデメリットを考えてみると、原発の安全性は確立することはできますが、火力発電によって起きている世界の異常気象は火力発電をやめない限り終わりがないのです。
火力発電に必要な燃料
火力発電を稼働させ、電気を供給するためには燃料が必要ですよね。
ほとんどは化石燃料を必要とします。石炭、石油、液化天然ガス、これらは自国では供給できません。
しかも化石燃料には限界があります。取りつくせば終わりです。
この化石燃料を供給している国が日本に高く売れば燃料費がかかり、電気代は高騰するのです。
現在問題になっているのはロシアとウクライナ問題です。
ロシアからガスを供給していた国は多くあります。
それができないとなれば別のところから買わなくてはいけません。
ヨーロッパへ日本が買っていた燃料を分けています。
そのせいで燃料が減り、電力の供給が間に合わないために節電を求めているわけです。
しかし、日本が進める政策の中には2030年にはすべての販売自動車を電気自動車の変えるそうです。
電力の供給がまともにできない状況で、電気自動車に代わったら国民の生活はどうなっていくのでしょう。
もちろん、ガソリンも高騰化していますが、電気は必要な分だけ作れていないのが現状です。
日本は燃料を他国に頼っています。そのせいで他の国で問題が起きるとすぐに影響を受けてしまうのが1番の問題でしょう。
全世帯で6割強値上げ
この冬、日本の全電気会社で一斉に値上げをします。
若干の違いはありますが、値上げ幅は1ヶ月約600円〜800円台値上げすることになります。
燃料の高騰化は商品の値上げラッシュにもつながります。
現在もいろんなものが値上げしていますよね。
しかし、日本人の平均的年収は低いわけです。
弱いものから淘汰される時代が来るかもしれません。
楽して稼ぐみたいな風潮がはびこっていますが、足元をすくわれない様に気をつけましょう。
楽して稼げるのは、一部の金持ちだけです。
実際は残業代で稼ぐこともできない、2つも3つも仕事を抱える。
日本の労働者に対する政策はろくなものがありません。
貧困を多く作り、楽なようで実は余計にハードになり、収入にもつながらない。
年功序列は能力のないものでも真面目に働くことで、その年齢に必要な給料を得ることができました。
世の中に、できる人間がどれほどいるのかということです。そんなに金を稼ぐことに特化している人間はいません。日本が総人口中流になれたのは、年功序列によって給料が上がる仕組みがあったからです。
能力がない人も子供がいて生活ができる仕組みが日本人には合っていたのではないでしょうか。
なんでもアメリカを真似するのも間違いではないかとも思います。
アメリカには、日本人以上の貧困世帯があることにも目を向けるべきです。
国民が助け合っていく国こそ、強くなれるのではないでしょうか。