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posted by fanblog

2018年07月22日

タヌキが主役のアニメ映画

今日ご紹介するのは
アニメ映画「平成狸合戦ぽんぽこ」です。

開発によりタヌキたちの住む土地が奪われ、
タヌキが自分たちの住みかを守るために
先祖伝来の「化け学」を再興し、
力を合わせて人間に戦いを挑む……

という話です。





何年かに一度、テレビでも放送されるので
ちらっと見たことがある方も多いかと思います。

この映画は自然の描写が美しいし、
常にタヌキたちが出てきて化ける姿が見られるので
自然や動物・妖怪が好きな方はワクワクできると思います。

リアルなタッチのタヌキも
二足歩行の時のコミカルなタッチのタヌキも可愛らしく、
化け狸好きには嬉しい映画です。

アニメならではの表現が多くあり、
狸たちが化ける様子が生き生きと、魅力的に描かれています。


「平成狸合戦ぽんぽこ」は高畑勲監督による作品です。
ジブリの映画なので家族みんなで楽しめるものだと思うのですが、
この映画は結構過激で
(※投稿者による個人的な意見です)
残酷な描写もあるので、子供たちに見せるべきかどうかは
賛否両論ありそうです。



※この先は投稿者の感想です。
 ネタバレ多めなのでご注意ください。



この映画は、環境破壊に対する問題提起がメインかと思います。
なので見ていると叱られているような気分になりますが、
そこが「ぽんぽこ」の良さだと思います。


しかし、映画を見ていると「?」となるところもありました。

「ぽんぽこ」には結構、ギョッとするシーンがあり、
まず、「人間を殺す」というストレートな言い方が
わりと頻繁に、タヌキたちの口から出てきます。

そして実際に人間を殺してしまうのですが、
殺すのはいけない、可哀想だという意見や
殺したことを後悔する様子はありません。
人殺しをする話なのに、タヌキたちはまったく気にしていません。


しかも結局ラストは、
人間に化けられるタヌキたちが
人として、人間社会で生きていくことになるのですが

「殺すほど毛嫌いしていた敵の世界に、
 戦いに負けたらあっさり入り込むんだな……」
と、ちょっと違和感を覚えます。


人間社会で生きていくとなると当然
人と関わることになると思うのですが、
タヌキたちは一体何を思いながら人間暮らしをしているのだろうと
気になります。

生きるためにはそうするしかないとはいえ、不思議です。

人を殺しておいて、すんなり(でもないのですが)
人の世界に溶け込んでくるなんて、少しホラーですね。


しかもタヌキたちは人間を嫌っていながら、
どのくらい人間が嫌いなのかハッキリしません。

もし人間のことが大っ嫌いなら、
姿を見るのも嫌だし人間に化けるのも嫌だと思うのですが
別にタヌキたちは人の姿を嫌っておらず、
人間たちの行動に興味すら持っているようです。


タヌキたちがテレビを見て
人間の世界を楽しんでいる描写もあるし、
人間に化けたタヌキが町へ繰り出すシーンで
タヌキが人間と関わりを持っている様子が描かれています。

タヌキにとって人間は「憎むべき敵」のはずなのに、
そんな気持ちを抱いたまま普通に
人と関わり、人として振る舞えるものでしょうか。
(上の二つは序盤での話なので、
 まだタヌキたちの危機感が薄いのかもしれませんが……。)


また、タヌキたちのセリフにお釈迦様とかコロンブスが出てくるのですが
その人たちも人間ですね。

そして、メス狸のおキヨさんが正吉に
「私のじっちゃん、鉄砲で撃たれて死んだの」
と伝えるシーンがあるのですが、
その時おキヨさんが
「じっちゃんは煮て焼いて食われたんじゃない。
 立派な毛皮になって高く売れたんだって」
と言っています。

これも不思議です。
「高く売れた」などと言うのは人間っぽいし、
タヌキの言うことじゃない気がします。


さらに映画のラストでは、タヌキの中に裏切り者が出てきて
「不動産業で成功して平然と森林開発をしている
 ひどいタヌキもいますが……」というナレーションが入ります。


全体的にタヌキの世界と人間の世界の境界線が曖昧です。
タヌキが完全な野生動物ではなく、どこか人間っぽい。
善悪感と、敵味方の境界線も曖昧です。

物語のラストの方で文太が
「人間どもはタヌキだったんだ!
 ヤツら、タヌキの風上にも置けない 臭い臭い古狸なんだ!」
と言っていることや、
最後にタヌキたちが人に化けて暮らすことになることから
人とタヌキの世界があまり明確に分かれていない様子が感じられます。


これは何を意味しているのでしょうか。


私には、
「人と動物の世界は、切っても切れない関係である」
「人間と動物は別物ではなく、似たようなものだ」
という意味のように思えました。

キツネも人間化していましたしね。


開発について問題提起をしたいのなら、
別に主人公がタヌキじゃなくても良いですね。

まぁ、変化の術を使えるタヌキじゃないと
逆襲に出ることができないこととか、
他のジブリ映画とのバランスの問題かもしれませんが……。

でもやっぱり、タヌキたちが動物なのに人間っぽい、
擬人化された(しやすい)キャラであるところが
重要なのだと思われます。


物語の中で、タヌキは動物と人間、両方の要素を持つ
中間的な存在のように描かれています。

初めから二足歩行したり衣服を身に付けていたり
仲間を集めて会議を開いたりと、
人間みたいな行動をとっています。

また、化け狸という存在そのものに、
人間っぽい文化を持っている伝承があるようですね。

タヌキの世界と自然と、人間の世界は繋がっているみたいです。


映画のラストの方で、タヌキたちが
平和だった頃の里山の風景を復活させるシーンでは
人とタヌキが共存していた頃の様子が描かれます。

この状態がタヌキや動物たちだけでなく
人間にとっても理想だったのかもしれない、という話ですね。


この映画は、見ていて「ん?」と疑問を感じるシーンが多いのですが
これは、高畑勲監督によりわざとそうされているのかもしれませんね。
まだ掴みきれていないところもありますが、
考えさせられる場面や謎の多い、深い作品だと思います。


タヌキたちが躊躇無く人間を殺したシーンに違和感を覚えることにより
「人間も環境破壊によって動物を追いやったのに、
 あんまり深く考えたことなかったな……」と思い知らされますし、

途中で出てきたぽん吉のセリフ
「(人間を)少しは残しておいてもらえねえかな、昔みたいに」とか
「いやね、俺だって人間はキライだよ。
 なかにはいいヤツもいるが…… いや 本当にキライだよ」
などの言葉もなんだか気になります。

「昔みたいに」とは普通にぽん吉の過去を表す言葉かもしれませんが、
昔と言われると絵本や昔話の世界を連想します。
そもそもタヌキ自体、何か懐かしさを感じさせるような存在ですしね。
そして「なかにはいいヤツもいるが……」と言ったのは
過去に人間と関わったことがあるからなのかな、などと
色々想像してしまいます。

そして映画の序盤でオス狸が語ったセリフ
「人間てのはすごいですね。
 それまでは私たちと同じ動物の一種かと思っていたんですが、今度のことで
 どうやら神や仏以上の力を持ってるらしいってことがよく分かりました」
も気になります。


そんなこんなでこの映画には色々と考えさせられます。
投稿者は阿呆なので解釈が間違っているところも多々あると思いますが、
見れば見るほど想像が膨らみますし
楽しい映画だと思います。

ぽんぽこのエンド・テーマ
「いつでも誰かが」も、
未来に希望が持てるようないい歌ですね。
明るくタヌキらしさがあって、歌詞も素敵です。


というわけで、今回は
「平成狸合戦ぽんぽこ」のご紹介でした。
























最後まで見ていただきありがとうございます。
もし宜しければ、こちらのページもご覧ください。

 ↓ ↓ ↓

妖怪・生き物・自然好きの方にオススメのアニメ映画1


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