マイナンバーに不安を募らせる国民の心配をあざ笑うかのような「余計な一言」が目立ち、岸田政権の足を引っ張っている。
連日の河野発言に「マイナンバーに対する国民の不信を深めるだけ」
「返納が増えていると言うが、微々たる数だ」。河野氏は2023年7月8日、静岡市内で記者団にこう言い切った。
一連のトラブルを受け、全国では一度交付されたマイナンバーカードを自主返納する動きが広がっている。
2016年1月以降の返納数は47万件。デジタル庁はその多くは「引っ越しが重なった結果、追記欄がいっぱいになった」など事務的なものだとしている。一方で、トラブルを受けた返納数は「把握していない」という。
河野氏は7月7日の閣議後会見でも「(自主返納が)数件から十数件になったとの報道は承知している」としたうえで「全体の件数は把握していないが、その程度の数だと思っている」と明言した。
さらに、現在、相次いでいるトラブルは、すでにマイナンバーに紐付けられた各種情報の誤記が原因だとして「カードを返納して、誤りが解消するわけではない」と強調した。
まるで自主返納をした人の認識不足をあざ笑うかのような発言を連日のように繰り返し、メディアやSNSで大炎上した。
これに頭を抱えているのは首相官邸だ。
ある政府関係者は「あれでは、マイナンバーに対する国民の不信を深めるだけだ。利用者との対立をあおるような河野氏の言動が、かえって世論の反発を呼んでしまっている」とため息をつく。
マイナンバーカードの光と影
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