2015年07月02日
言語聴覚士の聴診器ススメ
過去に記した『頸部聴診法』は主に
嚥下5期モデルにおける咽頭期の
障害を判定する手技です。
今日はその器具的な話をしようと思います。
『頸部聴診法』はその文字通り、
前頸部(=首の前)に軽く
聴診器を接触させて行うものです。
聴診器自体は胸部や腹部といった
様々な身体部位に用いるものですが、
頸部に限局(特化)して言えば、
聴診器の形状、すなわち接触子の
適切な選定が鍵になってきます。
少し回り道をして説明をします。
一般的な聴診器は二種類の接触子(下記参照)
によって構成されています。
@膜(ダイアフラム)型接触子
Aオープンベル型接触子
膜(ダイアフラム)型接触子は
周波数領域の高い肺音等の聴診に適しており、
オープンベル型接触子は
僧帽弁狭窄症の拡張期心雑音
等の低い周波数領域の聴診に適しています。
『頸部聴診法』ではいずれの接触子でも
聴診可能ですが、頸部は腹部や胸部に
比べて接触の面積が狭いので、
接触子が大きい聴診器よりも乳幼児用
聴診器など小型のものが望ましいでしょう。
また、小型のものを使用するにあたって
上記の形状からも分かるように、
オープンベル型接触子の方が
膜(ダイアフラム)型接触子
よりも接触面が小さいので、
喉頭挙上運動が阻害されるような場合は
前者を使用すると良いでしょう。
余談ですが、聴取される嚥下音は
液体と固形物では通常では
液体(低粘度)の方が、嚥下時に
より明瞭な嚥下音が産生され易い
特徴があります。
重度の嚥下障害の方には試料として
1〜2mlの氷水や氷砕片を用いると、
患者の口腔・咽頭での試料位置特定、
かつ冷却刺激による嚥下反射誘発、
誤嚥の際の排出が容易といったメリットがあります。
このように、『頸部聴診法』の
精度を上げるためには、手技の熟達だけでなく
聴診器や試料の選定〜口腔・咽頭部の
環境調整といった様々な視点が必須です。
嚥下5期モデルにおける咽頭期の
障害を判定する手技です。
今日はその器具的な話をしようと思います。
『頸部聴診法』はその文字通り、
前頸部(=首の前)に軽く
聴診器を接触させて行うものです。
聴診器自体は胸部や腹部といった
様々な身体部位に用いるものですが、
頸部に限局(特化)して言えば、
聴診器の形状、すなわち接触子の
適切な選定が鍵になってきます。
少し回り道をして説明をします。
一般的な聴診器は二種類の接触子(下記参照)
によって構成されています。
@膜(ダイアフラム)型接触子
Aオープンベル型接触子
膜(ダイアフラム)型接触子は
周波数領域の高い肺音等の聴診に適しており、
オープンベル型接触子は
僧帽弁狭窄症の拡張期心雑音
等の低い周波数領域の聴診に適しています。
『頸部聴診法』ではいずれの接触子でも
聴診可能ですが、頸部は腹部や胸部に
比べて接触の面積が狭いので、
接触子が大きい聴診器よりも乳幼児用
聴診器など小型のものが望ましいでしょう。
また、小型のものを使用するにあたって
上記の形状からも分かるように、
オープンベル型接触子の方が
膜(ダイアフラム)型接触子
よりも接触面が小さいので、
喉頭挙上運動が阻害されるような場合は
前者を使用すると良いでしょう。
余談ですが、聴取される嚥下音は
液体と固形物では通常では
液体(低粘度)の方が、嚥下時に
より明瞭な嚥下音が産生され易い
特徴があります。
重度の嚥下障害の方には試料として
1〜2mlの氷水や氷砕片を用いると、
患者の口腔・咽頭での試料位置特定、
かつ冷却刺激による嚥下反射誘発、
誤嚥の際の排出が容易といったメリットがあります。
このように、『頸部聴診法』の
精度を上げるためには、手技の熟達だけでなく
聴診器や試料の選定〜口腔・咽頭部の
環境調整といった様々な視点が必須です。
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