2015年08月19日
日本のロボットリハビリテーションの現在
キーワード
:ロボットリハビリテーション 日本
現在、
病院をはじめとして、
臨床現場の第一線でご活躍中の、
理学療法士PT、作業療法士OT、言語聴覚士STなどの
セラピストの方の中には、
「 今は若いから、体力の回復は早いものの
現在のように、介助をしながら歩行練習や起立練習など
をしていたら、自分の体は今後いつまでもつだろうか... 」
ー セラピスト自体への支援ロボットへの期待
「 下肢の運動麻痺の方の歩行支援は、
油圧などを利用した装具だけではなく、
コンピュータ制御を利用して、
装具の角度などリアルタイムでフィードバックし、
運動を補助できるような機器があったらどうなるだろうか? 」
ー 下肢の運動療法・歩行練習のリハビリ支援機器への期待
「 上肢の運動麻痺に対する自主練習がしやすいように、
従来の電気刺激による運動の誘発だけでなく、
コンピュータ制御により、
手指の屈曲・伸展・内外転運動補助がされるような
機器があったらいいのではないか? 」
ー 上肢・手指に対するリハビリ支援機器への期待
「 バーチャルリアリティの技術を活用することで
認知リハビリテーションの支援の幅が広がるのではないだろうか? 」
ー 認知リハビリテーションの支援機器への期待
「 タブレット端末を利用して、神経心理学検査(高次脳機能評価)
ができることで、評価用紙の削減や、
評価結果の集計時間の短縮といった集計業務の効率化や、
各評価法の年代別の統計結果・カットオフ点などが
その時代に即した統計結果がわかりやすくなるのではないか?」
ー タブレット端末などの携帯端末を利用した業務効率化への期待
などの疑問を抱いたり、
今後への期待を抱いている方もいらっしゃるのでは
ないでしょうか。
個人的な話になりますが、
今から数年前に、
ロボット・コンピュータ技術を活用した、
リハビリテーションに関して関心を抱いたので、
海外で発表されている、
学術論文・研究などを調べていると、
・Rehabilitation Robotics
・Robot Rehabilitation
・Robotic Rehabilitation:
・Robotic-assisted rehabilitation
・Robot-assisted Therapy
・Computer Assisted Rehabilitation
・Computer-Assisted Training
・Computer-assisted cognitive rehabilitation
などをはじめとして、
運動機能に対するリハビリ支援や、
認知機能に対するリハビリ支援などに対して、
ロボットやコンピュータ技術を利用して
リハビリテーション領域の支援に
生かそうとする試みをが発表されている
研究報告の論文や、
レビュー論文などをみかけることがありました。
ただ、
その当時は、
論文を読んでも、
あくまで日本以外の海外での話であって、
日本の
実際の臨床現場で活用されるには
遠い先の話なのではないかと思い
諦めにも似た感情を抱いていました。
現在は、
︎ コミュニケーション型セラピーロボット・人形関連などのまとめ
の記事ページで、
紹介させていただいた、
「 ロボット介護機器開発5ヵ年計画について 」
にもあるように、
ロボット介護機器開発・導入促進事業などに
巨額のお金が投入されているようであり、
日本でも、
徐々に、
ロボットに関連する、
介護機器などの情報が
ではじめているように感じます。
日本のロボットリハビリテーションに関連する
各病院などの取り組みに関して、
調べてみると、
(一例です)
・社会医療法人社団光仁会 第一病院(東京)
:最先端ロボットリハビリ外来
・社会福祉法人 農協共済 中伊豆リハビリテーションセンター
:ロボットスーツHAL外来
・兵庫県立リハビリテーション中央病院内
:ロボットリハビリテーションセンター
・関西リハビリテーション病院
:上肢のロボットリハビリ(上肢ロボットを用いたリハビリ)
・佐賀大学医学部付属病院
:ロボットリハビリテーション外来
* 2015年8月19日確認時点の情報
などと、
さまざな病院で、
ロボットを活用したリハビリテーションを
行われはじめているようです。
ただ、
ロボットといっても、
各施設によって、ロボットリハビリテーションの
意味するところに
違いもあるように感じますので、
関心のある方は、詳しく調べてみてください。
ロボットリハビリテーションという言葉に対しては、
いろいろな考え方があるとは思いますが、
一般的に、
ロボットやコンピュータを利用した
練習の特徴について考えてみると、
・特定のパターン(運動パターン・認知パターン)の繰り返しのしやすさ
・一定の課題量・運動量の反復しやすさ
・特定の機能(運動機能・認知機能)の代償・補助
・結果の数値化と比較のしやすさ
などがの特徴が
考えられるのではないかと思います。
おそらく、
医工連携に関しては、
日々手探りの状態で
行われているのではないかと思いますが、
・ロボットリハビリテーションの定義、
・リハビリ支援機器の認定基準
・リハビリ支援機器に対して考えられるリスク
など、研究開発の仕組みが体系化されることで、
臨床現場での支援の可能性が拡がることを
期待していきたいと思います。
この領域が発展することにより、
現場の臨床家が安心して働きやすくなったり、
(介助歩行や起立練習などによる身体の不調の予防や、
業務時間の短縮など)
リハビリを受ける方にとっても、
自分の可能性を拡げるための
希望を抱くきっかけになるのではないかと思います。
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