アフィリエイト広告を利用しています
ファン
検索
<< 2024年08月 >>
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
最新記事
写真ギャラリー
最新コメント
タグクラウド
カテゴリーアーカイブ
プロフィール
風越三太夫さんの画像
風越三太夫
プロフィール
日別アーカイブ

広告

posted by fanblog

2022年10月08日

伊那市唯一の洋館伊那市創造館(旧上伊那図書館)

今回は、先日訪れた長野県伊那市にある伊那市創造館(旧上伊那図書館)について取り上げてみたいと思います。

伊那市創造館は1930年から2003年まで70年余りこの地域の教育や文化の中心となった上伊那図書館の建物を、博物館類似の機能を持つ施設として、2010年にリニューアルオープンしたものです。現在、伊那市唯一の洋館として、多くの人たちが訪れています。


訪れた日は、2022年9月17日であり、この時は特別展示として、「一茶の生涯と句碑」が行われており、それを見るために訪れました。

上伊那図書館について


上伊那図書館は、製糸業の実業家武井覚太郎が図書館の重要性を認識して、建築資金を提供して、1929年(昭和4年)9月に起工し、翌年12月に竣工しました。同年12月7日には、落成式と開館式を行って、12月18日には一般縦覧を開始しました。長野県内では、前年に開館した県立長野図書館に次ぐ規模の図書館でありました。

上伊那図書館の運営は、上伊那郡内の各市町村からの補助金で賄われた「財団法人上伊那図書館」が担いました。戦後の1950年(昭和25年)には、図書館法が施行され多くの私立図書館は、公民館図書部に吸収されました。が、上伊那図書館は私立図書館として残り、1979年(昭和54年)の時点では、長野県内に32館の法定図書館の中で、唯一の財団立図書館となっていました。

太平洋戦争中は、名古屋市蓬左文庫の図書や徳川美術館の美術品の疎開先となりました。戦後になると、上伊那図書館は進駐軍に接収されていました。そのため、本棚にはアメリカ兵が残したサインが残っています。

昭和の終わり頃になると、伊那市立図書館の建設計画が持ち上がり、建設基本計画では、上伊那図書館の用地が有力候補に挙げられました。しかし、敷地面積確保や文化財保護の観点から、別の場所に建設することになりました。また、伊那市のほかの上伊那郡内の市町村も相次いで公立図書館が建設されました。しだいに、上伊那図書館はその役目を収束させていくことになりました。

そして、ついに建物の老朽化も相まって、2003年(平成15年)3月31日で閲覧と貸出を停止し、蔵書整理を行い、1年後の2004年(平成16年)3月31日に完全閉館となりました。閉館までに、約81,000冊の図書を購入していました。

建物について




伊那創造館.jpg



上伊那図書館の建物は、大正末期から昭和初期の様式が見られる近代建築です。構造は、鉄筋コンクリート造3階建(一部4階建)で、上伊那地域に現存する最古の鉄筋コンクリートの建築物となっています。建物の高さは17.27ⅿで、建築面積は建物全体で1,356uとなっています。

階段の手すりには大理石が使われ、外壁には高遠焼のテラコッタタイルが使われています。

設計は長年、“長野県鉄筋コンクリート建築の開祖”と言われる黒田好造が担当したとされていました。しかし、2011年に東京都内で台湾総督府や諏訪市の片倉館を設計した森山松之助が書いた図面が発見されて、森山松之助が基本設計したことが判明しました。現存する黒田好造が設計した建物は、飯田市立追手町小学校校舎と上伊那図書館のみとなっています。上伊那図書館の外観は、黒田好造の嗜好が色濃くありますが、森山松之助が設計した東京歯科医学専門学校との共通点も指摘されており、両者の特徴が反映されている建物となっています。

2008年8月27日には、伊那市指定有形文化財となりました。

伊那市創造館について


完全閉館した2004年に管理が伊那市に移管されました。伊那市は貴重な建物である上伊那図書館を活用するため、合併特例債やまちづくり交付金を活用して、本館の耐震化・エレベーター設置によるバリアフリー化・収蔵庫の併設工事が行われました。約2万点に及ぶ貴重な資料や文化財は収蔵庫に保管されました。

2010年4月に竣工式が行われ、同年5月24日には、生涯学習施設・博物館類似施設の機能を持つ伊那市創造館として、再開館しました。

1階には講座やワークショップなどに用いる体験学習室などがあります。2階には、重要文化財である南箕輪村神子柴遺跡の出土品や、漂泊の俳諧師井上井月(いのうえせいげつ)に関連する資料を展示している常設展示室があります。3階には講演会や演奏会が行われる講堂があります。
また、建物の前にある庭園には、上伊那図書館の建設に尽力した武井覚太郎の胸像があります。常設展示室はさほど広くはありませんが、井上井月の展示室は、見る価値があるかと思います。

アクセスですが、JRの場合は、JR飯田線伊那市駅より徒歩5分。高速バスの場合は、伊那市バスターミナルより徒歩3分。車の場合は、中央自動車道小黒川スマートインターから市街地方面へ5分となります。伊那市創造館には、駐車場がありませんので、いなっせの駐車場に停めることになります。帰りに事務所で駐車場無料の手続きを行います。

今回は、伊那市荒井にある伊那市創造館(旧上伊那図書館)を取り上げました。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。













この記事へのコメント
コメントを書く

お名前:

メールアドレス:


ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/11622735
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
×

この広告は30日以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。