Radical yet Classic Life

Theme"Bar Avalanche”



千葉県の
東京湾を望むリゾートゾーンにあるホテル群。
その中の一軒の最上階にあるバー”Avalanche"。

私が暇に任せて通っているのは
ほかにも馬鹿がいるのだと思うと
安心できるからなんです。

さ、着きましたよ。
私が隣に座りましょう。。。
あ、ごめんなさい。
あそこの素敵なレディーと
話してきますので、
勝手に飲んでいてください。
飲めないなら、音楽でも聴いてください。

くれぐれも
オヤジのくだらない会話には
耳を貸さないほうがいいですよ。
馬鹿がうつるかもしれませんから・・・


■　カンニングと大伴家持　■





T：お前さ、卒業前の最後の期末でさ
　　カンニング見つかったじゃん。

M：ああ、おかげで3日間停学で謹慎処分食らった。

T：でも、テスト前にみつかってただろ？

M：そう、"カナイ（先生）"が見つけてくれてよかった。
　　感謝してる。

T：実際、テスト何点だった？

M：確か82点だった。

T：十分点取れたたジャン。
　　　なんでやった？

M：みんなもすなるカンニングをしてみんとてするなり。

T：アホか！

M：MONOの消しゴムってさ紙のカバーていうかさ、
　　腹巻見たいになってるじゃん。
　　カバーを下げてさ、ボディーに上一段活用とかそんなの書いてさ
　　そんで紙のカバーを元に戻したんだけどさ。

T：あ〜、よくやるやつね。
　　で、なんで見つかったんだ？

M：いきがって赤い靴下はいてたり
　　シャツをポロシャツにしてたりしてたからさ、
　　普段の授業中から絡まれたたんだけどね。
　　その時も俺んとこ来てさ、
　　『まさか、カンニングなんかしてねぇ〜よな』って言って
　　ナニゲに消しゴム見やがった。
　　
T：カナイってさ、本当はいいやつでさ
　　俺もちゃんと勉強しろってサンザンうるさく
　　注意されてたよ。

M：そうなんだよ。卒業してから分かったんだけどさ
　　教頭室でギューギューに絞られたんだけど
　　その前にカナイが古典のカミヤに頼んで
　　採点させてさ、
　　こんだけ点数が取れてんだから
　　出来心だって言ってスギジン（担任）と二人して
　　庇ってくれたらしいんだよ。

T：そうだろな。
　　みんなお前がいない間、推薦取り消しの退学じゃねぇ〜かって
　　噂してたもん。

M：だよなぁ。その時は、先生って有難いと思ったよ。
　　俺も教職とって先生になろうかと思ったなぁ・・・
　　一瞬だけどな。

T：止めといて正解だよ。世間に大迷惑だよ。

M：まあね。
　　古典ってばさ、お前さ、『大伴家持』って覚えてる？

T：あったりまえだろ、三十六歌仙の一人だし。

M：正解です。それじゃ何で『家持』って名前になったかしってる？

T：知るわけね〜だろ！俺、商学部だぞ。

M：しらざぁ〜言って聞かせやしょう〜。
　　家持のお父様の名が『旅人』って書いて
　　『おおとものたびと』っていうんだけどね、
　　これが遊び人でさ、夜な夜な遊び歩いて
　　家に帰らなかったらしいんだよ。
　　あ、お前も”タビト”って名変したらいいじゃない？

T：余計なお世話だよ。それで？

M：それでね、”タビト”の奥さんが自分の子供には
　　ちゃんと家に帰る人になって欲しくて
　　『家持』って付けたんだってさ。

T：お前それ作ったんじゃねぇ〜の？

M：と、思うだろ？ところが本当なんだよ。
　　子供が受験生だったころにさ
　　映像授業で古典の先生が解説してたからマジな話です。
　　受験勉強ってさ、受験しない立場でやってみると結構面白いぞ。
　
T：ようやく勉強の面白さに気づいたわけね。
　　”いまさら〜”だけどさ、死ぬ前に気づけてよかったな。

M：まあね。。。。





それではまたの機会にお会いしましょう。。。。