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2019年11月02日

よだかの涙

最近ふっと宮沢賢治の「よだかの星」を思い出し、
読み返してみました。



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よだかはお話の中ではみにくい鳥で、
鳥仲間から嫌われています。
そしてある晩よだかが、虫を食べている時に
「自分が虫を殺している」ということを強く実感して辛くなります。


今よだかの画像を検索してみたのですが、
木の上にちょこんと乗っている写真が多く、
ぱかっと開く大きな口が可愛らしかったです。
以前写真を見たときも、別にみにくくないと思ったような。

しかし問題は、本物のよだかがみにくいかどうかじゃないですね。
お話の中のよだかがどういう存在であり、どう感じていたかです。


以前よだかの星を読んだときに感じたことは
もう思い出せないのですが、
多分、よだかが虫を飲み込んで嘆くシーンの意味が
分からなかった気がします。

絵本では、悪者のオオカミなんかは
「ガオー、おまえを食ってやる」などと言いながら
人や動物を食べてしまうイメージです。
「悪いヤツだから人を食べる」「食べることは悪だ」という印象ですね。

しかし、このお話のよだかは
自分で虫を食べ、食べておいて悲しみます。


このシーンの意味を、今ようやく感じられるようになった気がします。
以前は、私たちも命をいただいて生きている存在で
オオカミと一緒なのだということを実感していなかったんだと思います。

誰かを殺したいわけではなくても、
生きるということは誰かを食べ続けるということ。
よだかが清らかな星になりたいと願った理由も分かってきます。


日々虫の命を奪っているということについて、
みにくいよだかでなければ考えることはなかったでしょう。

よだかを嫌っている普通の鳥たちは、
自分の存在がどうとか、虫を食べることがどうとか、
そのようなことに思いを馳せはしないはずです。
同じ鳥仲間であるよだかの気持ちも、どうでもいいのでしょうから。

しかしよだかは、
嫌われる悲しみ、食べる悲しみ、生きる悲しみをもって
星を目指しました。
よだかの心が一番美しかったのだと思います。

清らかな魂は美しく永遠である……。
そんなことを感じさせてくれるお話ですね。


久しぶりによだかの星を読んでみると
受け取るものが変わりました。

子どもの頃に読んだ、なんとなく筋を覚えている話でも
今読み返してみるとまた違った印象になりますね。

ということで今回は
宮沢賢治の「よだかの星」に関するブログでした。

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