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2024年08月28日

日本では飼えない動物

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「特定外来生物法」という、主に海外に生息している動物を日本に入れてはいけない法律で管理されている動物が多いです。
かつては飼育できていた動物もいますが、いろいろと問題があるため飼育できなくなった動物も多いです。
おそらくこれからも個人で飼育できることは無いかと思われます。

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アライグマ
アニメ「あらいぐま ラスカル」で一躍有名になったアライグマですが、現在では「特定外来生物」として飼育禁止です。
「飼育できる動物」で紹介したタヌキと似ていますが、明確な違いがこちら。
・白いヒゲが生えてる
・尻尾にシマシマ模様がある
以前はペットとして飼育可能でしたが、現在では逃げ出した個体が野生化・繁殖して日本固有種を脅かす存在に。
特に北海道では深刻化しており、日本固有種の二ホンザリガニといった小さい生物などを捕食しています。
他にも作物を荒らしたりと被害が多発しているそうです。
性格も凶暴になることもあり、寄生虫に感染している場合もあるため人的被害も無視できません。
他の野生動物にもいえることですが、例え見かけても不用意に近づかないようにしましょう。

ワニ
爬虫類の中でもかなりの大型・肉食性・獰猛と3つ揃ったワニですが、実は以前は飼育が可能でした。
「近所を散歩しているワニ」「泥棒が入ったら玄関にワニが鎮座していた」なんてテレビで紹介されたのを見た人もいるかと。
ワニというと4〜7mといった大きなものを想像するでしょうが、小さい種類だと2mにも満たない小型なワニもいます。
爬虫類は尻尾の長さが体長の半分を占めることも珍しくないです。
小型のワニだと胴体部分が1mちょっと、頭でも30〜50cmほどと想像よりかなり小さいです。
トカゲ専門店でも販売している「〜オオトカゲ」「〜モニター」というトカゲも軽く2m越えするものばかり。
なので、大きさでいうならそこまででもありません。
有名なのは「コビトカイマン」という種類のワニで、育ち切っても170cmほどと、大型の犬くらいの大きさです。
ただし動物愛護法の強化により「コビトカイマン」を含むワニ全種が飼育禁止になってしまいました。

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レッサーパンダ
レッサーパンダは現在は絶滅の恐れがあるため捕獲・飼育が禁止されています。
その愛くるしさからペット目的や毛皮目的で乱獲・生息域の森林などの破壊によって個体数が急激に減少。
主要な生息域となっている中国やインドでも、1990年代に確認できた個体数は3000頭にも満たない数。
生息域全域を合わせたとしても2万頭に届くかどうかといった状態だそうです。
ちなみにレッサーパンダでイメージするのは「シセン(四川)レッサーパンダ」という品種。
全世界の動物園の約7割にあたる258匹(2015年時点)が日本で飼育されています。
種類問わずなら800頭以上だそうですが、それでも飼育されているレッサーパンダの全体の約3割となる計算に。
全世界で繁殖が試みられていますが、かなりの飼育数を誇る日本でも大規模の繁殖に成功した例はそこまで無いようです。
おそらく一番多いのは福井県にある鯖江市西山動物園の64頭。
次点で静岡県にある日本平動物園で16頭と、専用の設備や環境が整っていないと繁殖は難しいそうです。
動物園で一定の人気を誇るレッサーパンダですが、家庭で飼育できるようになることは絶望的だと思われます。

マングース
「ハブとマングース」のフレーズで有名なマングースですが、これも飼育禁止です。
日本では沖縄・奄美大島のマングースが有名ですが、元々マングースは外来動物です。
正式名称は「フィリマングース」といい、ハブやネズミなどの駆除を目的として輸入されました。
しかしここで計算違いが発生し、そもそもネズミは樹上や地下で生活するのに対し、マングースはそういった場所には行きません。
生息区域がかみ合っていなかったことから、思うように駆除は進まなかったようです。
おまけに食べるものに困らなかったため、わざわざ危険なハブを狙って戦うことは稀だったとか。
キャッチコピーの「ハブとマングース」は、輸入された当初にハブの駆除を過剰に期待されたことの名残でしかありません。
以上の理由や野生で繁殖しすぎたことが原因で沖縄では害獣として駆除されている動物です。
特定外来生物ということも相まって個人で飼育するのは無理です。
もしどうしても飼育したいというなら同じマングース科の「ミーアキャット」がいます。
こちらは許可いらずで飼育が可能で、ペットショップで販売していればそのまま飼うことができます。


時折被害が報告される熊も飼育はできません。
しかし以前は飼育できていたこともあり、子熊の場合は愛くるしさもあって実際に飼育していた人もいました。
海外で熊と暮らしている人がドキュメンタリーなどで取り上げられますが、同じような光景を日本で見ることもできました。
しかしそんなことができたのは昔の話。
2016年に飼育していた熊に襲われ飼い主が死亡したという事件が起きました。
 H28年5月〜6月、秋田県鹿角市(かづのし)十和田大湯の十和利山山麓で発生したツキノワグマによる熊害。
 日本で記録に残るもので史上3番目の被害を出した獣害事件。死者4名。
親を亡くした子熊を引き取って(もちろん許可済み)育てていたそうですが、8年後に大人になった熊に襲われたそうです。
熊というのは人になつくこともある動物ですが、ふとした拍子に野生の凶暴な熊に戻ることがあるそうです。
そのため海外で熊を飼育している人はエサを野菜中心にして肉や魚は一切与えていないそうです。
血の臭いや味を覚えてしまうと人もエサとして認識してしまう恐れがあるとか。
熊は完全な肉食ではなく、野生ではドングリとったものも食べているので成立する飼育法のようです。

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ライオン・虎・チーター
大型のネコ科の動物のライオンなどですが、現在では個人での飼育は不可能です。
昔は大金持ちの人がよく飼っていたりと一種のステータスのような扱いもされていました。
過去には日本でも飼育が可能でしたが、とある事件が元でこれらの種類だけでなく全ての動物の飼育環境が激変。
それが1979年8月に起きた「神野寺虎脱走事件」。
千葉県津市鹿野山にある神野寺で見世物として飼育していた2頭の虎が脱走するという事件です。
脱走した虎は市街地にも姿を現すようになり、人的被害こそ出なかったものの飼い犬の1匹が犠牲になっています。1才の子供のトラですが、体重は100キロ・体長は1.5mもあり、人間を恐怖させるには充分な大きさでした。
最終的に射殺という形で解決を迎えましたが、この事件を受けて特定の動物の飼育には許可が必要に。
あるいは飼育不可になる切っ掛けになりました。

キリン
動物園の目玉のひとつともいえるキリンですが、以前は個人で飼育できましたが現在は禁止になっています。
飼育できていた頃の条件としては、キリンが世話できる環境として高さ5m以上の家が必要になります。
他の動物と違って、状況しだいでは大規模な改築が必要になった場合も。
しかしキリンはアフリカという暑い地域に生息しており、日本では越冬させるために大規模な暖房施設が必要になります。
もちろん屋内で飼うなんてできませんから、キリン専用の家や暖房器具などが必要になります。
暖房無しでは死亡してしまうため、こういった飼育の困難さも含めて飼育が禁止になったのかと。

ニホンザル・ゴリラ・チンパンジー等
日本に生息しているニホンザルをはじめとして、ゴリラ・チンパンジーといった中型以上の猿は軒並み飼育禁止です。
以前はニホンザルなども飼育可能でしたが、これも動物愛護法の強化によって飼育禁止に。
例外としてはリスザルやスローロリスといった小型の猿類のみがペットとして飼育可能です。
中型以上の大きさの猿は人に危害を加える・そのケガも重症化しやすいと危険な種類が多いです。
おまけに肉食性の種類も多いため、相手が人間でも襲うことに躊躇しない個体もいます。
ニホンザルやチンパンジーに襲われたというニュースを見た人もいるかと。
実際ニホンザルの目撃数が多い地域では「害獣」というイメージが強く、もし町中に出没したら騒ぎになることも。

カラス・スズメ・ツバメ等
スズメ・カラス・ツバメなど、日本に生息している野鳥全般は勝手に捕獲・飼育できません。
日本在来の野生の動物は「鳥獣保護法」で保護されているためです。
例外的なのがペットショップで販売しているハトや、巣から落ちたツバメのヒナなどです。
ただツバメのヒナは飼育するというよりは「保護」なので、大人になったら逃がしてやる必要があります。
そのため恒常的に飼育することは不可能です。
例え保護が可能だとしても、できるなら動物園などに連絡して引き取ってもらうか、保護し続けるかの相談を受けたほうが良いです。

カミツキガメ
ワニガメ・カミツキガメは現在飼育できません。
テレビでも話題になるので、飼育できないことで有名でしょう。
昔はペットショップで子亀が5000〜10000円ほどで売られているのを見ましたが、現在は取り扱いが禁止されています。
理由はご存じでしょうが、カミツキガメ自体の危険性や日本国内での繁殖による在来動物の駆逐が挙げられます。
ワニガメやカミツキガメは人の手や指なんかは簡単に食いちぎるほどアゴの力が強く、「ワニ」の名前に恥じない危険性を持ってます。
それ以上に問題なのが日本の環境に適応して繁殖している現状にあります。
危険動物が大量に野放しになって、さらにイシガメといった在来動物すらエサとしてしまうためです。
日本の生態系に大きな影響を与え、かつ危険な動物のため現在は飼育できなくなってしまいました。

ブラックバス
かつては釣り業界の有名な言葉「バス釣り」の対象となったブラックバスも飼育できません。
「ブラックバス」は日本における俗称で、正式には「オオクチバス」「コクチバス」という種類の魚。
これらの魚は大型化しやすいため、最初は食用淡水魚として輸入されたものが野生化したものです。
大型の魚ということもあってか釣果として人気があったり、一種の登竜門のような扱いもされていました。
しかし生命力が強いのと大型の魚ということもあって、日本に生息している魚を駆逐し始めました。
例えば琵琶湖ではその被害が顕著で、ブラックバスの大量繁殖のせいで在来種の魚のほとんどが姿を消しています。
こうしたことから在来生物を脅かし始めたため「特定外来生物」に認定されています。
・飼育しない
・持ち帰ってはいけない
・別の場所(川・池)に移動させない
・人にあげてはいけない
もし釣っても、このように割と厳しく制限されています。
許可されているのは釣った池にリリースすることのみです。
他にも「ブルーギル」や「オオタナゴ」といった魚もブラックバス同様の扱いをされています。

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「特定外来生物」
分類群として、哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類、魚類、昆虫類、甲殻類、クモ・サソリ類、軟体動物等、植物がある。

侵略的外来種
哺乳類(10種)アライグマ、イノブタ、カイウサギ、タイワンザル、チョウセンイタチ、ニホンイタチ、ヌートリア、ノネコ、ジャワマングース、ヤギ
鳥類 ガビチョウ、コウライキジ、シロガシラ、ソウシチョウ、ドバト
爬虫類(4種)カミツキガメ、グリーンアノール、タイワンスジオ、ミシシッピアカミミガメ
両生類 ウシガエル、オオヒキガエル、シロアゴガエル
魚類(淡水魚8種)オオクチバス、カダヤシ、コクチバス、ソウギョ、タイリクバラタナゴ、ニジマス、ブラウントラウト、ブルーギル
昆虫(22種)アメリカシロヒトリ、アリモドキゾウムシ、アルゼンチンアリ、アルファルファタコゾウムシ、イエシロアリ、イネミズゾウムシ、イモゾウムシ、インゲンテントウ、ウリミバエ、オンシツコナジラミ、カンシャコバネナガカメムシ、カンショオサゾウムシ、シルバーリーフコナジラミ、セイヨウオオマルハナバチ、チャバネゴキブリ、トマトハモグリバエ、ネッタイシマカ、ヒロヘリアオイラガ、マメハモグリバエ、ミカンキイロアザミウマ、ミナミキイロアザミウマ、ヤノネカイガラムシ
昆虫以外の節足動物(5種)アメリカザリガニ、ウチダザリガニ、セアカゴケグモ、チチュウカイミドリガニ、トマトサビダニ
軟体動物(9種)アフリカマイマイ、カワヒバリガイ、コウロエンカワヒバリガイ、サカマキガイ、シナハマグリ、スクミリンゴガイ、チャコウラナメクジ、ムラサキイガイ、ヤマヒタチオビ
その他の無脊椎動物 カサネカンザシ
維管束植物(26種)アカギ、アレチウリ、イタチハギ、イチビ、オオアレチノギク、オオアワダチソウ、オオオナモミ、オオカナダモ、オオキンケイギク、オオフサモ、オオブタクサ、オニウシノケグサ、外来種タンポポ種群、カモガヤ、キショウブ、コカナダモ、シナダレスズメガヤ、セイタカアワダチソウ、タチアワユキセンダングサ、ネバリノギク、ハリエンジュ、ハルザキヤマガラシ、ハルジオン、ヒメジョオン、ボタンウキクサ、ホテイアオイ
維管束植物以外の植物 イチイヅタ
寄生生物(6種)アライグマ回虫、エキノコックス、ジャガイモシスト線虫、ネコ免疫不全ウイルス、マツノザイ線虫、ミツバチヘギイタダニ

どえらいいっぱいありますね〜
⇒今日は以上で〜〜す。ほなまた!

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