2024年の秋に健康保険証を廃止して、マイナンバーカードと一体化する「マイナ保険証」。マイナンバーカードを巡っては情報の誤登録などトラブルが相次いでいて、「廃止の時期を延期すべきではないか」という声も多くあがっていました。
廃止の時期について、岸田総理は「現行の保険証の全面的な廃止は、国民の不安を払拭するための措置が完了することが大前提」だとしています。“一体化”の時期、そして移行の仕方については医療・介護現場などを視察して、関係者の意見をふまえて対応を考えるという姿勢をとっています。
実際に岸田総理は全国各地で視察を重ねていて、7月28日に東京・大田区の介護施設を訪問した際には、“一体化”を見据えて、健康保険証の管理状況などを視察しました。
介護施設の担当者の方は「介護現場のデジタル化について熱心に視察や意見交換をされていた」と話しています。
そして8月3日には群馬県の介護施設を訪れました。「デジタル化に向けた決意と、マイナンバーカードに対する国民の信頼回復のための対策について、4日の会見で説明をしたい」としています。
では、政府の方針について改めて見てみましょう。
これまでは、健康保険証については2024年の秋に廃止。そして、マイナ保険証を持たない人に向けた新たな保険証ともいえる資格確認書については、有効期間を1年間としていました。
しかし実際に視察を重ねて意見を聞いたうえで、今後の方針については、健康保険証は2024年の秋の廃止を継続。当面、延期もなし。
資格確認書については、有効期間の1年間というのを、さらに延長することで最終調整するのではないか。そして4日の会見では、この方針について説明するのではないかとみられています。
「廃止の時期を延長すべきではないか」という声も多かったわけですが、なぜこのような判断をしたのでしょうか。
岸田総理は当初、廃止の延期というものも視野に検討に入っていたそうです。しかし廃止を延期するには、改めて法改正が必要になります。
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