2022年08月15日
介護職は必ず知っておきたい、高齢者の疾病3選。初心者必見!
こんにちは!
今回は、介護職は知っておきたい高齢者の疾病3選を解説したいと思います。患者さんの病気のことは看護師さんに日頃はお任せしていると思います。それは当たり前の事なのですが、患者さんがどのような疾病を抱えているのか、ケアをする介護士が知っているのと知らないのとではスタッフの連携に大きな違いが生まれてきます。介護士もある程度知識を持ってケアできるようにまずは3つ解説をしていきたいと思います。
目次
■ 体内水分量の変化(脱水の原因)
■ 循環器系の変化
■ 呼吸器系の変化
体内水分量の変化(脱水の原因)
成人では、体重の約60%が水分です。残りの約40%は骨・筋肉・脂肪・内臓などの固形物です。この体内の水分のことを体液と呼びます。体液は、細胞内にある「細胞内液」と細胞外にある「細胞外液」とに分けられ、細胞内液は、筋肉などの組織に貯蔵されています。そして体液は、酸素や栄養分と老廃物の運搬、体温の調節という生命を維持するために重要な働きをしています。
高齢者の場合は、体内の水分量が減少します。これは、水分を多く貯蓄する筋肉の細胞数の減少により、細胞内液の量が少なくなるからです。そのため、水分摂取量が少なかったり、たくさんの汗をかいたりして細胞外液が減少した場合、細胞内液からの補充ができないために高齢者は脱水になりやすいのです。
⊞ その他の脱水の原因
高齢者は加齢に伴い腎機能が低下するため、水分の再吸収力が落ちて、必要以上に尿として水分が出ていくため、脱水になりやすいです。また、加齢とともに口喝中枢の感受性が低下し、のどの渇きが感じにくくなるため、水分補給が減少し、脱水を引き起こします。
循環器系の変化
循環器とは、血液を全身に循環させる臓器で、血液を全身に送り出すポンプのはたらきをする心臓と、血液の通り道である血管のことです。 血液の循環には、心臓から送り出された血液が全身をめぐって心臓に戻ってくる体循環と、心臓から送りだされた血液が肺を通って心臓に戻ってくる肺循環があります。体循環では栄養素や酸素を全身の臓器や筋肉に供給し、肺循環では全身をめぐってきた血液中の二酸化炭素と酸素とを交換します(ガス交換)。
⊞ 心臓の機能
心臓は、胸の中央よりやや左側にあります。心筋と呼ばれる筋肉からできており、この心筋の収縮によって血液を全身に送り出すポンプの働きをしています。運動時には身体が必要とする酸素が増えるため、それを供給し、血液を全身の組織に送ろうとして心拍数は増加します。
左心室、左心房、右心室、右心房の4つの部屋に分かれていて、それぞれの部屋の入り口と出口には弁があり、血液の逆流を防いでいます。
⊞ 血管の種類
血管には、動脈、静脈、毛細血管の3種類があります。動脈は、心臓から送り出された血液を全身の臓器に運ぶための血管です。心臓から送り出される血液の勢いに耐えられるよう、動脈の壁は厚く、弾力性があります。一方、動脈に比べt静脈の壁は、薄くしなやかです。毛細血管は、動脈と静脈をつなぐ細い血管で、体内を網目のようにめぐっています。
⊞ 循環機能の変化による影響
加齢により、血管の壁の弾力性が低下したり、内腔が狭くなります(動脈硬化)。動脈硬化により血圧の上昇が見られたり、血管がもろくなったり詰まりやすくなります。
呼吸器系の変化
呼吸器とは、呼吸に関わる鼻、咽頭、気管、気管支、肺などの器官のことです。呼吸とは、口や鼻から空気を肺に吸い込み、肺でガス交換を行い、口や鼻から吐き出すことをいいます。
ガス交換は、肺の中にある肺胞で行います。肺胞までの空気の通り道を気道(鼻腔→咽頭→喉頭→気管→気管支)といいます。気管は、左右の気管支に分けられ、最終的に肺胞につながります。
肺は、胸郭(胸椎・肋骨・胸骨)の中にあります。肺は自らが膨らんだり、しぼんだりできません。肋間筋・横隔膜などの呼吸筋の働きにより、空気の出し入れをしています。
⊞ 呼吸機能の変化による影響
@肺胞の弾力性が低下することにより、肺活量の減少と肺に残る空気の量(残気量)が増加します。
A胸郭が拡がりにくくなることと、呼吸筋の筋力が低下することにより、肺活量が減少します。
B異物を気道から取り除こうとして咳(=咳嗽がいそう)が出ます。この反射運動を咳嗽反射といいます。 咳嗽反射が低下すると、気道に侵入した異物を除去できないため、誤嚥性肺炎を起こしやすいです。
※肺活量とは、最大に息を吸い込んだ後に、それをすべて吐き出したときの個出量のこと
※残気量とは、息を吐き切った後に、なお肺の中に残っている空気のこと
今回は、以上です。
本日は最後まで御覧くださり、ありがとうございました。
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