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2015年06月11日

12年前の近江梅雨輪行(4)「竜王町の田園」

a.それじゃ、そろそろ希望ヶ丘をあとにしようか、

b.ここからは高低差70mほどの下り坂を一気に、公園を出ると名神高速にそって味気ない道がつづく、

a.ふと気づいたけど、今まで見たことないほどピカピカや、タイヤとかホイールとか、

b.アスファルトの路面だったから、雨が洗車したみたいになってる、

a.坂を下り終えて、当時まだ何も無かった三井アウトレットパークあたりを右折、松が丘ニュータウンを右に見ながら祖父川にかかる橋へさしかかる、

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b.青田のなかの一本道、きれいっすね、シラサギが数羽、田んぼのカエルやザリガニを食べてるのか、

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a.シラサギは良いなあ、レインウエア着ないで良いから、

b.そうすね、我々人間は蒸れると分かっても、これ着ないと体温うばわれてしまう、夏でも、

a.でもきれいやなあ、ひたすら、雨の竜王町、カラダはべちゃついて気持ち悪いけど、

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b.向こうの山すそに向かって行くんすか、

a.うむ、あの山並みにそって左へ進めば、いずれ新幹線の高架が見えて来て、それをくぐるとじきにJR近江八幡駅、

b.どっかの家で昼ごはん食べたい気分、出来ればそうめんとか、

a.腹へると人恋しいなあ、ところで何時や今、

b.午後2時6分、

a.「コンビニの コの字も無いな このあたり」、

b.川がむこうの山へ向かって曲がり始めた、地味だけど、なんとなく優美なあの山並み、

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a.雪野山っていう300mほどの小山、山頂の古墳が平成元年に未盗掘のままで発見され話題になったらしい、このへんはむかし蒲生野(ガモウノ)と呼ばれた万葉集ゆかりの土地、どおりで雰囲気ええはずや、

b.では蒲生野で一句、

「蒲生野(ガモウノ)か それより早う 帰りたい」

b.もっとまじめにお願いします、

「蒲生野に 群れるシラサギ 青田雨」、

a.ふりかえると、雪野山にそってまっすぐ伸びる赤い自転車道、ここも好きでよう走ったなあ、

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b.日野川を渡って一路、近江八幡市街へ、

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「降りしきる 日野川ごしに 雪野山」、

a.しかし、こっからがけっこう長い、ていうのもこんな土手道を迂回してるからや、

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b.そりゃまたどうして?

a.12年前は今以上にクルマとかぶらない道を真剣に探してたんや、

「良いながめ クルマ走らぬ 細道に」、

b.さ、ようやく雪野山を振り返るとこまで来ました、あともうすこし、

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a.こっから見るとなおさら姿が良いな、雪野山・・・あの右手にさっきその土手を走った日野川が細長い森のように見える、雨で不快やったけど、もう終わりが近いと、なぜか名残惜しい、

b.近江八幡の歴史的集落へ入ってきました、神社の境内に何かお祭りの準備でしょうか、せっかく作ったのにずぶ濡れ、

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a.雨で気の毒や、ていうか、さらにきっつう降ってきた、最初から最後まで俺らがいちばん気の毒や、

b.この雨にこりて、もう雨輪行はやらなくなったとか、

a.それはある、だから余計にこの日のことが今でも鮮明によみがえる、

b.そして、JR近江八幡駅より電車にゆられて小一時間、最後の一枚はJR京都駅の改札、時刻は午後4時前、祇園祭のちょうちんがステキですね、

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a.この圧倒的なにぎわい、いつもの生活圏やのに、ほかの星からワープしたようなちぐはぐな感じ、ココロは今しばらく異星人のままや、

b.そういえば、今日はずっと雨に打たれながら、植物ばかり相手にしてましたから・・・


2015年06月09日

12年前の近江梅雨輪行(3)「雨の希望ヶ丘」

b.希望ヶ丘はとにかく芝生がスゴいなあ、

a.特にこの公園は滋賀県を代表するだけあってフカフカや、競技会とか無くてもこのながめだけで楽しめる、

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b.ここはサッカーでもやんのかなあ、しかし雨の日はなおさらミドリが深いなあ、

「雨ふって なおさら深き ミドリかな」

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a.この雨んなか屋外テニス場で試合か、ご苦労さまです、

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b.このあたりからスポーツ関連施設が姿を消して道もうねうねして山のなかにいるような感じになる、

a.こっからは見えないけど、谷の反対側にキャンプ場もたくさんあるらしい、

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b.銀輪の橋、「銀輪」って、

a.チャリンコのこと、公園内の小さい谷間をチャリンコで渡るためだけに架けられたぜいたくなアーチ橋、バブルやなあ、

b.そういえば公園内にレンタサイクルもあったような、しかし、人っ子ひとり居てないなあ、

a.自転車よりウォーキングで使われることが多いこの道、自転車ブームって言うけど、ほとんど走ってるのを見たことない、こんなに走りやすいのにもったいない、

b.ところで、12年前に初めて走って以来すっかりお気に入りのこの公園ですけど、京都在住のころはどんな風に使ってたんすか、

a.いちばん多いのは、クルマとかぶらない極上の近道として、

b.たとえば、

a.竜王町の方からJR野洲駅へ向かうとき、

b.しかしけっこうな上り坂では、

a.ただ登りは入り口までで、公園に入るとひたすらゆるゆるで下ってるし、園内は静かで広くて落ち着くから、野洲駅へ向かう前にベンチでゆっくりぼんやりすることも多かったなあ、公園出てからも下り坂が基本で、銅鐸博物館から左の細道に入れば野洲駅はすぐそこ、ああこんなん書いてたら、リアルに走りたくなってきた、

b.しかし、竜王町ならもっと近くの駅もあるんじゃ、

a.野洲駅は京都行きの始発が出てるから、それ目当てにわざわざここまで漕ぐことが多かった、誰も乗ってない電車がするするホームに滑り込むんはいつ見てもええもんや、

「ヘロヘロの カラダあずける 始発かな」、

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b.キノコみたいな四阿(アズマヤ)が、

a.ここで休憩しよう、

b.さっそく根もと付近がひび割れてちょっと怖いっすね、突風で倒れないか、

a.修理するにも撤去するにも費用がかかりそうや、今あらためてながめるとやはりバブルやなあ、

b.そう言えば、最近の公園は防災をかねてて、ベンチも炊き出し用のかまどに変身するとか、

a.でも当時はただ雨がしのげるというだけで、ひたすらありがたかった、

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b.ところで、淋しくないんすか、文字どおり雨に濡れた林の中に一人きり、

a.初めての場所なんで、淋しさよりワクワク感が強かった、

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b.でもここホンマええとこですね、

a.自然の地形を生かして作られてるから、山や森の雰囲気もたっぷり残ってるし、ただ単純に広い芝生というだけでもありがたい、天気さえ良ければ色んな人たちがおおぜい集まって歓声が響いてたなあ、

「晴天と 芝生(シバフ)があれば 笑い声」、

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b.そして、これは今は無きバブルなる「青年の塔」、

a.公園の端っこに建つ宿泊施設、

b.バベルの塔?

a.バブルの塔、

b.あのトウモロコシの粒々みたいなの、カプセルホテルかなあ、

a.そうらしい、莫大な改修費用がまかなえず、カプセル部分が取り壊され、現在は中心のコンクリート部分だけとか、

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b.さて、これで希望ヶ丘文化公園ともお別れですが、どこ行くんすか、こっから、

a.全身びっしょり濡れ、一刻も早く家に帰って熱いシャワー浴びて、つまんないテレビぼんやり見ながらゆっくりコーヒー飲みてえ・・・しかし、今来た道を引き返してもつまらんし、雨んなか近江八幡駅までがんばって走ろうか、

2015年06月05日

12年前の近江梅雨輪行(2)「近江富士花緑公園から希望ヶ丘文化公園へ」

b.ところで12年前といえば、デジタルカメラの出始めたころ、フィルムカメラと比べてどうでした?

a.当時はオモチャみたいな変てこなデザインが多かったし、画質はフィルムカメラに遠く及ばなかったし、乗り換えるには相当な思い切りが必要だった、

b.それでもデジカメに乗り換えたのは、

a.パソコンの画面で楽しむていどなら十分だったし、何より現像やプリントの費用や手間が省けてすごく楽になった、フィルム代もかからないから、好きなだけ撮れるようになって、デジカメのマイナスが完全に帳消しされておつりが出た、

b.費用といえば、JRが輪行料金を取らなくなったのもちょうどこの時期、

a.それまでは手荷物料金といって別料金で荷札を買って付けなきゃならなかった、それが廃止になったのもこの時期なんで、よけい輪行に拍車がかかった、

b.それじゃそろそろ前回の続き、近江富士花緑公園内から始めましょう、ここは道路を挟んでかなり広い敷地に広がってるんすね、

a.このヨーロッパ風の少し安っぽい噴水広場もそうやけど、全体にバブル経済のころの浮かれた雰囲気が漂ってる、のちのち自治体におおいかぶさる維持管理費なんてこれっぽっちも念頭にないようなお祭りムード、

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b.でも取りあえず作っといて良かったんじゃないすか、浮かれなきゃ、これほどの公園は作れなかったろうし、

a.そうかもしれない、お金がある内に形に残しておいて正解だった、

b.花壇の周囲にはさまざまな樹木も名札付きで並んでいて、そこを散歩してるとけっこうな時間になります、

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a.陸橋で道路の向こう側も歩けるし、そのまま近江富士つまり三上山(ミカミヤマ)へ登ることもできるし、途中の高台の四阿(アズマヤ)もたいそう見晴らしがいい、

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b.この「うつくし松」が園内でいちばん珍しい品種か、

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a.根本から枝分かれするユニークな松で滋賀県でもこのエリアだけの名物らしい、

b.広重(ヒロシゲ)の東海道53次にも描かれてるのか、知らんかった、

a.さあみっちり園内を散策したし、また自転車で先へ進もう、

b.これが希望ヶ丘文化公園かあ、入り口からして京都市じゃあり得ないような広い空間、バブル経済に浮かれて作ったようなスケール感、

a.この日は初のことで、正面から入ったけど、自転車なら途中のかやぶき屋根を合図に細道に入ってショートカットもできる(地図参照)、この細道なら四季の花々も楽しめるし、とくに梅林がすばらしい、

b.ロックコンサートでもあるのか、巨大な野外ステージを組んでる、降りしきる雨んなかご苦労さんです、

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a.こっちでは野球の試合も、

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b.しっかり雨やのに、けっこうみんな外で動いてるんやなあ、


2015年06月03日

12年前の近江梅雨輪行(1)「JR野洲駅から近江富士花緑公園へ」

b.もう梅雨入りかあ、

a.それらしい湿気を感じながら走る日が増えてきたと思えば、岡山県もきょうから梅雨入り、

b.梅雨入りすると自転車つまんないなあ、

a.今でも梅雨入りすると思い出す印象的な輪行があって、もう12年も前になるけど、京都に住んでたころ、梅雨も終わりに近い7月13日、降りしきる雨の中、滋賀県の希望ヶ丘という県立公園に初めて行ってみた、

b.なんでわざわざそんな雨の日に、

a.そのころちょうど、輪行の面白さと滋賀県の素晴らしさにダブルではまってたから、休みになれば天気なんか気にしないでどんどん出かけてたんや、

b.じゃあ今回は、12年前の輪行ということで雨の近江を、ちなみにカメラはデジタルですか、

a.320万画素のミューと200万画素のサイバーショットUの2台持ち、改めて見直すとかなり画質しょぼいけど、これだけはしゃあない(=仕方が無い)、

b.じゃあさっそく雨の近江へ参りやしょう、

a.2003年7月13日、京都駅の西隣、地元住民御用達のJR西大路駅から自転車を担いで野洲(ヤス)駅まで輪行、もうこの時点でしっかりと雨降ってるのことあるよ、

b.JR野洲駅からは、びわ湖と逆方向、近江富士に向かって走り始めてますが、ルートとか覚えてますか、

a.駅前の細かいルートはまったく覚えてないから、その辺はいちばん心地よく走れるコースを代わりに描いておこう、

b.ところで、目的地の希望ヶ丘は近江富士のちょうど反対側、

a.立葵(タチアオイ)の向こうに見え隠れしてるあの山が近江富士、あの右側へ回りんで行こう、

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b.そういえば京都・滋賀の夏といえばヒマワリよりもこのタチアオイ、

a.ハッキリした原色系がメインで、次から次へとつぼみが開花して、ひと夏しっかり楽しめる花、

b.しかし、雨降ってると自転車しんどいなあ、路面はびっしょり、雨足はしっかり、雨具の中はムレムレ、

a.「ああ、引き返すんなら今の内やなあ」と思いながら惰性で前進中、時刻は10時44分、

b.いきなりパチンコ店が、これなんすか、

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a.よう分からん、このころは打ってなかったし、なんで撮ったんか、たまにトイレを借りることはあったけど、この日はちがったし、

b.雨なのにわざわざ土の道かあ、

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a.濡れた路面でクルマのタイヤノイズがうるさいから、こんな細道が静かでええんや、

b.田植えした苗(ナエ)がさっそく育ちはじめて田んぼを青く染め上げておりやす、

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b.これが駅の反対側から見る近江富士、写し方のせいか、高さが感じられない、

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a.希望ヶ丘公園手前の植物園、近江富士花緑(カリョク)公園、満開のカラフルな花々にひかれて雨にもかかわらず園内を散策することに、雨のなか自転車こいでもあまり楽しくないし、

b.まじめにちゃんと写してますね、しっかり近寄ってセオリーどおり、

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a.今じゃ考えられんな、この生真面目な感じ、写真学校入りたての生徒さんみたいや、

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b.雨のしずくが美しいっす、

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a.雨で誰もいないし、自分ちの庭みたいや、

b.こんなに広いんすか、

a.だったら一般公開するけどなあ、

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b.400mにも届かない近江富士の低い頂(イタダキ)まで雲が垂れ込めてる、

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a.ここまで来ると、腹もすわって雨も楽しいというか、わりと平気に、

b.雨でないと写せない景色ってありますもんね、写しがいはあるよなあ、

a.ひたむきな12年前のオレに少し感動してる、今の自分よ、この初々しさを今一度肝に銘じてくれ、

b.ところで、近江富士それ自体は登ってないんすか、

a.いや一回だけ、この1〜2年前、まだフィルムカメラのころやった、

b.そのころフィルムで残した記録もかなりありますね、

a.これらも時間かけてゆっくり整理したいなあ、フィルムスキャナーも安くて高性能になってるし、

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2015年05月04日

岡大裏の極細道(2)「細い道にもほどがある」

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b.しかし、細い道にもほどがある、

a.ヒトがすれ違うのもやっと、

b.おまけに傾斜地を縫(ヌ)ってるから踏み外すと大ケガや、

a.夜とか酔っぱらって歩いてたら、家と道のすき間へフラフラ落っこちそうや、

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b.しかし、地図には一筋のルートが描かれてるだけですけど、これだけ路地が多いと他にもルートがあるんじゃ、

a.ないかと思うんやけど、実際はじつに選択肢が少なくてこの一本道しかないんや、

b.昔からあるんすか、この細道、

a.自分らが子供の時分にはもうあったし、弥生時代にはすでにあったはず、

b.なんという論理の飛躍、

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(「八幡宮」これ以外は内容と無関係な写真です。)

a.八幡宮が見えてきた、

b.裏手はもう山ですね完璧に、

a.岡大が所有する山林なんでマウンテンバイクでの入山は御法度や(ゴハット=禁止)、絶対入ったらアカンで、走りやすい土の道がアップダウンして頂上付近からは素晴らしい見晴らしや、せやけど絶対入ったらアカンで、入んなよ、

b.つまり、入れってことすか!?

a.それはともかく、地図を見ても学生用のアパートがやたら多いな、コーポ、メゾン、なんとか荘、

b.そんな中、北斗住座(ホクトジュウザ)ってカッコいいすね、

a.市内にいくつかある市営住宅のひとつやけど、コトバの響きがじつに良いなあ、星座を住座に置き換えたように聞こえるし、じっさい「しし座」「おおぐま座」とか建物ごとに呼び名も付いてるし、

b.市の南部にサクラ住座ってあるけど、やはり北斗住座のほうが断然カッコいい、でも「さそり座」は、住んでるとサソリが出そうで怖いなあ、

a.そういえば、ムカデがやたらたくさん出るから住人達はいつしか「ムカデ荘」って呼んでたなあ、子供のころ住んでたアパート、今はないけどこのすぐ近くやった、

「ムカデ荘 第一住人 ムカデさん」、

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b.しかし、北斗住座を過ぎると早くも終着地点はすぐそこ、チャリンコだからなおさらあっけない、

a.京都の立命館大学も山を背にした傾斜地にキャンパスがあるんで、坂道にギッシリと学生街と歴史的家並みが混在して、ちょっとここと雰囲気が似てたなあ、

b.どの辺すか、

a.竜安寺から南東方向にかけて、やはりこんな細道が続いて、でも、これほどの細いのは無かったなあ、

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b.路面電車が走ってますね、立命の少し南を、

a.あれがまた雰囲気あったなあ、春はサクラのトンネルをくぐるし、ビックリするほどのんびり走るんやけど、そこがまた魅力というか味わいというか、ああ、京都行きたいなあ、ただあてもなくぶらぶら路地裏を散策するだけで幸せになれる町、

b.そういえば30年も暮らしたのに、観光地はほとんど行くことすらなく、自転車で走るのはクルマの来ない細道ばかり、

a.清水寺も金閣寺も行かずじまいやったなあ、やっぱりメジャーどこはテレビ鑑賞にかぎる、

b.やはり路地裏ですか京都中心部は、

a.一筋入るだけで町の喧噪がウソのように静まるしな、家のすぐ軒先を通るから、換気扇ごしに今晩のおかずまで分かるし、色んな人が住んでておもろいなあ、京都といえば路地裏やなあ、

b.それに住宅密集地はミドリが少ないせいか、みんな玄関先に見事な花を咲かせてますね、

a.それを見るのも楽しいなあ、力作ぞろいで・・・それにそんな風に家の玄関先を流してもまったく無警戒やし、かといってフレンドリーでもなく、無関心なんやけど冷たいわけでもない、これが京都の路地裏特有の空気感、すごく自由でのびのびできるんや、

b.で、そんな路地のここかしこに歴史ある社寺仏閣がさりげなく点在すると、

a.最初は取っつき悪いけど、じわじわ魅力が染み込んで来る親友みたいな町やったなあ、路地の選択肢も限りなく多いし、ほとんどの路地はクルマが嫌がって入って来れないし、とにかく静かな印象やったなあ、あれだけ人やクルマであふれてるのに、

「京の町 静かな路地裏 のびのびと」、

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2015年05月01日

岡大裏の極細道(1)「理科大の通学坂から出発」


岡山理科大から西のながめ。左手は岡大津島キャンパス。
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b.岡山大学、通称「岡大」、その裏手の1kmにも満たない極細道、地域限定の極みですね、

a.ほんまや、しかし、全国各地の秀才が岡山大学やとなりの岡山理科大に集結するわけで、彼らがこの味わい深い散歩道を知ることになれば、その後の彼らの人生にも何らかの・・・

b.それほどの道なんすか、

a.いや、その後の人生に何ら変化も起こらんやろうけど、岡山市内でこれほど味のある細道も珍しい、そういう意味ではきわめて貴重な経験やし、なにより散歩にピッタリ、

b.そんじゃあスタートはここからと、

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a.うむ、岡大津島キャンパスの東北、ここから激坂を北へ登ると岡山理科大とその附属中高校がそびえてる、
ちなみに、岡山理科大といえば岩手県釜石市出身の鈴木裕(ユウ)が学んだことで有名、

b.鈴木裕って誰すか?

a.1980年代後半からから90年代にかけて、セガでヒット作を連発したゲームクリエイターでござる、ウィキペディアによるとこの大学で3次元CGの研究をしていて、これがのちの活躍に大いに役立ったそうや、

b.しかし我々は、その理科大へは向かうことなく、この細道を行くと、

a.うむ、ところで理科大でなんか忘れてるな、山の中で魚が養殖できるやつ、

b.「好適環境水」ですか、海水魚と淡水魚が共に生きられる「第三の水」、あれってここで開発されたんか、

a.「海水魚 ばかりのはずが 淡水魚」、「淡水魚 ばかりやないで 海水魚」、「我ながら アホみたいやな 五七五」、

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b.ところで、岡山っていうと大都会とちがって広々したイメージですけど、なんでここはこんなギッシリ建て込んでるんかなあ、

a.大学の敷地とうしろの山に挟まれて、そこへ大学関係者や学生さんが住むわけやから、しだいに寿司詰め状態になったんとちゃうか、

b.オマケに山すそなんで北へ行くほどしっかりと坂道、

a.この坂道で独特の良い雰囲気が生まれる、

b.どことなく空襲に会わなかったような気配もあるなあ、

a.ウィキペディアで岡山大空襲を調べたけど、確かにこのあたりは焼けてない、

b.不思議ですね、広大な岡大津島キャンパスはもともと陸軍の用地、そこもまったく爆撃されてない、

a.岡山に限らへんけど、最初から民間人の大量殺戮(サツリク)が目的だったことは明白や、攻撃の中心目標はもっとも人口の集中する現在のNTTクレドビル、焼夷弾(ショウイダン)には黄隣(オウリン)っていう猛毒が仕込んであって、軽い火傷でも深刻な後遺症で苦しむようになってる、日本の敗戦は目に見えてるのに、作りすぎた爆弾をぜんぶ使い果たしてさらに大もうけしたかったんか、ひどい話やで、まったく、

b.岡山市のそれほど広くもない市街地だけに一晩で9万5千発の爆弾が落とされて、1700人以上が焼け死んでます、オマケに翌7月は鳥取を爆撃して空母へもどる12機の戦闘機が、狩りするように民間人や列車をねらって機銃掃射、22人殺されてる、

a.小学校の時、ふと担任の先生が話し始めたんはそのときの戦闘機だったんや、

b.狙われたんすか、戦闘機に、

a.超低空飛行で機関銃バリバリさせながら襲いかかってきてパイロットの顔までハッキリ見えたそうや、授業はみんな忘れたけどその話だけは今でもよく覚えてる、

b.そういえば、母方のおばさんも東京でパイロットの顔を見てますね、戦闘機に襲われて、

a.戦時中、日本軍は敵国アメリカ・イギリスを「鬼畜米英(キチクベイエイ)」と呼んでたけど、歴史をひもとくと、これは誇張でも何でもなくて事実そのままやったことがハッキリしてる、正義の仮面をかぶって裏で滅茶苦茶やってたことが今や明白なんや、

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b.ところで、話がすべって、ぜんぜん前へ進みましぇん、

a.1kmにも満たないルートや、すぐ終わるし、脱線しながらゆっくり進もう、

b.すべりついでに、岡山を空襲して一夜で1700人を焼き殺したB29、138機ですが、内1機はエンジントラブルで児島半島の貝殻山に墜落、搭乗員11名全員が死亡してるそうです、ちなみに墜落現場には現在でも十字架の墓標が立てられてるとか、

a.心やさしい日本人やなあ、

「焼き尽くす B29も 弔(トムラ)うか」、

b.いや実際は、日本の敗戦を見越した村民が、進駐軍の制裁を恐れて、バラバラの遺体を一カ所に集め弔った可能性も・・・

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2015年04月15日

岡山ネオポリスを走る(3)「西端へ」

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b.ところで、ネオポリスの町名は桜ヶ丘ってことでサクラの写真を並べてきましたが、前回モモの写真も混じっていた、

a.赤磐市はモモの産地なんで、今回はモモの写真もたくさんのせよう、

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b.では、最終回となる3回目は不死の大池を見下ろす高台からのスタート、

a.しばらく進んで、幹線道路手前の坂を下って突き当たりがネオポリスの北端、ここには小学校・幼稚園・保育園がそろってる、

b.桜ヶ丘東6丁目、不死の大池の横手の高台になるんか、

a.ここからネオポリスの西の際(キワ=輪郭)にそって進もう、

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b.大きなお寺を右に見ながらじわじわ坂を登り切ると、交通量もほとんどないのに、広々した大通りがのびてる、

a.いや、大通りはまだ向こう側を走ってて、ここは側道、

b.側道でもこの感動的な広さなめらかさ!、丘の上だから風通しも良いし、おまけに緩やかに下ってる、この世の極楽のような道、

a.これを道なりにゆるゆる下ってくと、突き当たりに桜ヶ丘運動公園が広がる、そこがネオポリスの西の端、

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b.しかし、地図を見返すと驚くほど池が多い、ネオポリスの高台をとり囲むように大小10個以上・・・

a.道から隠れて見えない池もたくさんあるしなあ、

b.これだけ池があったらカッパがいてもおかしくない、

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a.突き当たりの運動公園まで来て、ほぼ一周したことになるけど、このまま坂を下りるのもなんかもったいない、せっかく稼いだ高度を有効利用しよう、

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b.ていうと、

a.ネオポリスを出るけど、高台にそって山陽ふれあい公園へ向かってみよう、

b.ふれあい公園は幹線道路のこの坂を下っても行けますが、高台ルートなら公園の裏手に出るんかなあ、

a.あの公園は丘の高低差を利用してるけど、この高台ルートだと、公園でも見晴らしの良い南エリアへ楽に行ける、

b.じゃあ山陽北小学校にそって、途中巨大な工場跡地を右に見ながら、坂を登って下るとああこのことか、たしかに丘を利用した大きな公園ですね、奥には日本庭園風なエリアまで、

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a.バブル期の遺産できっと自治体のお荷物になってて、整備も行き届かずあちこち老朽化してるけど、ともかくこうやって形に残しといて良かった、と思えるような凝った作りの公園、

b.デカイ体育館に室内プールまである、それに階段や石垣には立派な石を多用してる、この切り出した白っぽい石の感じが統一感を出しててとても感じが良い、

a.石造の立派なバルコニーから西の見晴らしもいい、ここはいつ来ても気が晴れるなあ、

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b.ネオポリスは取りあえずひと回りしたわけですが、ほかに付け加えるとすれば、

a.他にも、良い道はたくさんあると思うけど、ネオポリスから他のエリアを結ぶ、自転車ならではの重要ルートを3本紹介して終わることにしよう、

b.1本目はネオポリスの中心部を東西に突っ切るコース、地図では黄色のライン、

a.山陽東小の北側から自然に付けられた肩幅ほどの小道にそって進むとさらに東へスムーズに進むことができる、幹線道路を点でやり過ごして、静かな広い下り坂を降りきると、2回目で訪れた下水処理場に出るからここを右折、すると幹線道路をくぐって可真(カマ)方面へスムーズに入っていける、

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b.2本目は今回訪れた桜ヶ丘東6丁目からやはり東方面への抜け道、ミドリのライン、

a.今回その脇を通った妙栄寺別院の坂道を下って、突き当たりの幹線道路を左折、県道403からクルマで抜けられない細道でさらに坂を下っていくルート、ここから野間峠や石蓮寺(シャクレンジ)方面へスムーズにアクセスできる、

b.3本目は、これも妙栄寺別院がらみで、青のライン、

a.2本目とは逆方面へ抜けていくルート、つまり妙栄寺別院の坂を登ってそのまま山ぞいに細道を下っていくルート、2段ため池のあたりからの見晴らしもあるし、昔ながらの農村エリアを抜けていく面白さも、

b.ため池の先はぜいたくにも2本に分かれてますね、

a.集落内は道が細いから、もう1本広めの道が延びていて、これがまた走りやすい、ホント赤磐市は道路に事欠かない、京都市の交通事情に慣れたカラダには異次元の快適さ、

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2015年04月13日

岡山ネオポリスを走る(2)「東端へ」

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b.ところで、岡山ネオポリスつまり桜ヶ丘って大きく西と東に分かれてるんですね、

a.幹線道路の県道253号が境界線ってわけでもないけど、西が10丁目、東は6丁目まであって、それぞれに連合町内会があるらしい、

b.なんで西のほうが多いんすか、

a.たぶん西側エリアが岡山市中心部に近いからやろ、赤磐市は農業中心で仕事少ないしなあ、みんな岡山市中心部へ働きに行くんちゃうかなあ、

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b.ところで、現在われわれは桜ヶ丘東1丁目へ入ってきました、確かに家がずいぶんまばらやなあ、

a.そんな空き地に太陽光パネルが並んでる、これも大和ハウスがやってるんか、

b.そういえば、東日本大震災のあと、電気を高値で買い取る制度のためか、太陽光発電パネルをそこらじゅうで見かけるように、

a.岡山県は全国トップレベルで日が射すしなあ、

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b.ところで、ここから先の見所は?

a.特にないけど、海抜94mから55mへ一気に下るんが気持ちいい、

b.下りはじめてすぐ正面に横たわる山が石蓮寺(シャクレンジ)山、標高273m、

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a.ニワトリと見晴らしの山、

b.ニワトリの山?

a.熊山登ったときも見えたけど、山の上に大規模養鶏場があるんや、ちなみにごくまれに、猛烈な糞尿臭が漂うことがあるし注意が必要、息切らして登ると、嫌でもその空気を肺の奥底まで吸い込まざるを得ない、これも修行や、

b.修行といえば、もともと石蓮寺(シャクレンジ)って大寺院があったんすね、山頂ちかくに、

a.うむ、現在はしかし、かつての跡地に県下最大の石塔がぽつんと立つばかり、その横に木造2階建てのすてきな展望台はあるけど、当時の繁栄ぶりにはほど遠い、

「大寺(オオデラ)も 石塔ひとつ 立つばかり」、

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b.ところで、坂を下りきると桜ヶ丘東3丁目、大きな下水処理場が見えてきた、

a.ここがネオポリスの東端、それでも20m近い高台の上にある、

b.こっからどこへ?

a.坂を登って下りて、ネオポリス北端を見舞い、外周にそって南西方向をなぞろう、

b.しかし、ここまで走って気がついたんすけど、池がけっこう多いような、

a.「晴れの国おかやま」は、雨が少ないからなあ、

b.農業用ため池か、

a.二段がまえの池はそこらじゅうに、三段がまえの池もたまに見かける、

IMG_9080.JPG

b.そういえば、瀬戸内海のむこう香川県も、岡山以上に水不足が問題でため池も多いすね、地元出身の弘法大師(=空海)が作ったため池もあるとか、

a.夏になると決まって水源の早明浦(サメウラ)ダムが干上がって給水制限やってるもんなあ、

b.香川県がうどん県なのもそのせいなんすか、

a.きっとそうやろ、小麦は小雨でも育つから、

b.オマケに、海ぞいで晴れ間が多いと塩もたくさん採れる、

「晴れつづく 小麦と塩の うどん県」、

a.ああうどん食いたいなあ、地元の人はゆであがりを醤油だけでつるんと食べるらしい、

b.きっと、うどんそのものの味わいがストレートに来るんやろうなあ、

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b.で、ここから登るんでしたっけ、

a.うむ、下水処理場を左に見ながら20mほど高度を上げよう、

b.しばらく進むと右手に「不死の大池」って意味深な池が、

a.ウェブで池の由来をあたってくれたまえ、

b.由来や伝説のたぐいは全く出てきませんね、「ここ釣れますか?」っていう釣り仲間のやりとりばかりで、

a.それは残念じゃ、このさい適当に作っとくか「不死の大池」伝説、

b.この池のある可真(カマ)って地名も変わってるし、歴史ある石蓮寺(シャクレンジ)山のふもとやし、きっと不思議なパワーを秘めてるんじゃ、カッパでも居てるんかなあ、

a.ひらめいた、この池それ自体が不死身なんや、土砂の堆積(タイセキ)で埋まることもなく、水は澄んで永遠に姿を変えない謎の池、そんな伝説・・・

b.ケガや病気で弱った小動物たちは、この池のほとりで休むとたちまち回復するとか・・・

「いつまでも 不死の大池 そのままに」、

a.「蟲師(ムシシ)」の世界でござるな、

蟲師(5)




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2015年04月06日

岡山ネオポリスを走る(1)「南端からスタート」

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b.さて、ここまで岡山県南部を代表するような山や海を見てきましたが、今回からはぐっと地味な地域住民限定企画、「ネオポリスを走る」その1回目、

a.観光地でも何でもないけど、赤磐市さらには岡山県を代表する大規模ニュータウン「岡山ネオポリス」、自転車を走らすには最適な道が縦横に走ってるから、一度それらルートをまとめて語っておこう、京都から引っ越して三度目の桜も散りはじめて、ようやくネオポリスも自由に走り回れるようになったし、

b.しかし、入居開始から数十年たっても計画人口3万2千の半分しか住んでませんよ、

a.いや、だからええんや、クルマもヒトも少ないし、道は広いし坂は穏やか、とても走りやすい、

b.坂が穏やかって、そりゃ個人差あると思うけど、まあ、おもむろに始めてみましょうか、

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a.うむ、けど文章だけじゃ寂しいし、季節柄サクラの写真でもちりばめながら進めよう、

b.そういえば、ネオポリス全体も桜ヶ丘って地名でしたね、ところで、出発はどの地点から、

a.ニュータウンの中心部をつらぬく幹線道路、県道253号線の中島交差点から始めよう、

b.岡山市中心部への主要幹線だけあって、相当な交通量、路面も広くなめらか、でもけっこうな坂やなあ、

a.県道をはさんでコンビニが向かい合うなんて、いなかの赤磐市じゃきわめて異例、

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b.そういえば、ネオポリスって近畿圏からの移住者が多く住んでるって聞いたことがある、大阪会とかって住民グループも有るとか無いとか、

a.岡山駅から20キロ近くも離れてるけど、近畿圏より格段にクルマがスムーズに流れてるから、下見に来るとずいぶん近くにあると錯覚して住む羽目になるとかならんとか、

b.しかし、我々の場合、クルマが走りやすい幹線道路は外したほうがココロ静かに走れるんじゃ、

a.うむそのとおりじゃ、よっていきなり幹線道路をはずれて、千光寺へ向かうぜよ、

b.ネオポリスに向かって、右へ大きく回り込むかっこか、

a.海抜24mの中島交差点から千光寺、ここからさらに登って海抜150mまでひたすら登ることになる、

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b.でも、この先は行き止まりじゃ、

a.いや、よく見ると細い道がさらに登って桜ヶ丘清掃センターからネオポリスに入れるんや、もっとも清掃センターは閉鎖されて、基本立ち入り禁止なんで、通行は自己責任でお願いします、ちなみにバイクだと腰ほどある柵を越えられないから無理っす、

b.しかし、せっかく海抜150mまで登ったのに、すぐまた70mも下るんか、これじゃあ自転車部のトレーニングやないすか、

a.たしかに、じゃあ、もう少しおだやかなルートを描いてみよう、

b.中島交差点のすぐ先を左折して集落の細道へ入ると、

a.集落の細道は住宅密集地で抵抗がある場合は、千光寺へ向かう広道を途中まで登ってから、左へ入り込む手もある、いずれにしてもこのルートは海抜82m地点までロス無く登って行けるし、ネオポリス直前の見晴らしもいい、

b.で、最初に出会うネオポリスが地名でいうとこの赤磐市桜ヶ丘西1丁目、ネオポリス最南端ですが、

a.ここから反時計回りにめぐってみよう、

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b.まず最初の見所がここ、

a.ネオポリスでイチバン見晴らせる場所、海抜90m前後やけど映画で使えそうな素晴らしいパノラマ、

b.前半はネオポリスを貫く県道253号線を左に見おろしながら進み、後半は90度近く右へ曲がって、また異なる見晴らしと、ふたつの味が楽しめる、この高台の住民はしあわせや、

a.ネオポリスのほとんどが見晴らせるもんなあ

b.しかし、「これを自然破壊と言わずして・・・」というほど広大な丘陵地帯が一気に削られたわけか、

a.自然破壊もそうやけど、同時に古代遺跡のほとんどが秘密裏に破壊され跡形もないらしい・・・地元の考古学者のコトバやさけえホンマやで、きっと、

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b.そういえば、ここは大和ハウス工業が全てを手がけてるんか、

a.戦後の高度経済成長と共に全国各地の丘陵や遺跡が破壊され、その更地(さらち=造成された土地)に人々が住み始めたわけか、

「削りとる 遺跡と森に ニュータウン」、


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2015年03月19日

冬の瀬戸内(3)「海ぞいに漁港をむすぶ」

b.しかし、この小峠は三叉路(サンサロ)になって、太子堂やバス停もあって、このエリアでは市が立ちそうな雰囲気、

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a.しかし、これも難読というか、珍しいというか、読めへんなあ、バス停にもなってる「子父雁」、

b.そのまんまでエエみたいっすね、「こちちかり」で、

a.なんか民話から来てる地名みたいや、

b.お母さん家出したんすか、

a.あるいは、この子を産むさいに難産で他界したとか、

b.そんなうら悲しい物語があったんすか、この峠道に、ううっ、

a.自分で物語りこさえて自分で泣いてたら世話ねえ、

「なき母よ 海を飛び交(カ)う 子父雁(コチチカリ)」、

b.つぎの小峠を越えると、ようやく鹿忍(カシノ)から宝伝(ホウデン)へ地名が変わり、行政エリアも瀬戸内市から岡山市東区へ、

a.宝伝(ホウデン)もすごい地名やな、

b.それにしては慎(ツツ)ましい(=質素な)ふつうの漁港ですね、

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a.ここから向かいの犬島へ定期便が出てる、

b.あの煙突みたいなのは、

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a.最盛期は3千人も働いていた銅の精錬場跡地、今は美術館になってる、工場跡地もふくめて、

http://mouse.mix-ict.net/topics/detail.php?id=259

b.じゃあ「宝伝(ホウデン)」と言うより「銅伝」か、

a.しかし、今日はずっと雲がエエなあ、

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b.雲が良いと風景が映(ハ)え(=引き立ち)ますね、

a.そしてまたひとつ峠を越えると、久ヶ井(クグイ)漁港、

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b.宝伝(ホウデン)よりもさらにひなびてますね、

a.向かいの陸地は児島半島やから、右に回り込めば、児島湾、その先に吉井川の河口がやがて見えてくる寸法、

b.ずいぶん戻ってきた感が、

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a.そして、瀬戸内海ともそろそろお別れや、牛窓の中心部と比べてどうやった?

b.まず海岸線はこっちのほうが何倍も変化に富んでオモロイっすね、クルマもきわめて少ないし、まあ、その分アップダウンはあるけど、この景色ならじゅうぶん元がとれそうな、

a.ああ、そっちは行き止まりや、ここで休憩しよう、

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b.今回は珍しくモノクロが多いっすね、

a.カラーやと色調に遠慮して控え目な写真になるけど、モノクロなら思い切ってやれるしなあ、

b.なるほど、雲をしっかり雲らしく表したいと、

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a.うむ、今日は一日中、モノクロにしたいほど良い雲が出てた、オマケに海やと自然にキャンバスも広がるしなあ、

b.ところで、ここから先は最後の峠道、もう海はおがめないんすか、

a.見える事は見えるけど、水門湾や児島湾になるから個人まりしたながめや、

b.なるほど、水門湾にそってひっそりした漁港の集落が続いてる、ここも独特の風情やなあ、

a.児島湾より小粒やさけえなあ、昔ながらの細やかな味わいが残ってる、

b.そんな細やかな水門町を代表するような神社がこれか、

a.亀石(カメイワ)神社、あの囲いの中に御神体の亀石(カメイワ)が、

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b.泳ぐんすか、実際に、

a.バカを言うもんぢゃあない、しかし、なにか事があればその限りではない、

b.ガメラのように空も飛ぶんすか、

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a.バカを言うもんぢゃあない、しかし、なにか事があれば、その限りではない、

b.そんな勇姿も見たいけど、やっぱり何事も起こらんのがイチバンすね、

a.ほんまや・・・

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