2020年08月07日
ワクチン開発の先頭モデルナの動き 新冷戦(91)
新冷戦(91)
新型コロナワクチンの臨床試験で先端を走
るアメリカのモデルナ社はアメリカ生物医
学先端医学研究開発局からワクチン開発援
助資金4億7200万ドル(約500億円)を受
取ったと発表したようです。これは4月に
4億8300万ドルの開発援助資金を受けてい
るので追加援助ということになります。
モデルナ社は7月27日からアメリカで3万人
の大規模な第3段階の臨床試験を実施する
ので、これの支援と考えることもできます。
アメリカ政府は援助金を使って「為せば成
る」の新型コロナワクチンの成功を望んで
います。アメリカの感染者は7月の終わり
で440万人、死者は15万人を超えました。
世界最多です。ここから新型コロナについ
ては政府の政策は失敗との声も出始めてい
ます。11月の大統領選挙はトランプ大統
領を始め、現政権は背水の陣でしょう。
2回の支援で合計9億5500万ドルの支援を
受けたモデルナ社はバイオテクノロジーの
製薬、ワクチンの開発の企業ですが、設立
は2010年9月です。本社はマサチューセッ
ツ州の州都ボストンのすぐ西にあるケンブ
リッジにあります。販売する製品をまだ持
っていないということです。ベンチャー企
業そのものといった感じです。
ベンチャー企業としてモデルナ社はもう一
つ新しいことに挑戦しているようです。今
までにないワクチンを開発しているという
ことです。生物は必ず遺伝子、DNA(デオ
キシリボ核酸)、RNA(リボ核酸)を持って
います。DNAの遺伝情報はmRNA(伝令リ
ボ核酸)へ伝わり、タンパク質が作られま
す。モデルナ社ではこのmRNAの複製を作
ってワクチンにする作戦のようです。
mRNAが人の体に入ってDNAの信号を発す
ると抗体が作られます。この抗体が体の中
で有効な時に新型コロナウイルスが侵入し
てくると、抗体が取り囲んでウイルスを排
除するということです。mRNAを製造する
時間が短く、短期間に大量生産が可能であ
り、人体に入った時の危険が少ないという
新技術のようです。そういうことからか、
アメリカ国立衛生研究所(NIH)が協力して
います。
日本政府もモデルナと交渉は開始している
ようなので、ワクチンは確保できるでしょ
う。
竜巻・ミネソタ州2020年7月の6
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ロイター 7/27(月)11:29 配信
7月27日、米バイオ医薬品企業モデルナは26日、米生物医学先端研究開発局(BARDA)から新型コロナウイルスのワクチン開発援助資金を追加で4億7200万ドル受け取ったと発表した。
[26日 ロイター] - 米バイオ医薬品企業モデルナ<MRNA.O>は26日、米生物医学先端研究開発局(BARDA)から新型コロナウイルスのワクチン開発援助資金を追加で4億7200万ドル受け取ったと発表した。
追加援助は、新型コロナワクチン候補の臨床試験(治験)の拡大第3相試験を含む、同社の後期段階の臨床開発を支援するとしている。
モデルナは4月に、疾患治療技術に出資する連邦政府機関のBARDAから4億8300万ドルの開発援助を受けた。当時同社のワクチン候補は米国立衛生研究所(NIH)が実施する治験の初期段階にあった。
バンセル最高経営責任者(CEO)はプレスリリースで「第1相試験のデータに後押しされ、われわれは当社のmRNAワクチンが新型コロナのパンデミック(世界的流行)に対処し、将来のアウトブレイク(集団発生)を防ぐための助けになり得ると信じる」と説明した。
今回の追加分を含めると、モデルナのワクチン候補へのBARDAの資金援助額は約9億5500万ドルに上る。
第3相試験は7月27日に始まる予定。
モデルナは、2021年から年間約5億─10億回分のワクチン製造能力を目指す方針に変わりは無いとしている。
★アートパネル ヘップバーン
時事通信 7/27(月)23:18 配信
【ニューヨーク時事】米バイオ医薬品企業モデルナは27日、開発を進める新型コロナウイルスのワクチン候補について、最終となる第3段階の臨床試験(治験)を開始したと発表した。
米国立衛生研究所(NIH)などと共同で実施し、米国内で約3万人の被験者が参加する。
同社は来年から年間5億回分のワクチンを供給する計画。自社の製造能力に加え、スイスの製薬会社ロンザとの提携により、最大10億回分を供給できる可能性もあるとしている。
7月27日(月) 23時18分 北米(時事通信)
★アートパネル ヘップバーン
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