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2024年02月04日

ポール・ディラック
2/4改定【数々の数学と逸話を生んだケンブリッジの天才】

こんにちはコウジです!
「ディラック」の原稿を改定します。
今回の主たる改定はAI情報の再考です。また、
ディラックが生まれた頃、ベートーベンはもう居ません。
(彼の人生は1770年12月16日頃 - 1827年3月26日)


初見の人が検索結果を見て記事内容が分かり易いように再推敲します。


SNSは戦略的に使っていきます。そして記述に誤解を生む表現がないかを
チェックし続けてます。ご意見・関連投稿は歓迎します。


超関数入門
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【1902年8月8日生まれ ~ 1984年10月20日】



無口なディラック


イギリスのディラックは


とても謙虚で無口な人でした。


ノーベル賞が決まった際には、


有名になる事を恐れて受賞の辞退を


考えていた様です。そんな人なのですが、


20世紀初頭の天才達がひしめく中で


エーレンフェストボーアパウリ、 


ファインマンハイゼンベルクシュレディンガーなど


と量子力学を確立します。特にシュレディンガーとは


同じタイミングでノーベル賞を受賞します。


ディラックの人柄を考えるにあたり少し、


その家族について言及します。


ディラックが10代後半の時期にスイスから


家族は国籍を移しています。そしてディラックの


性格形成を語っていく上で家庭環境は大きな要素


だったようです。まず1924年にディラックの


兄が自ら命を断っています。


色々考えた末だったのでしょうか。


ディラック自身も、その父と会話し辛い


場面が多々あったようです。そして、


極端に無口な人になっていったようです。



ディラックと数学


しかしディラックは、闇に沈まずに数学を駆使して
輝かしい成果を残しています。


特にデルタ関数やブラケット記法は素晴らしいのです。
独自の足跡を沢山残しました。


デルタ関数は超関数の仲間で積分を使って定義されます。


多分野で有用である関数ですが、物理の分野では観測に伴い、


波束が収束する様子が表現出来るのです。


数学上ではヘビサイド関数を表現出来ます。
現象は捉え方次第で色々な観測が出来て
周波数軸の観点で物事を考える時と
実座標軸(長さの観点)で考える時と
数式上の表現が異なります。
工学的にこの視点を応用した解析も
実用上で非常に便利に利用されていて
市販品のアナライザーで簡単に
業務解析をする事が出来ます。


ブラケット記法とは日本語で「括弧」
の記号を使った表記です。その定式化では
カギカッコ<>の形の 「<」 の部分
だけを「ブラベクトル」と呼び
カギカッコ<>の形の 「>」 の部分
だけを「ケットベクトル」と呼びます。


非常に分り易い表現でブラの部分がベクトル量
に相当してケットの部分が、
それと作用するベクトル量に相当する定式化です。


作用する前のケットが固有値を持つ場合に
固有状態を持つと表現されます。


そしてなんと、ケット・ブラの順番で並べると
その塊は行列相当の働きをします。
なんとも見事な定式化です。
数学の素養があれば上記文章が味わえます。
そして凄さが伝わるはずです。
あえて言葉にすることで数学の凄さが伝わります。


ここでのベクトルがヒルベルトベクトル(無限次元に対応)
であることが学部時代の私にとって感動的でした。
一瞬にして物理量に対応する状態が記述された気がしました。


一次元が線で、二次元が平面で、三次元が立体空間だ
というくらいしか想像がつかなかった高校時代から
想像は大きく膨らみ、いきなり無限次元に話が拡張したのです。


一つのベクトルが多くの情報を担います。
他方でデルタ関数は観測が一瞬にして
波束の収縮を引き起こす様子を表現していると思います。


こうした定式化をディラックは進め、
理論から提唱される物質を考え出しています。


具体的に反物質と呼ぶ存在がいくつも提唱され、
見つかっています。反物質は寿命が通常の物質より
若干短かったりしますので日常的ではありませんが、
粒子の生成消滅を論じたりする際に大事な要素です。


陽子には反陽子があり中性子には反中性子があります。



ディラック来日


そして、何よりディラックは無口な人です。


多くの成果を出していく中で各国の物理学会で招待する
動きがあって日本にも来ていたようです。


ただ性格が性格でですので余り逸話が残っていません。
「仁科さんとお茶飲んだ時に・・・」みたいな話が
残っていないのです。無論、歳下の朝永さんとか湯川さんは
尚更の事、話しづらかったと思えます。


話しかけても無言だったのでしょう。
多分オランダでも日常会話はほとんどなかったと思われます。
私見では「彼は言葉をとても大事に使いたがります。」
そして出てくる言葉が綺羅星だったり残念だったりします。



ディラックの笑い話


そんなディラックについて伝わっている有名な話があります。
ディラックの無口な性格を表す逸話です。


周りの人々が奇妙に思いながらも尊重していた様子が伺えます。
ケンブリッジでは「1Dirac」という単位を使われていました。
仲間内での意味としては

「1Word/1Hours」が「1Dirac」に相当して
一時間あたりに単語二つを使ったら「2Dirac」消費
されたとして換算されました。


ディラックは一時間に数Dirac程度しか言葉を残さなかったそうです。 



その他、ディラックに対する逸話


ディラックの人柄を感じさせる暖かいやりとりです。
例えば以下。





⓪1928年の春ライデンに居た頃に…すぐに答えが出ない

 ような質問があった。ディラックは黒板に非常に小さい文字で

 それをかくすようにしてすばやく計算した。それを見て 

 エーレンフェストは興奮して「彼が実際にどうやって研究を

 するか垣間見ることが出来る!」といった。しかし、

 みんながそれをよく見ない内にディラックは直ぐにその計算を消して

 何時ものスタイルでエレガントな表式を書き進めた。

(以上、カシミールの経験)


@ディラックは「パウリには一個の砂糖で十分だと思う」と言った。

 しばらくして「誰にも一個の砂糖で十分だと思う。」

 更にしばらくして

「一個で十分なように砂糖は作られていると思う。」

(こればボーアがカシミールに話したことだという。


Aディラックと研究所の図書館の脇で立ち話をしている

 時のことです。仁科はディラックに 貴方の論文には

 符号の誤りがあるのをみつけました。」と言ってから、

 次のような会話が仁科とディラックの間で交わされました。

 ディラック「しかし結果は正しいですよ。」

 それに対して仁科は「では二つあやまりがあるにちがいありません。」

 するとディラック「偶数個の過ちがあるといわなければなりませんね。」


B1933年のボーア・コンファレンスで恐らくディラックだけが

 エーレンフェストの相当なうつ状態に気付いていた。その事を

 心配してボーア夫人に話したが、誰も何もできなかったという

 (後にボーア婦人がカシミールに話したこと。)エーレンフェストが

 命を絶ったのはそのすぐ後であった。



 



 伝統を受け継ぐディラック


しかし、そんなディラックは真面目な性格、心を重んじる性格
もあって周囲から大事にされていた様子が伺われます。


本ブログのTOP画面で使っている集合写真でも
真ん中の列の中央に居ます。若き天才ディラックに
アインシュタインキュリー夫人が気を遣って
「君の研究は素晴らしい。これからも頑張って下さいよ!」
といった気持で尊重しているような気がするのです。


そして、写真の真ん中にニュートンの伝統を受け継ぐ
ケンブリッジで研究をするディラックが居て、共に
時代を重ねていくパウリハイゼンベルクが居るのです。


そして、
ディラックはイギリスの伝統を受け継いだ人でもあります。
ケンブリッジではルーカス教授職を務めました。


この名誉は初代・アイザック・バローから始まり
二代目・アイザック・ニュートンと続き、ディラックが継ぎ、
最近では宇宙論で名を成したS・W・ホーキング博士
が受け継いでいます。



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以上、間違い・ご意見は
以下アドレスまでお願いします。
問題点に対しては
適時、返信・改定をします。


nowkouji226@gmail.com


2020/08/17_初稿投稿
2023/08/08_改定投稿
2024/02/04‗改訂投稿


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量子力学関係


AIでの考察(参考)


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(2021年10月時点での対応英訳)



Quiet Dirac


Dirac in England was a very humble and reticent person. When the Nobel Prize was decided, he seemed to be thinking about declining the award for fear of becoming famous. Although he is such a person, he establishes quantum mechanics with Feynman, Heisenberg, Schrodinger, etc. in the midst of the geniuses of the early 20th century. In particular, he won the Nobel Prize at the same time as Schrodinger. In considering Dirac's personality, I would like to mention his family for a moment.


His family transferred nationality from Switzerland when Dirac was in his late teens. And it seems that the family environment was a big factor in talking about Dirac's personality formation. First, in 1924, Dirac's brother died himself. Was he the end of many thoughts? It seems that Dirac himself had many difficult conversations with his father. And he seems to have become an extremely reticent person.



Dirac and math


However, Dirac has achieved brilliant results by making full use of mathematics without sinking into the darkness. Especially the delta function and bracket notation are great. I left a lot of such footprints.


The delta function is a family of generalized functions defined using integrals. It is a useful function in many fields, but in the field of physics, it is possible to express how the wave packet converges with observation. Heaviside functions can be expressed mathematically. Various observations can be made depending on how the phenomenon is perceived, and the mathematical expression differs between when thinking about things from the perspective of the frequency axis and when thinking from the perspective of the actual coordinate axis (from the perspective of length). Analysis that applies this viewpoint engineeringly is also very convenient in practical use, and business analysis can be easily performed with a commercially available analyzer.


Bra-ket notation is a notation that uses the "parentheses" symbol in Japanese. In that formulation
Only the "<" part in the shape of the key bracket <> is called the "bra vector".
Only the ">" part in the shape of the key bracket <> is called the "ket vector".
The bra part is a vector amount in a very easy-to-understand expression
The part of the ket corresponding to is the formulation corresponding to the amount of vector acting on it.



Eigenstate and dirac


It is expressed as having an eigenstate when the pre-acting ket has an eigenvalue. It was impressive to me when I was an undergraduate that the vector here is a Hilbert vector (corresponding to infinite dimensions). I felt that the state corresponding to the physical quantity was described in an instant. From high school, when I could only imagine that one dimension was a line, two dimensions were a plane, and three dimensions were a three-dimensional space, my imagination expanded greatly, and the story suddenly expanded to infinite dimensions. One vector carries a lot of information. On the other hand, I think that the delta function expresses how the observation causes the wave function collapse in an instant.


Dirac is proceeding with this formulation and has come up with substances proposed by theory. A number of specific antimatter entities have been proposed and found. Antimatter is not routine because it has a slightly shorter lifespan than normal matter, but it is an important factor when discussing the formation and annihilation of particles. Protons have antiprotons and neutrons have antineutrons.



Dirac visits Japan


And above all, Dirac is a reticent person. While he has produced many achievements, he seems to have come to Japan as he was invited to the Physical Society of Japan. He just doesn't have much anecdotes because he has a personality. There is no such thing as "when I drank tea with Nishina-san ...". Of course, it seems that Mr. Tomonaga and Mr. Yukawa, who are younger, were even more difficult to talk to.


He would have been silent when he spoke. Perhaps there was little daily conversation in the Netherlands. In Cambridge, the unit "1 Dirac" was used. As for the meaning within the group, "1 Word / 1 Hours" is equivalent to "1 Dirac", and if two words are used per hour, it is converted as "2 Dirac" consumed. Dirac left only a few words per hour.


However, it seems that such Dirac was taken care of by the people around him because of his serious personality and personality that does not deceive people. The group photo used on the TOP screen of this blog is also in the center of the middle row. I feel that Einstein and Mrs. Curie care about the young genius Dirac and respect him with the feeling that "Your research is wonderful. Please continue to do your best!"


And Dirac is also a man who inherited the British tradition.
He was a Lucas professor in Cambridge. This honor begins with the first Isaac Barrow, continues with the second Isaac Newton, and has recently been inherited by Dr. SW Hawking, who has made a name for himself in cosmology.



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