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2019年12月19日

「短き言の葉」

「無意味な言葉が僕の翼になる」より。
2011年03月16日投稿。
※投稿時より過去の作品です











「no-title」

そんな簡単に死を願うなんて
冷酷非道な鉄面皮
そう、言われるけど
でも、怖かった
でも本当に怖かった
だから
私を脅かしたそれに
心から
死を、願う




「no-title」

私は世界が欲しかった
私は世界が欲しかった
けれど世界に私は要らないらしく
私は世界に捨てられた
そんな私の手に残ったのは
愛という名の偽りだった




「no-title」

私は私を好きでいる
世界の誰もが否定しても
私は私を好きでいる
例えばアナタが否定しても
何も取り柄がないじゃない
そんなの私が一番分かってる
だけど
最後の最後に私を愛せるのはただ一人
私しかいないって知ってるから
私は私を好きでいる
私だけでも、好きでいる




「no-title」

他人の悪いところは
こじつけだったってフォローできる
自分の悪いところは
自分が悪いと一番知ってる




「no-title」

この街は賑やかだ
絶えずどこかで人が溢れていて
追い出されたような気持ちになる
一人で歩くには向かない
この街は賑やかで
賑やかで賑やかで賑やかだから
つい
やるせない気持ちになる

街はこんなに明るいのに
どうして
一人で歩くには寒すぎるんだろう




「no-title」

この街を、歩く度、
一人じゃない、と、
嘘を吐く

賑やかな街に独りは寂し過ぎやしないか




「no-title」

他愛ない話をしながら街を歩く
二人で歩く
なのに、
こんなにも、私は独りだ




「no-title」

使えない奴は要らない
邪魔になるから
使えないくせに出しゃばる奴はもっと要らない
邪魔になるから

時としてどちらにもなれる私は
もちろん要らない
邪魔になるから

だから
ばいばい




「no-title」

型にはめて決めてしまえば忘れることないと勘違いしている
そんな勘違いを重ねていって
雁字搦めになって行き着く先は
誰の元でもないと
解っていたのに
解っていたのに…




「no-title」

知っているはずの、知らない側面を見たら
怖くなって、怖くなって、
必死で知っている何かを探そうとする
最初から
全てを知っている必要なんてないのにね
知らないことが、こんなに怖いなんて、さ




「no-title」

ふっ、として
はっ、として
唄いたくなった時に
もう君は居ないんだからね




「no-title」

何もかもなんて出来ないから
仕方ないから捨てていく
最初に決めたものよりも
上出来、それが出来たとして
最初に決めたそれだけは、何とか守ってみたいから
新しい、から捨てていく

新しいから捨てるとか
古いから残すとか
そんな下らない基準じゃなくて
全て残してやればいいのにね




「no-title」

彼女が何をしたかったのか
残念ながら、解るので
まぁ、頑張れ
心の中で、言っておく




「no-title」

キミの気持ちは分からないけど
キミの態度は分かるから
一つだけ言っておく
世の中、そんなに甘くはないぜ




「no-title」

もっと素直に歌えたら
貴方は離れていかなかったかな
もっと素直に歌えていたら
貴方は私を受け入れてくれたかな
考えても、答えはただ、貴方の中だけに

もしかして
考えること自体
おこがましいのかもね




「no-title」

時々自分が生きてる理由が解らなくなる
必要ないのに、どうしてまだ生きてるんだろう
そう考えた時、ふと答えが頭をよぎる
死にたくないからだ、と




「no-title」

独りだった
それでも、世界はこんなに眩しかった

君が隣にいたらなぁ




「no-title」

自ら目指した未来さえ、吹きすさぶ風を前には勝てなくて
その声は、その、祈りは、
ただ、一陣の荒ぶりの前では無力だった
嗚呼、この世界はかくも生き難く、かくも美しい




「no-title」

君からも現実からも、逃げてはいけなかったのに
僕は逃げてしまった
自分という存在のために




「no-title」

伝えたかった言葉より、伝わった言葉が激し過ぎて
伝えたかった感情より、伝わった感情が苦し過ぎて
伝えたかった温もりより、伝わった温もりが切なくて
ねぇ、だからこそ、愛してみたいと思ったんだよ




「no-title」

空は晴れているのに、雨音が聞こえるのは何故?
君は濡れているのに、僕が乾いているのは何故?

空は泣いているのに、人が笑っているのは何故?
君は乾いているのに、僕が濡れているのは何故?




「no-title」

それは、紅く、腑を引き裂いたナイフ
君はもう、涙を流さない
僕はもう、この世にいない




「no-title」

最期を詠う時は 僕にそっと寄り掛かって
君の流す涙なら 僕は全部飲み干すから




「no-title」

歌いきることができないなら歌わなければいいと
君は、寂しい瞳で言うんだね
でも、気付いて
歌いきることができないから
僕は、このやるせなさを、君に歌ってしまうんだよ




「no-title」

泣くこともできたけど
そうすると
悲劇のヒロインぶってるみたいで

自分の黒さを知っているから
泣いちゃう自分が愚かに思える
寄りかかれる場所が あったらなぁ




「no-title」

曝け出したのは躰じゃなく本音だったのに
嗤ってかわされ
貴方は一体何が欲しいの?
言葉を聞かずむしゃぶりついて
それのどこが愉しいの?
答えを聞きたいわけじゃない
だって、ほら、
私ダッテ求メテル―――




「no-title」

やりたい何かをやりたくて
そうして辿り着いた場所だったけど
たった一つの過ちが
自分の居場所を揺るがしてるよ
ここに居ていい?
こんな私の居場はあるの?
「存在していい」
誰かにそう、言われたかった




「no-title」

二人の関係にもしも理由(わけ)が要るなら
僕が捜すから、君はそこで待っていて
二人の絆にもしも理由(わけ)が要るなら
君が捜してきて、僕はここで待っている




「no-title」

今の僕に言葉はない
ただ、音に合わせて虚しく囀るだけ
いっそ飛ぶことができたなら
世界の果てまで見下すことができるのにね、と
君は僕を嗤うだろうか
唄いたかったんだ
君の音に合わせて
ただ、唄いたかったんだ
囀るだけでは、君に愛は届かないから






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