斜め上を行く言語聴覚士の日々

昨今、2020年東京オリンピックに
向けてロゴやコスチュームが
諸外国のパクリ疑惑として
物議を醸していますね。

お隣のあの国がパクリ常習犯
なのはともかく、物作りの日本で
これだけ疑惑が浮上してるのは、
審査員の評価が甘いことも原因の
一つだと私は思っています。

もし仮にデザイナーの意図で
真似た訳ではないとしても、
世界的に周知されるような
今回のケースでは話が全く別です。

機能・コスト・デザイン及び
他との類似性の可否etc・・・
多角的な視点を厳しく
精査できる機関が必須です。


と、脱線しそうになりましたが（苦笑）
今回は簡便で汎用性の高い
聴覚言語性即時記憶の代表的検査である

数唱(=Digit Span Test)


解釈etcは以下の通りです。


【目的・特徴】
　⇒ウエクスラー成人機能検査・
　　記憶検査に準拠することが多い
　　聴覚言語性の即時記憶の代表的な検査である。
　　即時記憶は注意・集中の影響が大きく、
　　全般的注意障害の簡便な評価にも有用である。

【施行時間】
　⇒順唱・逆唱含め約5分前後。

【内容】
　⇒検査者が1秒につき1つずつ
　　数字を口頭にて呈示する。
　　順唱は3桁、逆唱は2桁より開始し、
　　直後に披検者に再生してもらう。

【判定方法】
　⇒Miller （1956）により、順唱であれば
　　「7 ± 2」が重視され、5桁以上で正常、
　　逆唱は武田（2011）より3桁以上で正常とし、
　　聴覚言語性の即時記憶と全般的注意は
　　保たれていると判断できる。
　　

ちなみに即時記憶が不良でも
近時記憶（＝即時記憶より保持時間の長い記憶）
が良好な場合があるため、一概に
記憶の評価バッテリーが『数唱』で兼ねられる
とは言い難いようです。

余談ですが、私は未だに記憶の分類を
混同することがあります（苦笑）。
時々、過去の記事も参照し、
間違えないようにしたいものですね。