a.しかし、これも難読というか、珍しいというか、読めへんなあ、バス停にもなってる「子父雁」、
b.そのまんまでエエみたいっすね、「こちちかり」で、
a.なんか民話から来てる地名みたいや、
b.お母さん家出したんすか、
a.あるいは、この子を産むさいに難産で他界したとか、
b.そんなうら悲しい物語があったんすか、この峠道に、ううっ、
a.自分で物語りこさえて自分で泣いてたら世話ねえ、
「なき母よ 海を飛び交(カ)う 子父雁(コチチカリ)」、
b.つぎの小峠を越えると、ようやく鹿忍(カシノ)から宝伝(ホウデン)へ地名が変わり、行政エリアも瀬戸内市から岡山市東区へ、
a.宝伝(ホウデン)もすごい地名やな、
b.それにしては慎(ツツ)ましい(=質素な)ふつうの漁港ですね、
a.ここから向かいの犬島へ定期便が出てる、
b.あの煙突みたいなのは、
a.最盛期は3千人も働いていた銅の精錬場跡地、今は美術館になってる、工場跡地もふくめて、
http://mouse.mix-ict.net/topics/detail.php?id=259
b.じゃあ「宝伝(ホウデン)」と言うより「銅伝」か、
a.しかし、今日はずっと雲がエエなあ、
b.雲が良いと風景が映(ハ)え(=引き立ち)ますね、
a.そしてまたひとつ峠を越えると、久ヶ井(クグイ)漁港、
b.宝伝(ホウデン)よりもさらにひなびてますね、
a.向かいの陸地は児島半島やから、右に回り込めば、児島湾、その先に吉井川の河口がやがて見えてくる寸法、
b.ずいぶん戻ってきた感が、
a.そして、瀬戸内海ともそろそろお別れや、牛窓の中心部と比べてどうやった?
b.まず海岸線はこっちのほうが何倍も変化に富んでオモロイっすね、クルマもきわめて少ないし、まあ、その分アップダウンはあるけど、この景色ならじゅうぶん元がとれそうな、
a.ああ、そっちは行き止まりや、ここで休憩しよう、
b.今回は珍しくモノクロが多いっすね、
a.カラーやと色調に遠慮して控え目な写真になるけど、モノクロなら思い切ってやれるしなあ、
b.なるほど、雲をしっかり雲らしく表したいと、
a.うむ、今日は一日中、モノクロにしたいほど良い雲が出てた、オマケに海やと自然にキャンバスも広がるしなあ、
b.ところで、ここから先は最後の峠道、もう海はおがめないんすか、
a.見える事は見えるけど、水門湾や児島湾になるから個人まりしたながめや、
b.なるほど、水門湾にそってひっそりした漁港の集落が続いてる、ここも独特の風情やなあ、
a.児島湾より小粒やさけえなあ、昔ながらの細やかな味わいが残ってる、
b.そんな細やかな水門町を代表するような神社がこれか、
a.亀石(カメイワ)神社、あの囲いの中に御神体の亀石(カメイワ)が、
b.泳ぐんすか、実際に、
a.バカを言うもんぢゃあない、しかし、なにか事があればその限りではない、
b.ガメラのように空も飛ぶんすか、
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a.バカを言うもんぢゃあない、しかし、なにか事があれば、その限りではない、
b.そんな勇姿も見たいけど、やっぱり何事も起こらんのがイチバンすね、
a.ほんまや・・・