2024年09月03日
【危険生物】9月〜10月の釣りは「スズメバチ」に要注意!
渓流釣りをはじめ、磯や堤防でも遭遇する危険生物「スズメバチ」。
特に9月〜10月はスズメバチが凶暴化する時期なので要注意です。
スズメバチに遭遇したらどうすればいいのか?刺されないための予防は?万が一刺されてしまったときの対処法は?
今回はスズメバチの被害に遭わないためにできることを紹介します。
恐怖の羽音が聞こえる・・・
出典・photoAC
“ブーンッ、ブーンッ”
耳に付く嫌〜な羽音。
釣り場で遭遇する可能性が高い危険生物といえば?そう、「スズメバチ」ですよね。
バスフィッシングや渓流釣りなど淡水の釣りでも、磯場や堤防といった海釣りでも、あらゆるフィールドに生息しているので、知らぬ間に彼らのテリトリーに入ってしまっていることも......。
今回は日頃からできるスズメバチ対策と、万が一刺されてしまったときの対処法を紹介します。
スズメバチの種類と生態
出典・photoAC
日本全国に分布するスズメバチ。
日本国内には17種類のスズメバチが生息しています。
スズメバチは小さいものでは15oほど、大きいものだと約45oにもなる大型のハチです。
山林の樹木や地中、建物の屋根裏などあらゆるところに巣を作り、近づくと集団で襲ってくるという習性があります。
大変危険で厄介な生き物と言えます。
9月〜10月は最も凶暴化
ハチの被害は6月頃〜11月頃にかけて発生します。
なかでも、巣が大きくなり働き蜂が増える“9月〜10月”が最も危険とされています。
また、凶暴化する要因の一つとして新女王バチが誕生し、巣のスズメバチの数がピークに達するという説もあります。
渓流や池、湖などでの釣りだけでなく、海釣りでもスズメバチと遭遇してしまうことがあるので、しっかり対策しておきましょう。
スズメバチが刺す理由
出典・イラストAC
スズメバチが毒針を使う理由は理由は2つ。
一つは、スズメバチ自身が危険を感じたとき。
もう一つは、巣や餌場などテリトリーに侵入されたときです。
スズメバチは狩りでは毒針を使いません。
毒針あくまで防御のための武器であり、最終手段と言えます。
スズメバチが近寄ってきたからといって不用意に追い払おうとしたり、下手に巣に近寄ってはいけないということですね。
スズメバチの攻撃性を判断する
スズメバチの行動から攻撃性を判断することができます。
●警戒レベル1:周囲を執拗に飛び回る
攻撃する意思のないスズメバチは、人の前を飛んでいてもすぐに飛び去っていきます。
しかし、人に警戒心を抱いているスズメバチは、人の方向を向きながら周囲を飛び回ります。
●警戒レベル2:威嚇音
出典・photoAC
スズメバチの警戒区域に入ってしまうと、“ブーッブーッ”と羽音を立てたり、“カチッカチッ”と顎を鳴らして最後の警告をしてきます。
威嚇音を聞くと焦ってしまいますが、威嚇をしてくるということは攻撃してくるまでには少しの猶予があるので落ち着いて行動しましょう。
●警戒レベル3:攻撃
万が一、スズメバチが集まり集団攻撃が始まってしまったら......。
この場合は、走って逃げることになります。
頭や首を守りながらできるだけ早く、そして遠くに、できれば車や建物などドアを閉められる場所まで逃げてください。
一度集団攻撃が始まってしまうと、巣や餌場の近くにとどまっている限り、何分も何十分も刺され続けます。
スズメバチによる被害を少なくする予防策
スズメバチの生態や習性を見てきたところで、スズメバチからの被害を少なくする予防策・対策を紹介します。
しっかりと対策しておきましょう。
@肌の露出を避ける、黒い部分を減らす
出典・イラストAC
スズメバチは黒いものを攻撃しやすい性質を持っているので、黒の服装は避けるようにしましょう。
また髪の毛や眉毛、目などを狙って刺してくるので、帽子やサングラスを着用することも大事です。
そして、ハチ対策に限らず、外遊びをする場合は肌の露出を抑えるために長袖長ズボンを着用するようにしましょう。
万が一スズメバチに刺されてしまっても、服の上から刺された方が軽傷で済む場合があります。
A刺激を与えない
警戒中のスズメバチは、大きな音や素早い動きに反応して襲ってくることがあります。
スズメバチの羽音が聞こえたり飛んでいるのが見えたりすると、声を上げながら走って逃げたくなりますが、まずは冷静になることが大切です。
ハチの行動を観察しながら、静かにゆっくり離れるように立ち去りましょう。
万が一刺されてしまったら
出典・photoAC
万が一、スズメバチに刺されてしまったときはどうすればいいのか?
スズメバチが追ってくる距離は数十メートルと言われています。
まずは、100mを目安に顔や首を守りながら素早く避難します。
このとき、無闇に手を上げて飛んでくるハチを追い払おうとしない方がいいでしょう。
ただし、ハチは繰り返し刺してくるので、体に止まり刺してきているハチは叩き落とすようにしましょう。
スズメバチの集団に追いかけられたり、刺された痛みやアナフィラキシーショックが起こるかもしれないなど、怖くなってしまいますが、パニックにならないように落ち着くことが大切です。
無事に避難できたら、アレルギー症状が出ていないか確認し、刺された箇所を清潔な水で絞りながら洗います。
ポイズンリムーバーなどがあれば刺された箇所を吸引しましょう。
30分から1時間経ってもアレルギー反応が表れない場合は、アナフィラキシーの心配はほとんどありません。
市販薬で様子を見る場合は、抗ヒスタミン剤入りのステロイド薬を塗り、患部を冷やしましょう。
目の周りを刺されたり、腫れや痛みが引かない場合は、念のため病院を受診しましょう。
アレルギー反応
ハチによるアレルギー反応、アナフィラキシー症は3段階に分けられます。
第一段階:身体の一部にじんましん、鼻水、のどの痒み、吐き気など
第二段階:全身にじんましん、嘔吐や下痢、咳こみ、座っていられないなど
第三段階(アナフィラキシーショック状態を考慮):嘔吐を繰り返す、チアノーゼ、失禁、呼吸困難、血圧低下、意識消失、不整脈など
刺された場所以外に症状が表れたらすぐにアレルギー反応を疑い、全身に症状が出た時点で躊躇せず救急車を呼んでください。
アレルギー反応は、初めてハチに刺された場合でも、複数個所を同時に刺されると発症する可能性があります。
アナフィラキシーショックにより死亡する場合もあるので注意が必要です。
スズメバチは神出鬼没!
山から離れた堤防や磯でもスズメバチと遭遇する可能性は十分にあります。
スズメバチに遭遇してしまったときは、“落ち着いて行動する”ことが一番重要です。
スズメバチに遭遇することを考えておけば、万が一の時でも冷静に対応できますよ。
最後までご覧いただきありがとうございます。
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