2014年10月31日
政権に憎悪と不信 東部紛争から逃れたウクライナ難民
政権に憎悪と不信 東部紛争から逃れたウクライナ難民
産経新聞 10月30日(木)7時55分配信
■「自国民に銃向け…統一あり得ぬ」
ウクライナで26日に最高会議(議会)選挙が行われ親欧米派が勝利したが、これを冷ややかに見つめ、受け入れなかった人々がいる。
東部ドネツク、ルガンスク両州での紛争を逃れ、ロシアに身を寄せる難民たちだ。ロシア最西部ベルゴロド州ではウクライナの政権に対する激しい批判が聞かれ、同国の「再統合」に向けた道のりの険しさがうかがわれた。
東部2州では9月の停戦合意後も政権側部隊と親ロシア派武装勢力の戦闘が散発し、難民が本格的に帰還できるめども立っていない。(ベルゴロド 遠藤良介)
街道沿いには広大な耕作地や原野が果てしなく続き、ウクライナとの国境に近い土地だということを忘れそうになる。
「この一帯は歴史的にウクライナ人とロシア人が入り乱れて入植した地で、国境を挟んで親戚のいる人も多い。ロシアとウクライナを分けることができないんだ」と地元紙のマカロフ副編集長(37)は力説した。
難民はロシア側に100万人、ウクライナ側に40万人以上とされる。ベルゴロド州には6月中旬から戦闘を逃れる人々が押し寄せた。
多くの人が国の支援計画に沿って他地方に移住したが、今も約3万人が同州にとどまるという。
州の移民局によると、難民は51の一時収容施設のほか、地元民や企業に提供されたアパートや民家で暮らす。子供たちは無償で学校や幼稚園に受け入れられ、国内各地からの求人紹介も行われている。
同州スタールイ・オスコルのアパートに身を寄せるソロキナさん(42)は、親露派の牙城だったドネツク州スラビャンスクの出身。
「子供たちが爆音によって安全か危険かを判別できるほどになった」と戦闘の激しさを振り返った。6月に家族と車で逃れてきたが、道中では「ウクライナ軍と(過激民族主義組織)右派セクターが脱出を阻もうとした」と主張した。
同じスタールイ・オスコルで避難生活を送るポポワさん(37)は
「ウクライナ軍はあらゆるインフラ(社会基盤)を破壊した。自国民に銃を向け、これだけの犠牲者を出しておいて、もはや『統一ウクライナ』などあり得ない」と憤る。
東部2州の親露派支配地域では26日の議会選が行われず、親露派は11月2日に首長や議会の独自選挙を強行する方針。
ポポワさんらは親露派と連携して「在外投票」を計画しており、ベルゴロド州の当局者も協力している。こうした動きは、プーチン露政権の狙う東部の現状固定化につながりかねない。
同州カロチャの学校では5家族の28人が生活している。親露派に属する息子の導きで娘や孫娘と避難したというレーナさん(58)は、ウクライナ西部や首都キエフの人々とは「価値観が異なる」と言い切る。
「彼らはステパン・バンデラ(1909~59年)を信奉している。バンデラはファシストであり、私たちはファシズムを受け入れられない」
「ウクライナ政権の進める欧州統合など必要ない。東部はロシアの一部になるべきだ」との意見も多くの人から聞かれた。
ただ、ウクライナ側のハリコフなどに身を寄せる難民の間では「ウクライナ憎悪」がはるかに少ないようだ。同市で難民支援に取り組むレビンシュテインさん(48)は語る。
「ここでは(東部2州やロシアとは)別の情報に触れ、実態がどうなのか自分の目で見ることができる。ウクライナについて悪く言う人はまれで、ファシストなどと声高に語るのは聞いたことがない」
(ヤフーニュース ヨーロッパからです)
終りまでお読みいただき、ありがとうございました。
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