2020年03月08日
雑草が主人公の短編ファンタジー「月色の夏」をカクヨムに投稿しました
小説投稿サイト「カクヨム」に
空き地に生えるセイタカアワダチソウやメマツヨイグサの物語
「月色の夏」を投稿しました。
↓一話完結の短いお話です。
月色の夏
他にもカクヨムに短編を投稿しています。
まだまだ文章力が足りず、描きたいものを書き尽くせてはいないのですが
これが投稿した自分の作品の中では一番読みやすいかと思います。
宜しければ読んでいってくださると嬉しいです。
「月色の夏」では、実際にある空き地と
そこに生える植物たちをモデルにしました。
どんな気持ちで作品を書いたかなど、このブログに書けたらいいのですが
数年前に書いた作品のため思い出せないもので、
最近感じること・思うことや、
野草について調べたことなど書いてみようと思います。
ブログで書く内容がややネタバレになるかもしれないので、
もし作品に興味を持っていただけたのであれば
先に作品を読んでいただけると作者が喜びます。
月色の夏
さてまずお話に登場する生き物たちについての情報です。
登場植物であるメマツヨイグサとセイタカアワダチソウは
いわゆる雑草です。
セイタカアワダチソウのことを以前キリンソウかと思っていたのですが
キリンソウはセイタカアワダチソウとは別の草らしいです。
アワダチソウはアキノキリンソウのことで、
セイタカアワダチソウとは背の高いアワダチソウということだそうです。
ややこしいですね。
セイタカアワダチソウという植物は根から「アレロパシー物質」を出し
まわりの植物が成長するのを妨害するそうで、
そのためセイタカアワダチソウのみで群生していることが多いそうです。
水面下、いや地中の競争……すごいですね。
その威力の強さから「日本の侵略的外来種ワースト100」という
不名誉なものに選ばれたそうですが、自らが発するアレロパシー物質で
セイタカアワダチソウ自身が自滅することがあるそうです。
また、セイタカアワダチソウはかつて
喘息や花粉症の原因となると言われていたそうですが
セイタカアワダチソウは花粉を飛ばす「風媒花」ではなく
虫に花粉を運んでもらう「虫媒花」のため
じつはさほど花粉を飛ばしておらず、
実際に喘息や花粉症の原因となるのは
「ブタクサ」という花の方だと分かったそうです。
「日本の侵略的外来種ワースト100」に
選ばれてしまったセイタカアワダチソウですが、
「アレロパシーで自滅」「花粉症の元と誤解された」
そんな話を聞くと、なんとなく応援したいような
可愛らしさを感じてしまいます。
メマツヨイグサとセイタカアワダチソウは共に
「ロゼット」と呼ばれる状態で冬を越すようです。
ロゼット仲間ですね。
さて、「月色の夏」に登場するもう一種類の野草メマツヨイグサですが
正直私はメマツヨイグサとオオマツヨイグサの見分けがつきませんでした。
以前、オオマツヨイグサだと思って
マツヨイグサ属の植物を育てていたのですが
大きい(草丈が高い)からオオマツヨイグサだと思っていたものの
図鑑の写真を見てみると
蕾の形や印象がオオマツヨイグサとは違うように感じ、迷っていました。
結局ずっと何だったのか分からずじまいでした。
が、どうもその子はメマツヨイグサだったのではないかと思われます。
メマツヨイグサとオオマツヨイグサの草丈は同じくらいになることもあり
オオマツヨイグサは「花が大きい」ということのようです。
すると私は今まで本物のオオマツヨイグサを見たことがなかったようで
それ以外の植物をオオマツヨイグサかと勘違いしていました。
それで、以前育てていたマツヨイさんの話に戻りますが
メマツヨイグサの花の香りはちょっぴりスパイシーだった覚えがあります。
以前、育てていたマツヨイさんの隣に座って
開花の瞬間を待っていたこともあったのですが
花はたしか弾けるように開いていました。
植物ってゆっくり動くイメージがあるので驚きました。
オジギソウやハエトリグサのようなすばやさだったような。
ちなみにノーマルな「マツヨイグサ」という種は
しぼんだ花が赤(オレンジ)っぽくなり、なんだかカッコいいです。
ご近所にこのマツヨイグサを植えているお宅がありました。
また、マツヨイグサの多くはその名の通り
夜になると花を開き朝がくると花を閉じますが
ヒナマツヨイグサという種は昼間に咲くそうです。
これで生き物たちについての情報の記載を終わります。
次は野生の小さな生き物たちについて最近思うことを書いていきます。
雑草のお花たちってよく見るととても綺麗ですよね。
お花というとチューリップとかひまわりとかアサガオとか
種をまいて育てる綺麗な花が思い浮かびますが
野草にもみんな名前や生態があって、
野草が生えているところは虫たちの居場所であって
みんな一生懸命生きているんだと思うと
なんだか野草のことが気になってしまう今日この頃です。
雑草は草刈りなどで大抵抜かれるものですよね。
今、日本の地面の多くは建物とかアスファルトで
埋まっているんじゃないかと思います。
そして少し空いたスペースがあっても、
そこには観賞用の、品種改良された花や
外国の花が人間の目を楽しませるために植えられます。
土地が空いているからといって
「ここは自然に生えてきた野草と虫たちのためのスペースにしよう!」
なんてことにはならないですよね。
野草たちはガードレールの後ろとか、
アスファルトの隙間から芽を出して健気に伸びてゆきます。
そしてそういったスペースに虫もいたりします。
草刈りされるまでの間、生き物たちはそこでたくましく
小さな国を築くんですね。
雑草なんて強いんだから、抜いたってまた生える……という感じですが
抜かれたり刈られたり草同士で競争したりすることで
草たちは常に入れ替わっているように思います。
今までそこで見られた生き物が気づくといなくなっていたりします。
そうしてそのうち、身近だった生き物が
絶滅危惧種になっていたりするんだから驚きますね。
でもじゃあ絶滅危惧種を見分けて、他の雑草は抜いても
絶滅危惧種だけ残してあげるようにすることが自然への配慮かというと
それもなんだか……難しいですね。
かつて環境破壊で絶滅しそうなほど減ったものの、
今は増えすぎて駆除されている鳥がいるそうです。
また、昔、人の手で盛んに植えられたものの
繁殖力が強く生態系に影響を与えることが分かって
現在処分されている植物もあるそうです。
カワウという水鳥と、オオキンケイギクという外来種の花のことです。
そういう話を聞いて、今、自分の価値観が大きく揺らいでいます。
ショックでした。
今までは「希少な生き物、在来種や絶滅危惧種を守るべきだ」
となんとなく思っていたのですが、
守る対象や大切にするもの、そして命の重みって一体何だろうと
疑問に思い始めたんです。
人間の言うことは状況次第でなんとでも変わります。
今はホタルやイヌワシやパンダを守るべきだと聞いた気がしますが
その生き物たちが未来の世界で爆発的に増えれば、
今度は駆除の対象となるのかもしれません。
糞害、鳴き声の騒音問題、生態系の破壊、
農業や漁業への被害……
どんな生き物でも増えれば問題は出てくるのでしょう。
よく考えてみれば今まで問題とされてきた
外来種のブルーギルやブラックバスだって人の手で放たれたんですね。
また、肉食動物より草を食べる生き物の方がおとなしそうな気がしますが
農業で問題となるのは野菜を食べてしまう虫や動物たちです。
そして魚を食べる生き物たちは漁業に影響を与えます。
人間が益虫や益獣と呼ぶのは主に
人間に被害を与える生き物を捕食する生き物……。
当たり前ですが人間の都合です。
そう思うと外来種の生き物が今ここにいることが
それほど問題なのだろうかと思えてきました。
本来の生態系を壊すというなら、建物やアスファルトで
地面が埋め尽くされていることが一番影響が大きいように思います。
品種改良された園芸植物たちがお店に並び、
公園にも一面に植えられていることはどうなのでしょうか。
あちこちに植えられているチューリップやパンジーは
外来種とは呼ばないのでしょうか。
次回作をもし書けたら……
次はこのあたりのことも内容に入れたいと思います。
しかし私たちは農業や漁業を営んでいる方のおかげで生きているのだから
そこを履き違えて「人間は……」などと批判的なことを言うのも
おかしなことなのですけれどね。
ほんの一時すべてを忘れて、生まれたばかりの気持ちに戻ってみれば
そこに在来種も外来種も何もありません。
みんな今そこに息づいているだけです。
太古の昔から様々な生き物が栄え、滅び、大陸を渡り
進化を続けてきたのならば
大きな流れの中を生きる生命が地球上のどこへいようとも
これから先、どこへ流れていこうとも
それもまた自然な在り方なのかもしれません。
空き地に生えるセイタカアワダチソウやメマツヨイグサの物語
「月色の夏」を投稿しました。
↓一話完結の短いお話です。
月色の夏
他にもカクヨムに短編を投稿しています。
まだまだ文章力が足りず、描きたいものを書き尽くせてはいないのですが
これが投稿した自分の作品の中では一番読みやすいかと思います。
宜しければ読んでいってくださると嬉しいです。
「月色の夏」では、実際にある空き地と
そこに生える植物たちをモデルにしました。
どんな気持ちで作品を書いたかなど、このブログに書けたらいいのですが
数年前に書いた作品のため思い出せないもので、
最近感じること・思うことや、
野草について調べたことなど書いてみようと思います。
ブログで書く内容がややネタバレになるかもしれないので、
もし作品に興味を持っていただけたのであれば
先に作品を読んでいただけると作者が喜びます。
月色の夏
さてまずお話に登場する生き物たちについての情報です。
登場植物であるメマツヨイグサとセイタカアワダチソウは
いわゆる雑草です。
セイタカアワダチソウについて
セイタカアワダチソウのことを以前キリンソウかと思っていたのですが
キリンソウはセイタカアワダチソウとは別の草らしいです。
アワダチソウはアキノキリンソウのことで、
セイタカアワダチソウとは背の高いアワダチソウということだそうです。
ややこしいですね。
セイタカアワダチソウという植物は根から「アレロパシー物質」を出し
まわりの植物が成長するのを妨害するそうで、
そのためセイタカアワダチソウのみで群生していることが多いそうです。
水面下、いや地中の競争……すごいですね。
その威力の強さから「日本の侵略的外来種ワースト100」という
不名誉なものに選ばれたそうですが、自らが発するアレロパシー物質で
セイタカアワダチソウ自身が自滅することがあるそうです。
また、セイタカアワダチソウはかつて
喘息や花粉症の原因となると言われていたそうですが
セイタカアワダチソウは花粉を飛ばす「風媒花」ではなく
虫に花粉を運んでもらう「虫媒花」のため
じつはさほど花粉を飛ばしておらず、
実際に喘息や花粉症の原因となるのは
「ブタクサ」という花の方だと分かったそうです。
「日本の侵略的外来種ワースト100」に
選ばれてしまったセイタカアワダチソウですが、
「アレロパシーで自滅」「花粉症の元と誤解された」
そんな話を聞くと、なんとなく応援したいような
可愛らしさを感じてしまいます。
メマツヨイグサとセイタカアワダチソウは共に
「ロゼット」と呼ばれる状態で冬を越すようです。
ロゼット仲間ですね。
メマツヨイグサについて
さて、「月色の夏」に登場するもう一種類の野草メマツヨイグサですが
正直私はメマツヨイグサとオオマツヨイグサの見分けがつきませんでした。
以前、オオマツヨイグサだと思って
マツヨイグサ属の植物を育てていたのですが
大きい(草丈が高い)からオオマツヨイグサだと思っていたものの
図鑑の写真を見てみると
蕾の形や印象がオオマツヨイグサとは違うように感じ、迷っていました。
結局ずっと何だったのか分からずじまいでした。
が、どうもその子はメマツヨイグサだったのではないかと思われます。
メマツヨイグサとオオマツヨイグサの草丈は同じくらいになることもあり
オオマツヨイグサは「花が大きい」ということのようです。
すると私は今まで本物のオオマツヨイグサを見たことがなかったようで
それ以外の植物をオオマツヨイグサかと勘違いしていました。
それで、以前育てていたマツヨイさんの話に戻りますが
メマツヨイグサの花の香りはちょっぴりスパイシーだった覚えがあります。
以前、育てていたマツヨイさんの隣に座って
開花の瞬間を待っていたこともあったのですが
花はたしか弾けるように開いていました。
植物ってゆっくり動くイメージがあるので驚きました。
オジギソウやハエトリグサのようなすばやさだったような。
ちなみにノーマルな「マツヨイグサ」という種は
しぼんだ花が赤(オレンジ)っぽくなり、なんだかカッコいいです。
ご近所にこのマツヨイグサを植えているお宅がありました。
また、マツヨイグサの多くはその名の通り
夜になると花を開き朝がくると花を閉じますが
ヒナマツヨイグサという種は昼間に咲くそうです。
これで生き物たちについての情報の記載を終わります。
次は野生の小さな生き物たちについて最近思うことを書いていきます。
生き物たちについて思うこと
雑草のお花たちってよく見るととても綺麗ですよね。
お花というとチューリップとかひまわりとかアサガオとか
種をまいて育てる綺麗な花が思い浮かびますが
野草にもみんな名前や生態があって、
野草が生えているところは虫たちの居場所であって
みんな一生懸命生きているんだと思うと
なんだか野草のことが気になってしまう今日この頃です。
雑草は草刈りなどで大抵抜かれるものですよね。
今、日本の地面の多くは建物とかアスファルトで
埋まっているんじゃないかと思います。
そして少し空いたスペースがあっても、
そこには観賞用の、品種改良された花や
外国の花が人間の目を楽しませるために植えられます。
土地が空いているからといって
「ここは自然に生えてきた野草と虫たちのためのスペースにしよう!」
なんてことにはならないですよね。
野草たちはガードレールの後ろとか、
アスファルトの隙間から芽を出して健気に伸びてゆきます。
そしてそういったスペースに虫もいたりします。
草刈りされるまでの間、生き物たちはそこでたくましく
小さな国を築くんですね。
雑草なんて強いんだから、抜いたってまた生える……という感じですが
抜かれたり刈られたり草同士で競争したりすることで
草たちは常に入れ替わっているように思います。
今までそこで見られた生き物が気づくといなくなっていたりします。
そうしてそのうち、身近だった生き物が
絶滅危惧種になっていたりするんだから驚きますね。
でもじゃあ絶滅危惧種を見分けて、他の雑草は抜いても
絶滅危惧種だけ残してあげるようにすることが自然への配慮かというと
それもなんだか……難しいですね。
かつて環境破壊で絶滅しそうなほど減ったものの、
今は増えすぎて駆除されている鳥がいるそうです。
また、昔、人の手で盛んに植えられたものの
繁殖力が強く生態系に影響を与えることが分かって
現在処分されている植物もあるそうです。
カワウという水鳥と、オオキンケイギクという外来種の花のことです。
そういう話を聞いて、今、自分の価値観が大きく揺らいでいます。
ショックでした。
今までは「希少な生き物、在来種や絶滅危惧種を守るべきだ」
となんとなく思っていたのですが、
守る対象や大切にするもの、そして命の重みって一体何だろうと
疑問に思い始めたんです。
人間の言うことは状況次第でなんとでも変わります。
今はホタルやイヌワシやパンダを守るべきだと聞いた気がしますが
その生き物たちが未来の世界で爆発的に増えれば、
今度は駆除の対象となるのかもしれません。
糞害、鳴き声の騒音問題、生態系の破壊、
農業や漁業への被害……
どんな生き物でも増えれば問題は出てくるのでしょう。
よく考えてみれば今まで問題とされてきた
外来種のブルーギルやブラックバスだって人の手で放たれたんですね。
また、肉食動物より草を食べる生き物の方がおとなしそうな気がしますが
農業で問題となるのは野菜を食べてしまう虫や動物たちです。
そして魚を食べる生き物たちは漁業に影響を与えます。
人間が益虫や益獣と呼ぶのは主に
人間に被害を与える生き物を捕食する生き物……。
当たり前ですが人間の都合です。
そう思うと外来種の生き物が今ここにいることが
それほど問題なのだろうかと思えてきました。
本来の生態系を壊すというなら、建物やアスファルトで
地面が埋め尽くされていることが一番影響が大きいように思います。
品種改良された園芸植物たちがお店に並び、
公園にも一面に植えられていることはどうなのでしょうか。
あちこちに植えられているチューリップやパンジーは
外来種とは呼ばないのでしょうか。
次回作をもし書けたら……
次はこのあたりのことも内容に入れたいと思います。
しかし私たちは農業や漁業を営んでいる方のおかげで生きているのだから
そこを履き違えて「人間は……」などと批判的なことを言うのも
おかしなことなのですけれどね。
ほんの一時すべてを忘れて、生まれたばかりの気持ちに戻ってみれば
そこに在来種も外来種も何もありません。
みんな今そこに息づいているだけです。
太古の昔から様々な生き物が栄え、滅び、大陸を渡り
進化を続けてきたのならば
大きな流れの中を生きる生命が地球上のどこへいようとも
これから先、どこへ流れていこうとも
それもまた自然な在り方なのかもしれません。
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