2019年04月12日
孤独のグルメ( 久住昌之原作・谷口ジロー作画)
価格:648円 |
巻数 | 全2巻・完結済み(未収録エピソードあり) |
---|---|
レシピ本として | グルメ本ではない。お店を紹介するマンガだが、店名は出てこないことが多い |
料理を作る人 | 出てこない |
あらすじ
主人公・井之頭五郎は、食べる。
それも、よくある街角の定食屋やラーメン屋で、ひたすら食べる。
時間や社会にとらわれず、幸福に空腹をみたすとき、彼はつかの間自分勝手になり、「自由」になる。
孤独のグルメーーー。それは、誰にも邪魔されず、気を使わずものを食べるという孤高の行為だ。そして、この行為こそが現代人に平等に与えられた、最高の「癒し」といえるのである。
引用:「孤独のグルメ」(扶桑社/久住昌之原作・谷口ジロー作画) 1巻・裏表紙
主人公・井之頭五郎は輸入雑貨商を営み、各地(マンガ版では東京中心・ほぼ関東圏)に飛ぶ。
そこで空腹を抱え、店を探し、食べ、時に満足し、時に不満を抱えて後にする。
ただそれだけのマンガです。
ただそれだけなのに、妙に人気を博し、ドラマ化までしました。
松重さんがおいしそうに各地のお店のご飯を食べまくる深夜ドラマです。
とてもお腹がすくので、深夜に見てはいけないと思います。
寝るのがつらくなるレベルにおいしそうです。
話をマンガに戻しましょう。
マンガ版も、ドラマ版と同じく、五郎がひたすらご飯を食べます。気持ちのいい食いっぷりです。
ドラマと違うのは、モデルとなったお店はあるようですが、お店紹介という形はないので、どのお店かはわからないこと。
いつも満足して終わるドラマと違い、トラブルに見舞われたり、お店の主人ともめたりして、空腹を抱えて店を後にするときもあることです。
その時の哀愁漂う姿もまた、マンガ版の魅力だと思います。
ご飯を食べるだけなのに、毎回一大事ですからね。
ちなみに。
「孤独のグルメ」には2巻には収録されていない・描かれてもいない未公開エピソードがあります。
ファンとしてはとても読みたいところなのですが、2019年現在作画を担当されていた谷口ジロー先生が亡くなっています。
原作者は「描く人がいなくなったので、続編はない」と言い切っていらっしゃるので……
残念ですが、読むことはできないでしょう。
こんな人にオススメ
- ドラマ・孤独のグルメが好きだった
- グルメ×ハードボイルを楽しみたい
- 若い主人公に飽きた
こちらはドラマの孤独のグルメを見た人は、ほぼ楽しめるマンガです。
ドラマ版とストーリーの流れは一緒ですからね。
ただ、全国各地のお店を紹介していたドラマと違い、ほとんどは東京のお店。
もしもガイドブックとしての価値を期待するなら、ちょっと向いていないマンガです。
マンガ版の魅力は、とにかく「ハードボイル」であるということ。
メニューを選ぶの一つ、お店を見回すの一つ、五郎の美学がモノローグ(心の声)の形で語られます。
最近はやりのグルメマンガは妙に小奇麗というか、かわいらしい絵柄が多い気がするのですが……
こちらのマンガはお店の描写も人物の描写も落ち着いていて、読みやすいです。
マンガを読みつけない人でも読みやすいと思いますよ。
こんな人は苦手かも
- 華やかな画風が好きだ
- ドラマ版より主人公の性格が偏屈
- 人がご飯を食べる姿に興味がない
マンガ版の画風は、ともかく落ち着いています。
登場人物が道行く社会人ばかりなのもあいまって、華はありません。
ドラマ版の妙にゲストが有名俳優・女優さんの孤独のグルメが好きだった人は、もしかしたら物足りないかもしれません。
主人公・五郎の性格もドラマ版に比べるとなんだか随分と偏屈というか、文句が多いのが特徴です。
私はこれはこれで好きなのですが……
「静かに食べたいっていってるあなたが一番うるさいのでは(心の中だけどね?)」と突っ込みたくなる時もありますね。
最後に、マンガ版もやっぱりご飯を食べるだけのマンガです。
顧客とのやり取りもドラマほど描かれていないので、本当にほぼ五郎ちゃんの一人語りだけでストーリーが進みます。
読み応えのあるストーリーが好きな人には、オススメしません。
ドラマ・マンガ版の違いを色々とあげましたが、ドラマの空気感が好きだった人には楽しめるマンガだと思います。
原作者の久住先生は、ほかの人気グルメマンガの原作も手がけています。
個人的には「久住ワールド・入門編」としてもおすすめですよ〜
価格:648円 |
孤独のグルメ 2[本/雑誌] (単行本・ムック) / 久住昌之/原作 谷口ジロー/作画 価格:994円 |
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