2016年07月10日
技術士第二次試験の筆記試験まで残り1週間 | 私は手付かずの状態です
1.はじめに
皆様、参議院選挙に行って来ましたか?私は20時ぎりぎりに行って来ました。それはさておき、平成28年7月17日・18日(月・祝)に技術士第二次試験の筆記試験があります。7月17日は総合監理部門、7月18日は総合監理部門以外の技術部門の試験日です。
私も今年度から「総合技術監理部門」を受験します。受験はしますが、全くお勉強はしていません。この1週間で知識を詰め込む予定です。
2.技術士第二次試験科目の概要
技術士第二次試験科目のうち、筆記試験の概要は以下のとおりです。
総合監理部門以外の技術部門、総合技術監理部門ともに、午前に択一式の問題、午後は記述式(論文)の問題です。
合格ラインは全ての科目について6割以上の得点が必要です。なお、総合監理部門以外の技術部門は、昨年度から必須科目(択一式)の成績が合否決定基準に満たない者については、選択科目(記述式)の採点を行わないことになりました。
(1)総合技術監理部門以外の技術部門
T 必須科目 「技術部門」全般にわたる専門知識 択一式 1時間30分
U 選択科目 「選択科目」に関する専門知識及び応用能力 記述式 2時間
V 選択科目 「選択科目」に関する課題解決能力 記述式 2時間
(2)総合技術監理部門
T 必須科目 「総合技術監理部門」に関する課題解決能力及び応用能力 択一式 2時間
U 選択科目(他の20の技術部門の必須科目及び対応する選択科目のうちあらかじめ選択する1科目)記述式
1 選択した「技術部門」全般にわたる専門知識 1時間30分
2 選択した技術部門に対応する「選択科目」に関する専門知識及び応用能力 2時間
3 選択した技術部門に対応する「選択科目」に関する課題解決能力 2時間
※既に総合技術監理部門以外のいずれかの技術部門について技術士となる資格を有する者は、当該技術部門に対応する選択科目が免除される。(技術士法施行規則第11条の2)
3.技術士第二次試験必修科目の攻略方法
私の過去の経験で記述できる部門は、「総合技術監理部門以外の技術部門」の「建設部門」です。残り1週間ですが、以下のお勉強をすれば、合格ライン以上の得点を確保できます。
・国土交通白書の熟読(できれば2年分)
・建設部門に関するトピックスの洗い出し(建設部門に関する今のトレンドや大きな事故、災害)
・過去10年分の過去問をもう一度解答してみる
「総合技術監理部門」はひたすら「青本」と呼ばれる本を熟読することに尽きるようです。
記述式については、平成27年度の試験問題(建設部門の道路)を例として、試験までの対策を記述します。
4.平成27年度技術士第二次試験問題【建設部門】道路の問題
「選択科目」の問題は記述式(論文形式)です。
とにかく答案用紙のマス目を埋めないと合格ラインには達しません。
ここで忘れてはならないことは、技術部門の問題は「専門知識及び応用能力」と「課題解決能力」を問う問題ということです。平成27年度の試験問題を以下に記載しますが、設問は極普通で「愚問」はありません。
重要なことは、設問に対して、忠実に解答することです。私は社内外でこの記述式の問題の模擬試験の赤ペン先生を行っていますが、解答の多くは「設問に対して忠実に答えていないもの」がほとんどです。
忠実に解答するという意味を「U-1-1の問題」を例に以下に記述します。
まず、U-1-1の問題は「道路の維持・修繕に関する具体的な技術基準等が,道路法及び政省令等により整備された。これらに基づく定期点検の対象施設を列挙せよ。また,これらに基づき道路管理者が実施する維持管理の業務サイクル(メンテナンスサイクル)の各段階について説明せよ。」という設問です。
記述式の場合は、問題文のうちどの文章が問いであるかを把握する必要があります。
上記の問題の場合は、「定期点検の対象施設を列挙すること」と「維持管理の業務サイクル(メンテナンスサイクル)の各段階について説明すること」です。コレ以外の回答を記述した場合は、合格ラインには達しません。「道路分野」の選択科目Uの場合は、問題文に設問が2つあることが多いです。
記述する際の留意点は以下のとおりです。
・設問の解答文の前にタイトルと番号を付ける
・ダラダラ文章はNG
・文字は下手でも良いので、丁寧に書く
9-7道路【選択科目U】
U 次の2問題(U-1,U-2)について解答せよ。(間題ごとに答案用紙を替えること。)
U-1 次の4設間(U-1-1〜U-1-4)のうち2設間を選び解答せよ。(設問ごとに答案用紙を替えて解答設問番号を明記し,それぞれ1枚以内にまとめよ。)
U-1-1 道路の維持・修繕に関する具体的な技術基準等が,道路法及び政省令等により整備された。これらに基づく定期点検の対象施設を列挙せよ。また,これらに基づき道路管理者が実施する維持管理の業務サイクル(メンテナンスサイクル)の各段階について説明せよ。
U-1-2 円形の平面交差点形式の1つであるラウンドアバウトの長所を多面的に説明せよ。また,我が国においてラウンドアバウトを導入する上での留意点を2つ述べよ。
U-1-3 遮熱性舗装と保水性舗装について,それぞれの路面温度上昇抑制のメカニズムを説明せよ。また,路面温度上昇抑制機能の評価方法を説明せよ。
U-1-4 盛土部の排水処理を設計する上で,地下排水工の設置が必要となる盛土の部位を列挙し,そのうち2つの部位について具体的な対策エと留意点を述べよ。
U-2 次の2設問(U-2-1,U-2-2)のうち1設問を選び解答せよ。(解答設問番号を明記し,答案用紙2枚以内にまとめよ。)
U-2-1 近くに小学校や鉄道駅がある都市部の住宅地域を通過する4種2級の2車線道路が計画されている。この道路計画の担当責任者として,下記について述べよ。
(1)この道路に必要な横断面構成要素と各々の要素が持つ機能
(2)この道路計画の立案に際して,「沿道住民」,「歩行者」及び「自転車利用者」の視点で,それぞれ2つ以上の留意点
U-2-2 2020年の東京オリンピック・パラリンピックに備えて,首都圏を中心にインフラ整備が進められることとなるが,一方で,それに伴う大量の建設発生土の処理が課題となっている。都市部で大規模なトンネル工事を計画する担当責任者として,下記について述べよ。
(1)建設発生士を有効利用する上での課題 (なお,課題は2つ挙げそれぞれの内容を述べること。)
(2)(1)の課題を踏まえ,当該工事の建設発生士を有効利用するための方策と留意点
次に、選択科目Vです。この設問は「課題解決能力」を問う問題です。問題文をよく見ると設問の構成は、「課題」、「課題に対する方策」、「方策に対する留意点」という文言があります。この3つ問いに答えることが、課題解決能力を問うという意味です。
設問(1)はさらっと記載し、設問(2)は解答用紙1枚程度に課題を3つ程度記述する。設問(3)で(2)で掲げた3つ程度の課題に対する「方策」と「留意点」を記述することが重要です。理想は3つともに「課題」、「課題に対する方策」、「方策に対する留意点」が揃っていることです。
9-7道路【選択科目V】
V 次の2問題(V-1,V-2)のうち1問題を選び解答せよ。(解答問題番号を明記し,答案用紙3枚以内にまとめよ。)
V-1 道路をはじめとする社会インフラについて,その機能を時間的・空間的に最大限に発揮させるよう,「賢く使う」ことが重要となっている。特に,ネットワクの形成が進んでいる高速道路を「賢く使う」ことについて,以下の問いに答えよ。
(1)高速道路を「賢く使う」ことが重要となっている社会的な背景を述べよ。
(2)高速道路の使い方の観点から,その機能が十分に発揮されないために発生している課題について,多面的に述べよ。
(3)(2)で掲げた課題のうち1つについて,これを解決するために高速道路を「賢く使う」方策を挙げ説明せよ。また,その方策を進める上での留意点を述べよ。
V-2 海外の主要都市に比べ,我が国の都市では電柱が林立しており,課題と指摘されている。道路空間の無電柱化について,道路に携わる技術者として,以下の問いに答えよ。
(1)無電柱化の目的,効果について多面的に述べよ。
(2)我が国において,無電柱化を進める上での課題を述べよ。
(3)(2)の課題を解決し,我が国において無電柱化を推進するための方策と,それを進める上での留意点について述べよ。
5.平成27年度技術士第二次試験問題【総合技術監理部門】必修科目の問題
今回、私が受ける部門は「総合技術監理部門」です。問題の構成は「総合技術監理部門以外の技術部門」と同様で、択一式と記述式から成ります。択一式は過去問をみたところ、愚問等は特にありませんでした。
ただし、記述式の問題ですが、「正直のところ、問題文が長すぎて、何を問うているのか理解し難い問題」です。
この問題をみた途端に、「総合技術監理部門」を受ける意味、この部門の資格を持つことの意義に疑問符が付きました。私のやる気スイッチが見つからない点はコレです。論文については、設問に忠実に答える予定ですが、事前準備は不要と判断しました。会社が求めている資格である以上、受けざる得ない状態ですので最低限の勉強だけしようと思っています。
I-2 次の問題について解答せよ。(指示された答案用紙の枚数にまとめること。)
2020年には東京でオリンピック・パラリンピック競技大会が開催されるが,このような国際会議,国際文化・スポーツイベント,国際展示会・見本市などの国際的なイベントは,我が国の課題である活力ある経済社会の構築,安全・安心社会の実現,地域の活性化や観光振興等を推進していく上でまたとない機会であり,これら国際的なイベントに直接的にあるいは間接的に関係するプロジェクトでは,この機会の有効な活用が期待される。またこれらのプロジェクトの成果は,それが有形であっても無形であっても,一過性のものに留まらず,例えばオリンピック・レガシーで謳われているように,良い遺産(positivelegacy)として後世に引き継がれていくことが望ましい。
その一方で,プロジェクトやプロジェクトの成果を取り巻く環境には多くの不確かさが存在し,それらはプロジェクトを推進していく上で,あるいはプロジェクトの成果を引き継ぎ管理・運営していく組織にとって,さまざまなリスクの源となる。これらのリスクをあらかじめ認識し,適切なリスク対応を取りながらプロジェクトを計画し,実行することは,総合技術監理部門の技術士に要求される重要な業務の1つである。
そこで,あなたがよく理解しているプロジェクトを取り上げ,さらに,近い将来我が国で開催される国際的なイベントを想定して,その国際的なイベントをそのプロジェクトに関連付けた上で,プロジェクトを推進していく際のリスクマネジメントについて,総合技術監理の視点から(1)〜(3)の問いに答えよ。ここでいう総合技術監理の視点とは,「経済性管理」,「安全管理」,「人的資源管理」,「情報管理」,「社会環境管理」の5つの視点をいう。なお,あなたが対象とするプロジェクトと想定する国際的なイベントについては,以下の(ア)〜(エ)のとおりとする。
(ア)「国際的なイベントをプロジェクトに関連付ける」とは,その国際的なイベントの開催を契機にして(あるいは利用して),そのプロジェクトの成果が,我が国や地域社会のさまざまな課題の解決のために,貢献できるよう工夫することをいう。
(イ)あなたが対象とするプロジェクトは,国際的なイベントの開催期間末までには終了する。
(ウ)そのプロジェクトの成果は,プロジェクト終了後に適切な組織に引き継がれ,将来にわたって管理・運営されていく。
(エ)プロジェクト終了後にその成果が引き継がれ管理・運営されている期間に発生する可能性のあるリスクについても,プロジェクト期間中に可能な範囲で対応策をとる。
リスクマネジメントについては,その用語や考え方を整理した国際規格ISO31000:2009及びその翻訳版であるJISQ31000:2010が制定されている。問いに対する解答論文(あなたの答案)を作成するに当たっては,この新しいISO/JIS31000の枠組みに基づいて作成してもよいし,従来一般に用いられてきたリスクマネジメントの枠組み(例えば,JISQ2001:2001や『技術士制度における総合技術監理部門の技術体系(第2版),日本技術士会』で紹介されている枠組み)に基づいて作成してもよい。
(1)本論文においてあなたが対象とするプロジェクトと国際的なイベントの内容を,次の@〜Dに沿って記せ。この際,以後の問い(2),(3)の解答に必要な内容を含めて記すこと。なお,あなたの立場は,当該プロジェクトの総括責任者あるいはそれと一体となってプロジェクトを推進する総合技術監理部門の技術士であり,プロジェクトの責任を他に転嫁できないものとする。
(問い(1)については,問い(2)と併せて答案用紙3枚以内にまとめ,解答せよ。)
@想定する国際的なイベントを設定せよ。
A対象とするプロジェクトの名称,目的,事業期間及び予定される成果を記せ。
Bプロジェクトの置かれている背景状況ないし環境を記せ。
Cそのプロジェクトに国際的なイベントを関連付けよ(そのプロジェクトの成果が国際的なイベントの開催を契機に,我が国や地域社会のどのような課題に対して,どのような工夫をすることによって,どのように貢献できるかを記せ。)。
D国際的なイベントの終了後(この時点ではプロジェクトも終了している。)にプロジェクト成果が置かれていると予想される状況を記せ。
(2)対象とするプロジェクトの主要な作業ステップを@に従って記せ。また,プロジェクトを推進していく上での主要なリスクを生2取り上げ,Aに従って記せ。ただし,取り上げる4つのリスクのうち少なくとも1つは,国際的なイベントの終了後に発生する可能性のあるものとする。
(問い(2)については,上の問い(1)と併せて答案用紙3枚以内にまとめよ。)
@プロジェクトの主要な作業ステップ及びその作業ステップにおける留意点を記せ。
A取り上げる主要なリスク4つのそれぞれに対して,(a)リスク源(ハザード,危険因子),(b)事象(ある一連の周辺状況の出現又は変化),(C)その事象により生じうる結果,について説明せよ。また,(d)そのリスクが@の作業ステップのどの段階で出現する可能性があるかを示せ。なお,国際的なイベントの終了後に発生する可能性のあるものについては,その時期を記せ。
(3)問い(2)で取り上げた4つのリスクのうち,対象とするプロジェクトに大きく影響を与えるリスクを旦2取り上げ,それぞれのリスクに対して,次の@Bに沿ってリスク分析とリスク対応について説明せよ。ただし,取り上げるリスクのうち少なくとも上は国際的なイベントの終了後に発生する可能性のあるリスクとする。
(問い(3)については,答案用紙を替えて2枚以内にまとめよ。)
@そのリスクに対して,(a)起こりやすさ(確率の程度)と,(b)プロジェクトへの影響(あるいはプロジェクトの成果を管理・運営していく上での影響)の程度について想定し,記せ。また,(C)そのように想定した理由を簡潔に述べよ。
Aリスクに対する具体的な対応策(プロジェクト期間中にとる対応策)を提案せよ。なお,対応策は,当該リスクヘの対応のみならず,より広い視点からのものであることが望ましい。
B上で提案した対応策の提案理由を述べよ。提案理由には予想される効果と対応策実施上の留意点を含めること。また,他の懸念に対する配慮,総合技術監理の管理分野を踏まえた視点からの考察,生じる可能性のあるトレードオフ,その対応策を採用することによる新たなリスクの発生等についての考察を含めることが望ましい。
残り1週間しかありませんが、最後まで諦めないで勉強しましょう。
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