2022年09月18日
季語「子規忌」俳句十選
9月19日は、近代俳句のみならず近代文学に大きな影響を与えた俳人正岡子規が亡くなった日です。
正岡子規は、慶応3年(1867年)に伊予松山で生まれました。本名は常規(つねのり)、幼名は処之助(ところのすけ)で、のちに升(のぼる)です。子規の俳号は、明治22年に喀血(かっけつ)してから、使うようになりました。明治の文豪夏目漱石と親交を結び、俳句・短歌・新体詩・評論・随筆など多彩な創作活動を行い、日本近代文学に大きな影響を及ぼしました。
【辞世の句】
糸瓜咲て 痰のつまりし 仏かな
痰一斗 糸瓜の水も 間に合わず
をとついの へちまの水も 取らざりき
これらの辞世の句から、子規の忌日を「糸瓜忌」ともいい、また、雅号にちなんで「獺祭忌」ともいいます。
「子規忌」俳句十選
獺祭忌 紙切る鋏 街に買ふ 沢木欣一
いつも忌に 横顔の子規 老いし子規 山口誓子
同病の 集りてわらへる 子規忌かな 石田波郷
子規忌なり いまは美顔に 使う水 中原道夫
志集ふ 子規忌で ありしかな 稲畑汀子
糸瓜忌や 底見えそめし 江戸疎水 武岡東西
糸瓜忌や 大観峰に 風を聴く 山田弘子
ああ今日は 子規忌なりけり 日記書く 菊池澄子
瘦せ畑に 鶏頭四五本 子規忌かな 伊藤和枝
俳句幹事も 定年となる 子規忌 品川鈴子
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