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2024年05月04日

釣った魚で「食中毒」が起きる原因と対策




「自分で釣った魚を美味しく食べる」


まさに釣り人の醍醐味ですよね。


だけど、ちょっと“食中毒”が心配になりますよね。


今回は、釣った魚で食中毒になる「原因」と「対策」を紹介します。




釣った魚を食べるのに食中毒が心配・・・


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出典・イラストAC


「釣った魚を新鮮な内に食べる」


釣り人の醍醐味ですが、ちょっと心配になるのが“食中毒”ですよね。


しかし、多くの食中毒は適切な対策をすることで防ぐことができます。


今回は、主な魚の食中毒とその原因に応じた対策を紹介します。











@毒魚を誤って食べてしまう


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出典・photoAC


イメージしやすい魚の食中毒といえば、フグなどの“毒を持った魚”を食べることによる食中毒ではないでしょうか。


フグが持つテトロドトキシンをはじめ、南方系の魚が持つシガテラ毒やアオブダイなどが内臓に蓄えるパリトキシン、他にはバラムツやアブラソコムツのワックスエステル。


このあたりが、魚がもつ有毒成分として有名ですよね。



毒魚に対する対策



●知らない魚は食べない!

毒魚による食中毒の対策として一番有効なのは、知らない魚を無闇に食べないこと。


堤防で釣れる魚の中にも、フグの仲間を中心に猛毒を持つ魚がいます。



●内臓は特に注意!

アオブダイやソウシハギなどの魚は、内臓にパリトキシンという猛毒を蓄えている可能性があります。(※アオブダイは筋肉にもパリトキシンを持つ場合もあります)


また、ブダイはOKだけどアオブダイはNG、ウスバハギはOKだけどソウシハギはNG。


といったように、似ている魚種であっても毒の有無が異なる場合があります。


釣れた魚を食べる場合は、しっかり魚種の確認・判別をして毒の有無を確認し、わからない場合は食べないようにしましょう。



●地域によって毒の有無に差がある場合

同じ魚であっても、地域によって毒の有無が異なる場合があります。


自分が住んでいる地域では食べても大丈夫だけど、違う地域ではシガテラ毒を持っていた......。


なんてこともあるので、遠征や旅行先ではその土地の情報を事前に入手して食中毒に十分気を付けましょう。




A寄生虫による食中毒


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出典・photoAC



毒を持たない魚であっても、人体に有害な“寄生虫”に汚染された魚を食べることで食中毒を起こす場合があります。


一番有名なのは「アニサキス」ですかね。


他にもクドアや顎口虫、横川球虫などが有害な寄生虫として知られています。



寄生虫に対する対策



●目視で確認する

アニサキスやクドアなど、目視で確認できる大きさの寄生虫もいます。


食べようとしている魚に寄生虫がいるのかどうか、内臓を抜く際や3枚におろす際に十分確認しましょう。


アニサキスは透明なミミズのような見た目をしています。


筋肉部に白いツブツブが見られる場合はクドアに汚染されている可能性があるので、生食は不可です。



●寄生虫を殺すことを意識した調理法をする

寄生虫は熱によって殺すことができます。


寄生虫に合わせて加熱冷凍処理することで安心して食べることができます。


アニサキスは、中心温度-20℃以下で24時間以上の冷凍、または中心温度60℃以上で1分間以上の加熱で死滅。


クドアは、中心温度-20℃で4時間以上の冷凍もしくは、中心温度75℃以上で5分以上の加熱で病原性が失われます。



●淡水魚の生食はNG

人体に有害な寄生虫は、海産魚よりも淡水魚の方が重症化するリスクが高いです。


冷凍されたものでも、淡水魚の生食は避けた方がいいとされます。


淡水魚由来の寄生虫症の感染源として、ドジョウの踊り食い、ライギョやブラックバスなどの生食が知られています。











Bヒスタミンによる中毒


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出典・photoAC


毒や寄生虫以外にも“細菌の活動”による食中毒もあります。


原因物質によっては加熱調理でも防げない場合が...。


サバなどの青魚を食べたとき起きる「ヒスタミン中毒」がその一つです。


青魚の体内に多く含まれるヒスチジン(必須アミノ酸)からヒスタミン生成菌によってヒスタミン(食中毒原因物質)が生成されます。


ヒスタミンは熱に対して安定であるため、一度生成されてしまうと凍らしても、焼いたり揚げたりしても食虫毒を防ぐことはできません。


食品100グラム中に、6ミリ以上のヒスタミンが生成されると、食中毒の可能性が出てきます。




ヒスタミン中毒の対策



●ヒスタミンが生成されても匂いや見た目でわからない

腐った食材は匂いがしたり変色したりします。


しかし、ヒスタミンが生成された魚は匂いや見た目で判別できないので、注意が必要です。


極端にヒスタミンが増えてしまった場合には、口にした瞬間に唇や舌にピりピりとした刺激を感じる場合があるので、この際はそれ以上食べないようにしましょう。



●エラや内臓を釣ったらすぐ取る

ヒスタミン生成菌は、サバなどの青魚の“エラ”や“消化官”に多いです。


そのため、釣れたその場でエラや内臓を取り除くことが効果的です。



●ヒスタミン生成菌の働きを鈍くするために冷やして早く食べる

ヒスタミン生成菌の活動を抑えるために、釣った青魚はすぐにクーラーボックスで冷やし、できるだけ早く食べましょう。


一般的にヒスタミン生成菌は低い温度で活性が下がるので、冷蔵・冷凍保存が有効です。


しかし、中には10℃以下でもヒスタミンを生成する菌もいるので、冷蔵でも青魚の長期保存は注意が必要です。


また、解凍後に常温で放置すると、一気にヒスタミンが生成されることもあります。










C腸炎ビブリオによる食中毒


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出典・イラストAC


腸炎ビブリオは海水中にごく当たり前に存在する細菌です。


魚の体表についた腸炎ビブリオの増殖は15℃以上で活発になり、25~37℃で極めて早く増殖し、あっという間に食中毒を起こす菌量にまでなります。


腸炎ビブリオ自体は熱によって死滅しますが、腸炎ビブリオによって生成された毒素は熱で失った毒性が復活する場合があります。


そのため、加熱調理をしても食中毒を完全に防ぐことはできません。



腸炎ビブリオの対策



●10℃以下で増殖スピードが低下

一般的に腸炎ビブリオは10℃以下で増殖速度が低下します。


一方で25℃から37℃で極めて早く増殖します。


釣った魚を海水を入れたバケツなどに死んだ状態で放置せず、クーラーボックスへ移すようにしましょう。



●真水で洗い流す

腸炎ビブリオは真水に弱く、飲み水として使える水(水道水)を使用し、大部分を洗い流したり死滅されることができます。


持ち帰った魚をまな板などに置く前に、水道水でしっかり洗うことで、腸炎ビブリオによる食中毒のリスクを減らすことが可能です。



●まな板か包丁に付いた腸炎ビブリオに注意!

魚を水道死で洗う前にまな板にのせ鱗を取ったり、内臓を取ったりすると、腸炎ビブリオがまな板や包丁、自分の手に付いてしまいます。


腸炎ビブリオは魚の体表以外でも、条件が揃えば繁殖してしまいます。


魚を捌いた調理道具も適宜水道水で洗い流すようにしましょう。




安心して魚を食べよう!



魚料理に限らず、食中毒予防は「つけない、増やさない、やっつける」といわれます。


食中毒の原因によって、有効な対策はさまざまですが、低温で鮮度を保つことは基本です。


可能なら釣ったその場でエラと内臓を取り、クーラーボックスでしっかり冷やす。


魚を捌くときは、水道水で魚を洗い、調理道具もこまめに水道水で洗うようにしましょう。


知識と対策を知っていれば食中毒のリスクをグッと下げて、安全に釣った魚を食べることができますよ。





最後までご覧いただきありがとうございます。

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posted by くさふぐ at 09:20 | TrackBack(0) | 釣り

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初めまして、くさふぐと申します。                             小中高校と発達障害により人が多いところが苦手で、コミュニケーションを取ることも苦手で、まともに通えず。                       バイトや仕事をしても、鬱になり長続きしない。                  こんなどうしようもない人生の中で、唯一の救いが「釣り」でした。                 小学校の時に父親に初めて連れて行ってもらい、かれこれ15年位。                 未だに飽きることがない釣りの魅力を、釣りへの感謝も込めて広めていけたらなと思います。
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