2015年03月02日
【タバコ・禁煙知識36】 禁煙が失敗する場面・時期とその対策
禁煙が難しいことは、身にしみて分かっておりますが、禁煙に失敗するのは、どの時期のどんな理由・場面なのでしょうか。
禁煙外来や禁煙補助薬を使用して禁煙している場合と、全く禁煙補助薬を使用しないで禁煙するパターンによっても違いがでてくるようです。
今回は、禁煙が失敗する場面、時期とその対策についてご紹介致します。
- 禁煙直後3日後まで
- 禁煙3日から3週間後まで
- 禁煙3週間から3ヶ月後まで
- 禁煙3ヶ月から6ヶ月後まで
- 禁煙6ヶ月以降
- 依存性
- 習慣性
- 禁断症状・離脱症状
- 疲労・ストレス
- お酒の席
- 禁煙うつ・禁煙ブルー
禁煙期間による影響
タバコをやめた直後です。一番苦しい時です。とにかく吸いたい気持ちが非常に強いです。
ここでニコチンガム、ニコチンパッチを使用している場合は、多少緩和されますが、第一の関門です。
ここは吸うのを我慢できるか、できないかの差だけです。吸わないと決めた後の意思の問題です。
タバコをやめて、最初の3日間を切りぬけた後の第二の関門です。
長くても72時間(3日)でニコチンが体から抜けるといわれています。ニコチンガム、ニコチンパッチを使われている方は、まだニコチンを補給しているため、ニコチンが体から抜けてはいませんが、ニコチンを補給するスピード、量は煙を吸ってのニコチン補給に比べて長く、少なくなっているはずです。
この期間は、まだまだ「禁煙をするぞ」と、気が張っている状態で、ついつい一本という気持ちにはならないと思います。ここでは、ストレスや疲れで、「タバコやめたからストレスが」、「タバコを吸わないと疲れがとれない」等と吸うための都合の良い理由がいろいろと浮かんできます。この期間は自分自身の吸う方向に導く誘惑をいかに断ちきれるかにかかっています。ここも純粋にタバコが吸いたい、吸いたい気持ちとなる脳の作用をいかにコントロールするかの問題です。
ニコチンの補給はニコチンガム、ニコチンパッチから出来ているはずなので、多少量は多めにしても、吸わないことが重要です。
ニコチンガム、ニコチンパッチを使用されている方は、ニコチンはまだ体内に残っていますが、ニコチン補助薬を使っていない方は体からニコチンは完全に抜けています。またニコチンガム、ニコチンパッチを使用されている方も、煙を吸ってのガツンとくるニコチン補給はしていないので、ニコチン量は減っているはずです。
この期間になると、吸いたくて、吸いたくてたまらない状態は脱してはいますが、まだまだタバコに対する未練が残っていて、吸ってみたいという気持ちがわいてきます。強烈な吸いたい気持ちではないのですが、ここで、ここまで禁煙できているのだから、「一本ぐらいは吸っても大丈夫だろう」、「今一本吸うとどんな味なんだろう」といった、誘惑があります。
また別の問題としては、ニコチンによって、活性化されていた脳が、ニコチン補給を断たれたことにより働きが鈍り(脳内物質の分泌が減少する)、焦燥感や失望感、早期覚醒や中途覚醒といった睡眠障害が現れたりする場合もあります。いわゆる禁煙うつ、禁煙ブルーといったところですが、このような状態になって、「タバコを吸えば治る」、「タバコをやめたから、こんなに苦しいんだ」といった考えになり吸ってしまうことがあります。ここは防ぐには規則正しい食生活と、どうしても耐えられないような時は、ニコチンガム、ニコチンパッチを使用するということも考えられます。こればかりは人それぞれ症状も違い、何が特効薬かと一概にいえないと思います。生活を送るのに、支障があるようであれば、一度タバコを吸ってしまうというのも選択肢のひとつかもしれません。
ここまでくれば、りっぱなものです。この段階では、ニコチンガム、ニコチンパッチを使用されている方は、禁煙補助剤を断つような段階でもあり、ゆっくりとした禁断症状、離脱症状を耐える時です。また禁煙補助剤を使用していない方は、この期間では、タバコの懐かしさ、タバコのうまいと感じた脳の快楽の記憶、記録が呼び覚まされ、吸ってみたいと思う時期になっています。ニコチンへの依存はなくなっている段階ではありますが、長年タバコを吸っていた感覚、快楽を脳はまだまだ記憶しており、吸ってみたい、吸ったらおいしいのか、という簡単な吸いたい気持ちが起こるかと思います。
この期間では、今までの禁煙をしてきた重みを感じることと、再度禁煙することの理由、メリットを明確化して、再認識することです。
ここまできたら吸いたい気持ちが薄れてくるかと思いますが、時々吸いたい気持ちがまだまだある方がいらっしゃるかと思います。この時期まできたら、「今吸ったら、今までの苦労が水の泡となる」、「喫煙を再開したら、また禁煙するのは大変だ」と、吸ってしまったら、すぐに喫煙者に逆戻りをすることを再度認識を強くして、タバコを近づけない、買わない、持たない、もらわないを貫いて、一日一日進むしかありません。
喫煙の特徴による影響
これは、言わずと知れた「ニコチン依存症」のことです。タバコを吸うと、大量のニコチンが脳に運ばれ、ニコチンが結合すると快感が生じる受容体と結合し、快感を生じる物質(ドパミン)が放出されます。その結果、快感が生じ、タバコを吸いたくなることになります。
これらを続けていき、血中のニコチンが減少→離脱症状でイライラ→タバコを吸ってニコチンを補給→血中のニコチンが減少といった繰り返して、延々と一定時間が経つと、タバコを吸うことになります。
禁煙すると、この血中のニコチンが減少→離脱症状でイライラが続くことになります。この状態がタバコを吸わずして耐えられれば良いのですが、それができればタバコを吸う必要がありません。これを自らの意思だけで、耐えられそうにない方で禁煙を継続して、乗り切るには、ニコチンガム、ニコチンパッチを使用して、ニコチンが急激に脳に作用しないようにすること、徐々に体内に取り込むニコチンを減少させることが必要です。
タバコにはニコチン自体の依存の他に、習慣というもので吸っている要素もあります。元をただせば、上記のニコチンの作用が大元ですが、食事の後には必ず一服、会議の後には必ず一服、電車から降りたら必ず一服、いらいらしたりストレスがたまった時は一服、と完全に生活リズムの中にタバコの存在が染みついています。
タバコを取り出して、火をつけて、一服する。この連鎖を断ちきるためには、アメをなめる、ガムを食べる等の代替行動や、また大元であるニコチンの作用を軽減するために、ニコチンガム、ニコチンパッチを使用することも考えられます。
禁煙を失敗させる原因としては、これが全てだともいえるかもしれません。
タバコを吸う(ニコチンを補給)ことをやめると、様々な禁断症状・離脱症状があらわれます。それも、時期、症状は人によって千差万別であり、ある程度のパターンはありますが、画一的なパターンはありません。
眠くなる、イライラする、眠れない、気分の落込み、頭痛がする、体がだるい、様々な禁断症状・離脱症状がおそってきて、禁煙を失敗させる一番の要因です。
どのような症状がどの時期に出るかは、人により変わってきますが、禁断症状・離脱症状にはそれぞれの対処療法が必要であり、ニコチンガム、ニコチンパッチのような禁煙補助剤を使用することもひとつの選択肢です。
外的環境・要因による影響
禁煙している時に、疲労・ストレスにさらされ続けていると、「タバコを吸わなくなったから、こんなにストレスが」、「タバコを吸っていないから、ストレスが解消されない」等と、タバコには無関係なことを理由に、タバコを吸う理由を考えてしまいます。タバコを吸わないで過ごして、いくためには、禁煙中は疲労・ストレスを溜めない生活を心がけることと、それでも全てを取り除くことができないと思うので、タバコ以外のストレス解消をみつけることが大事なことです。
あらゆる時期で、一番失敗するパターンである、お酒の席。その席で喫煙者がいると尚更吸ってしまう確率が高くなります。できる限り、まだまだ禁煙直後で不安定な状態の時はお酒の席には行かないぐらいの気持ちが必要です。またお酒の席に参加しなければならない場合もあるでしょうから、喫煙者には近づかない、また近づいても長居はしないことが大切です。また酒量もほどほどにして、冷静な判断が下せる状態となることが必要です。
これも禁煙を阻む、やっかいな離脱症状のひとつです。純粋にニコチンの供給が無くなったことによる、禁煙うつ(他に心当たりがない)である場合は、脳内物質の分泌によい食生活を送り、時が過ぎるのを待つか、ニコチンガム、ニコチンパッチでニコチンを供給して、ゆっくりと慣らしていくかの選択になるかと思います。
禁煙は、強い意志と、道具、それと知識を持ち、遂行していかなければならない、難しい行為です。
それでも、がんばってやめる価値はあるかと思います。
その一歩を踏み出せるのは自分自身だけです、がんばりましょう
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タグ:禁煙失敗
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