姿かたちはまさに半魚人のように見えます。
半魚人の話はシュメールが有名です。シュメール神話に出てくる7人の賢人の一人が半魚人「オアンネス」と呼ばれています。顔と足は人間のようで頭と胴体は魚という風貌をしています。
シュメール神話のオアンネス
シュメールといえば、学校の歴史でも習う「メソポタミア文明」の起きた地域に忽然と現れた高度な文明を持つ人々と云われています。楔形文字を使っていたのもシュメール人ですね。
アッシュールから出土した紀元前14世紀の銘板の欠片に、オアンネスのことが書かれています。
バビロニア辺境のエリュトラーの海に、オアンネスという名前の知性を持つ怪物が現れた。
その全身は。全身は魚で魚の頭の下にもう一つ頭があり、魚の尾ひれ部分に人間の足がある。その声と言葉は明瞭で人間のものであった。この怪物は人間の間で1日を過ごすが、その間なにも食べない。
そして彼はあらゆる文学、科学、技芸を教えた。都市の造り方、神殿の築き方、法律の編み方を教え、幾何学の原理を説いた。大地の種子を見分け、果物の集め方を教えた。
簡単に言えば、野蛮な風習をやわらげ、生活を人間的なものにするすべてを教えた。その時以来、彼の指導によってもたらされた進歩に付け加えるものはない。
太陽が沈むとオアンネスは海に戻り、海中で夜を過ごした。彼は水陸両生だったのである。
その全身は。全身は魚で魚の頭の下にもう一つ頭があり、魚の尾ひれ部分に人間の足がある。その声と言葉は明瞭で人間のものであった。この怪物は人間の間で1日を過ごすが、その間なにも食べない。
そして彼はあらゆる文学、科学、技芸を教えた。都市の造り方、神殿の築き方、法律の編み方を教え、幾何学の原理を説いた。大地の種子を見分け、果物の集め方を教えた。
簡単に言えば、野蛮な風習をやわらげ、生活を人間的なものにするすべてを教えた。その時以来、彼の指導によってもたらされた進歩に付け加えるものはない。
太陽が沈むとオアンネスは海に戻り、海中で夜を過ごした。彼は水陸両生だったのである。
オアンネスの壁画
魚の着ぐるみを着ているように見えてしまうのは私だけでしょうか。
片手に持っているバッグのようなものが何なのかは、未だ解明されていないようです。みんな、持っているのですよね。これがないと陸上で呼吸が出来なかったとか、酸素ボンベのようなものなのかもしれません。
アマビエの伝承
アマビエは、江戸時代後期の肥後の国(熊本県)に現れたと云われています。
「毎夜、海中に光る物体が出現していたため、役人がおもむいたところ、それが姿を現した。」のような事が書かれています。
上記のような姿をしていたようですね。
アマビエは、海に現れた際に予言めいたことを言ったと云われています。
向こう6年の豊作と疫病が流行ることを伝え、「疫病が流行ったら、私の写し絵を早々に人々に見せよ」と語って海に姿を消したとの話です。
今回のコロナ騒ぎでアマビエの話が出てきたのは、このような疫病の話が伝わっていたからなのです。
ちなみに、似ていませんか?シュメールのオアンネスとアンビエの姿。
年代的違いはありますが、かなり姿が似てるように感じるのです。
オアンネスもアマビエも人間の言語を話したようですし、海の外でも海中でも生きていける生物のようですよね。
言語が通じるというのが、少し不思議に思うのです。その地域の人間と同じ言語を半魚人が話せるというのはどういうことなのかな?って。
シュメールの海にいる半魚人はシュメール語を、日本の海にすむ半魚人は日本語を話せるという事なのでしょうかね。という事は日本にいる半魚人は日本人?って思ってしまうのでした。
ドゴン族が描いたノンモの姿
世界を調べてみると、このような半魚人の伝説は多くて、単なる創造の産物なのか?はたまた実在しているのかを考えてしまいます。
シリウスで有名なドゴン族ですが、彼らが言うところのシリウスから来た「ノンモ」という異星人の姿がまさに魚なのですよ。
ノンモの絵
西アフリカのマリ共和国、ニジェール川流域、バンディガラの断壁に移住するドゴン族。彼らの神話によると、創世神アンマは1組の半魚人の精霊「ノンモ」と4組の人間、8種類の穀物を地上にもたらしたと伝えられています。
ノンモは人間に狩猟のやり方などの知識を教え、大地は秩序と豊穣が与えられたとされています。
このノンモはシリウス星から箱舟に乗って地球にやってきたと伝えられています。
シュメールのオアンネスの話にとても似ています。ノンモの絵は少し雑なので只の魚?にも見えますが、神話の話からすると言語も話したのではないかと思われます。
人間にいろいろなことを教えているのですから、意思疎通が出来たという事なのでしょう。
海の司教 Sea bishop
中世ヨーロッパの民話に「海の司教:Sea bishiop」と呼ばれる半魚人が登場する。
但し、神でも悪魔でもなく、言葉も話せず、時折人間に捕らえられる生物として出てくる子地が多いようです。知恵のない半魚人だったようですね。
半魚人は実在したのか?
ここまで見てきて、このような半魚人の話が世界にあることが面白いですよね。
日本には有名なものに「百比丘尼」という存在がいます。
百比丘尼は人魚の肉を食べて不老長寿になったと云われています。こちらは半魚人ではなく、人魚のなのですが、一説に男は半魚人、女は人魚の容姿をしているという説もあり、半魚人と人魚は同族とも云われています。
アマビエの存在は最近まで知りませんでしたが、容姿が絵に残されているのがすごいなとも思いました。
さて、アマビエとオアンネスは地球の海に棲む怪物なのでしょうか?
人間に知恵を授けたのは半魚人なのでしょうか?異星人なのでしょうか?世界に伝わる伝承の真実がわかる日が来るといいなと思っています。