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posted by fanblog

2024年02月01日

「ゴッホのあしあと」*原田マハ





ある書店でユニークな本の売り方をされていた。
処方された薬のような袋に古書を入れて販売しているのだ。
何が入っているか分からない。
それだけに袋を開ける事にワクワク感を抱いた。

私が購入した袋の中に入っていたのは「ゴッホのあしあと」。
著名な美術館に勤務され、キュレーター、そして作家として有名な原田マハさんの本である。
ゴッホの生涯について詳細が書かれている。

「ゴッホのあしあと」*原田マハ(幻冬舎文庫)

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ゴッホのあしあと (幻冬舎文庫) [ 原田 マハ ]

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恥ずかしながら、ゴッホについて何も知らなかった私。
せいぜい「ひまわり」の絵が思い浮かぶ程度。

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彼の生涯についてを読んでみると、なるほど・・絵に顕れているように感じる。

私は絵画について全く知識が無いので、こういった内容の本は新鮮で興味深かった。

ちなみに、冒頭に書いた処方箋のような袋はこんな感じ。
書店員としてこういった売り方もあるのかと大変良い勉強になった次第である。

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素敵な読書タイムを。



posted by mysterynovels at 21:02| JAPAN

2024年01月30日

「聖ペテロ祭殺人事件」*エリス・ピーターズ




* 「SAINT PETERS FAIR」Ellis Peters *


西洋の祭りは宗教的な由来のものが多い。
それ故、修道院や教会との関わり合いが大きくなるのだろう。

聖ペテロ祭殺人事件」*エリス・ピーターズ(光文社文庫)

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感想(0件)




修道士カドフェルのシリーズを読むと、中世の生活がどれだけキリスト教と深く関わっていたのかよく分かる。
そもそも時間の概念も、「何時」ではなく「祈りの時間」なのが興味深い。

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今回も大変面白かった。
だから余計に、このシリーズがすでに入手困難なのが残念でならない。

再版してくれないかな。。。

素敵な読書タイムを



posted by mysterynovels at 21:37| UK

2024年01月24日

「エスプレッソと不機嫌な花嫁」*クレオ・コイル




* 「ESPRESSO SHOT」Cleo Coyle *


“コクと深みの名推理” シリーズ第7弾。
NY人気コーヒー店のバリスタが解決するこのシリーズ、コーヒー好きにはたまりません!
読むといつも、美味しいコーヒーが飲みたくなってしまいます。

 


「エスプレッソと不機嫌な花嫁」*クレオ・コイル(ランダムハウス講談社)

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感想(0件)



今回は、主人公クレアの元旦那が結婚するにあたり起きた騒動。

あくまで個人的な思いですが・・クレアと元旦那に復縁して欲しいな〜なんて思っていたので、「えぇ〜マテオ(元旦那)ったら、結婚しちゃうの??」と少々残念だったりする。

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事件を追う面白さだけでなく、今後の恋愛事情も気になるところ。

素敵な読書タイムを!



posted by mysterynovels at 21:20| USA

2024年01月19日

「シャーリー・ホームズとバスカヴィル家の狗」*高殿円





職場の先輩からお借りした本。

以前「シャーリー・ホームズと緋色の憂鬱」を拝読し面白さを分かち合おうと、その先輩にお貸しした。
結果として二人ともこのシリーズにハマってしまい・・今度は続編を私がお借りしたという次第。

「シャーリー・ホームズとバスカヴィル家の狗」*高殿円(早川書房)

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期待を裏切らない面白さ。
テンポの良い文章が、どんどん頭を駆け巡る。

また、それに加えイギリス好きにはたまらない内容も面白さのひとつだと思う。
スーパーやカフェ、またファッションまで様々な現地のブランドが出てくるのだ。

正典と比べてみるのも面白い。

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このシリーズの続編を是非とも期待しております!!
・・・と思ったら!!
なんと「シャーリー・ホームズとジョー・ワトソンの醜聞」が出るのですね

素敵な読書タイムを




posted by mysterynovels at 20:43| JAPAN

2024年01月04日

「邪悪の家」*アガサ・クリスティー




*「Peril at End House」Agatha Christie *


「エンドハウスの怪事件」というタイトルでも知られている作品。
ポアロとヘイスティングスがリゾート地で滞在中に遭遇した事件。
その真相は!?

「邪悪の家」*アガサ・クリスティー(早川書房)

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邪悪の家 (ハヤカワ文庫) [ アガサ・クリスティ ]

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感想(2件)




最後の最後で、その真相に「えっ!?」と思ってしまうであろう作品。
さすがクリスティー!!

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でも不思議な事に私は途中で「もしや・・」と気付いてしまった。
私の事をよくご存知の方なら、それが何故だかお分かりかも。

素敵な読書タイムを




posted by mysterynovels at 20:53| UK

2023年12月26日

「巡査さんと超能力者の謎」*リース・ボウエン




* 「Evans to Betsy」Rhys Bowen *


英国ひつじの村シリーズ第6弾。
超能力を保持していると信じてしまうベッツィと、彼女が通う超能力施設で波乱が巻き起こる。

「巡査さんと超能力者の謎」*リース・ボウエン(原書房)

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私は個人的にベッツィのまっすぐな性格が好き。
彼女の幸せを祈りながら読んでしまう。

ウェールズを舞台にしたこのシリーズ、登場する教会の諍いも見どころのひとつ。
毎度、今度はどんな礼拝説教の貼り紙が出てくるのか楽しみだったりする。

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そろそろエヴァンも身を固めるのかしら?
そんな次回作、早く出ないかな〜。
楽しみです。
原作は10作まで出ているようですね。

素敵な読書タイムを。



posted by mysterynovels at 19:53| UK

2023年12月09日

「火曜クラブ」*アガサ・クリスティー




* 「The Thirteen Problems」Agatha Christie *


仕事で「火曜クラブ」の本を扱う事になったものの、
「あれ?どんな内容だったっけ?」と戸惑った私。

が、しかし!!
家の書棚を探してみると、しっかりあるではないか!
しかも短編のタイトルを見て「青いゼラニウム・・?内容を知ってるぞ」という感じで。
要は、読んでいたものの内容をすっかり忘れているのだ。

「火曜クラブ」*アガサ・クリスティー(早川書房)

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いかにもマープルらしい切り口で、さらりと謎を見抜いてしまうところが魅力的。

「聖ペテロの指のあと」にマタイ福音書17:24-27の部分が出てくる。
読みながら聖書を開いて「どんな部分だったっけ?」と聖書を読み返す。
なるほど。

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素敵な読書タイムを。




posted by mysterynovels at 20:02| UK

2023年11月24日

「黒のクイーン」*アンドレアス・グルーバー




*「Schwarze Dame」Andreas Gruber *


先日読んだ「月の夜は暗く」が大変面白かった。
そんな理由から、現在日本語訳されているアンドレアス・グルーバーの未読の作品「黒のクイーン」をネットで探し取り寄せた。すでに新刊は入手出来ず、古本で見つけた本である。

「黒のクイーン」*アンドレアス・グルーバー(創元推理文庫)

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今まで読んだ彼の作品の舞台は大方ドイツとオーストリアだったが、今回はオーストリアとチェコ。
ウィーンから始まりプラハが舞台となる作品だ。

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以前プラハを旅した際にカレル橋付近を歩いたこともあって、街並みを頭の中で描きながら拝読。

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現在日本語訳で出版されているアンドレアス・グルーバーの本を全て読んでしまったからか、読み終えてしまった事に少々寂しさすら感じた私。
早く次の本が出ないかな〜。

素敵な読書タイムを。



posted by mysterynovels at 10:10| AUSTRIA

2023年11月14日

「月の夜は暗く」*アンドレアス・グルーバー




* 「TODESFRIST」Andreas Gruber *

オーストリアのミステリ作家、アンドレアス・グルーバー。
今私の中で一番好きなミステリ作家と言っても過言ではない。

過去に「夏を殺す少女」と「刺青の殺人者」を拝読した際も興奮したが、今回の「月の夜は暗く」も強烈にゾクゾクしてしまった。

「月の夜は暗く」*アンドレアス・グルーバー(東京創元社)

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殺し方がかなりエグいので好き嫌いが分かれそうだが、私はストーリー展開が大好き。

彼の作品は、「ドイツとオーストリアで起きた事件を双方の警察が追い、彼等が出会った時、一気に事件解決に向かう」・・といったイメージがある。
ドイツやオーストリア好きには、たまらないストーリー展開なのだ。

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今回の作品にはミュンヘン、ケルン、ドレスデン、そしてウィーンといった都市が舞台となる。
どの都市も大好きな私にとって興奮要素満載である。

今「黒のクイーン」を取り寄せ中。
早く届かないかな。
とても楽しみ。

素敵な読書タイムを。



posted by mysterynovels at 20:44| AUSTRIA

2023年11月08日

「おバカさん」*遠藤周作





先日「遠藤周作とのめぐりあい」を拝読した際、気になる小説が私の中で浮上した。
「おバカさん」という作品である。

読んでみたいな〜と思いながら四ツ谷のサンパウロへ立ち寄りよると、あたかも私に見つけて欲しかったかの如く、すぐに目の前に飛び込んできたので即買いした次第。

「おバカさん」*遠藤周作(角川書店)

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おバカさん (角川文庫) [ 遠藤 周作 ]

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車内で吹き出しそうになるような笑いあり。
ほろっと涙が出そうになる感動あり。

滑稽に描かれているが、これこそキリスト者としてあるべき姿なのではないだろうか・・
いや、人間として必要な優しさとはこうあるべきだろうか・・
と考えさせられる。

その奥深さは、まさに巨匠の凄さだろう。

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本書を読み終え、ガストンさん・・どこかに行ってしまったの?それとも・・?
と心配になったが、「深い河」にしっかり再登場されていましたね。
日本でご活躍されているようで良かった良かった(涙)

素敵な読書タイムを。




posted by mysterynovels at 19:28| JAPAN

2023年11月04日

「遠藤周作とのめぐりあい」*遠藤周作文学館編




今年は遠藤周作氏生誕100年記念にあたる。
そんな理由から、長崎市遠藤周作文学館が記念本を刊行。

「遠藤周作とのめぐりあい」遠藤周作文学館編(長崎市遠藤周作文学館)

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本来この記念館でしか買えぬ本らしい。
しかしながら遠方で長崎に容易に行けぬ場合、電話で購入対応をしてくれる事を友人から教えていただいた。

この機を逃してはいけない!!
と、すぐに電話をして購入をさせていただいた。

日頃お世話になっている神父様をはじめ、作家や歌手、俳優など多くの著名人が遠藤周作氏との思い出を綴っている。

「沈黙」や「海と毒薬」等を読むと、さぞ気難しい真面目な作家なんだろう・・と想像してしまうのだが、実際は悪戯好きでお茶目な方であった事がよく分かる。

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更に遠藤周作氏の作品を読んでみたくなった私である。

皆様にとって素敵な読書タイムを。



posted by mysterynovels at 20:15| JAPAN

2023年11月02日

「怪奇小説集 共犯者」*遠藤周作




複雑なトリックのミステリーも素晴らしいと思うが、実は私の好みではない。
小難しいトリックよりも、人間の卑しさ、心の奥底に眠っている「悪」、憎しみ等が滲み出てくるようなミステリーが私は好きである。

それ故、遠藤周作氏のミステリーは大好きだ。
どれもこれも「現実にありそうな話」だからか、余計に空恐ろしい。

「怪奇小説集 共犯者」*遠藤周作(角川文庫)

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怪奇小説集 共犯者(2) (角川文庫) [ 遠藤 周作 ]

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感想(0件)



以前「真昼の悪魔」を読んで「本当の悪魔ってこういう人の事を言うのね」とゾクゾクした。
今回もそういった悪の精鋭達が揃いに揃っている。

また、令和と昭和では人の考え方も結構変化しているものだと、しみじみ。
とは言え、本書の感覚は昭和生まれの私にとっては少々懐かしささえ感じるから不思議だ。

この「怪奇小説集」は他にも「蜘蛛」「恐怖の窓」なる二編がある。
これは是非とも読んでみなければ!

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素敵な読書タイムを。




posted by mysterynovels at 21:19| JAPAN

2023年10月26日

「豊饒の地」(上・下)*フェイ・ケラーマン




*「Milk and Honey」Faye Kellerman *


ピーター・デッカー&リナ・ラザラスシリーズの第三弾。
今となっては入手が難しいシリーズ。
いつも利用する中古書販売店のサイトを見ていたら、上下巻揃っていたので即購入。

「豊饒の地」(上・下)*フェイ・ケラーマン(創元推理文庫)

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正統派ユダヤ人の信仰深さがよく分かる。
特にシリーズ初巻「水の戒律」を読むと、こんなにも多くの戒律があるのか!?と驚いた程。

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今回読んだ「豊饒の地」は二つの事件を追うストーリー。
友人の登場によりデッカーの過去が見えてくる。

そして最後に感じた親子関係(母と子)の難しさ。
どこかでボタンが掛け違えてしまうと、こんなにも大きく歪むものだとしみじみ。

続きである「贖いの日」を見つけたら是非買わねば!

素敵な読書タイムを。





posted by mysterynovels at 10:21| USA

2023年10月20日

「ガウディの鍵」*エステバン・マルティン/アンドレウ・カランサ




* 「LA CLAVE GAUDI」Esteban Martin / Andreu Carranza *


初めて読むスペインのミステリー。
しかも舞台はバルセロナ。
サグラダ・ファミリアやグエル公園は勿論の事、私の友人が住んでいるディアグナル通りまで登場。
昔、友人宅へ行った時の事を思い出しながら読んでみた。

「ガウディの鍵」*エステバン・マルティン/アンドレウ・カランサ(集英社文庫)


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感想(0件)



おそらくバルセロナへ行かれた事のある方は、心を踊らせながら本を開いたに違いない。
・・がしかし、読書メーターをはじめ感想ページを見ると残念な評価があまりに多すぎる事に驚く。

これはあくまで私の勝手な想像だが、「ダ・ヴィンチコード」のように軽快なテンポを頭に描いて読んだものの、現実的ではないファンタジー要素の強さや、宗教色が強い回りくどいウンチクが多く、少々辟易してしまった方が少なくなかったのかもしれない。

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ただ、そういった所は「ふーん」くらいに思いながら速度を上げて読んでみると、これはこれで十分面白い作品だと思うのだが如何であろうか。(あくまで私の個人的な感想)

カトリックでは聖人暦から外されているものの、それでも旅の聖人として人気の高いクリストフォロスが登場するなど、私個人的には大変興味深かった。(それにまつわる記述もあって、さすがカトリック信者の多いスペインのミステリー!・・と思いながら拝読)

各国の特色が出てくるミステリー。
これからも様々な国のミステリーを読んでみたい。

<追記>
主人公の友人として「タイマツ」という日本人女性が出てくる。
しかもファーストネームだろうと思われる。
この謎の名前も、日本人から見ると作品を残念にしてしまった原因なのかもしれない。
これがせめて「タエコ」とか「マツコ」だったら読みやすかったのかなぁ・・。
作品に忠実であるがゆえに、勝手に登場人物の名前を変えられなかったのかも。
きっと翻訳者や編集者も悩ましかっただろうな。

素敵な読書タイムを。



posted by mysterynovels at 08:39| SPAIN

2023年10月10日

「さむけ」*ホラーアンソロジー




甥っ子にプレゼントしようと古書店でホラー小説を物色。

たまたま手に取った一冊だったが、著名作家の名が連なっていて驚き。
私自身が読みたくなって買ってしまった。

「さむけ」(祥伝社文庫)

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あくまで個人的な好みだが、私は現実にも起こりそうなネタのホラーが好き。
人間の心の歪みがもたらす末路。
いかにも起こってしまいそうだからこそ怖さを感じるのだ。

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そんな訳で、多島斗志之氏の「犬の糞」が一番恐ろしかった。
ちょっとした近所への苦情が発端で起こる悲劇。
今、日本のどこかでも似たような事が起こっているかもしれない。

皆様はどんなホラーがお好みですか?

素敵な読書タイムを



posted by mysterynovels at 13:34| JAPAN

2023年10月08日

「戒名探偵 卒塔婆くん」*高殿円





ミステリー小説界には様々な探偵がいるものだ。
「ピザ宅配探偵」に驚いたのは、まだ記憶に新しい。
でも今回はそれを上回る探偵に出会ってしまった。

なんと「戒名探偵」なのだ」!!
これはいかなる内容なのか?・・もう、読まずにはいられない。

「戒名探偵 卒塔婆くん」*高殿円(角川文庫)

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感想(0件)



すごい!!
戒名というネタで、ここまでネタをひっぱれるなんて。
いや、そもそも戒名なるものが奥深いからなのか。

先週ちょうど祖母の七回忌が行われた。
祖母の戒名は末尾に「院大姉」がつく。
戒名にかなりのお金を積んだ・・と両親が話していたが、
この本を読むとそれが何故だかよくわかる。
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また、一口に戒名と言っても宗派によってつけ方が様々。
とても興味深い本だった!!

クリスチャンである私は、あの世へ行く時に戒名をつけられる事はないだろう。
とは言え、この本は面白いので続編を強く希望したい。

素敵な読書タイムを。



posted by mysterynovels at 10:58| JAPAN

2023年10月01日

「虎と十字架」*平谷美樹




ある方からお薦めいただき、是非とも読んでみたくなった本。
江戸時代、盛岡で起きた「虎騒動」を探る歴史ミステリー。

「虎と十字架」*平谷美樹(実業之日本社)

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虎と十字架 南部藩虎騒動 [ 平谷 美樹 ]

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(2023/10/1 19:57時点)
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実際どうであったか定かでないが、徳川家から南部藩に虎が贈られ、それが元で騒動になった・・という事は作り話ではないようだ。
それ故、今でも盛岡には「もちもち焼き」なる虎をイメージしたどら焼きのような菓子まであるらしい。

また、虎騒動で槍玉に挙げられた金山のキリシタン達。
朴木金山のキリシタン達は確かに実在していた事をネットの検索で知る。
何なら、本に登場する「後藤寿庵」も「丹波弥十郎」もネットで検索すると、どんな人物であるか資料が出てくる程。

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最後の最後まで犯人が分からない。
どいつもこいつも、出てくる人全てが怪しくさえ思えてくる。
「犯人はこの人か?・・いや、こいつか??」などと考えているうちにページが進む。

実に面白い小説だった。

教えてくださった方に改めて御礼申し上げたい。

素敵な読書タイムを。



posted by mysterynovels at 19:59| JAPAN

2023年09月26日

「わたしを空腹にしないほうがいい」*くどうれいん





大分のカフェ併設書店で出会った一冊。
文庫サイズの薄くて可愛い本だ。
ピンク色の表紙もガーリーな感じでいい。

「わたしを空腹にしないほうがいい」*くどうれいん(BOOK NERD)

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食べる事、そして料理をするのが好きな女の子のエッセイが日記風に綴られている。
がっつり食べているようにも思えるが、乙女ちっくな感じがヒシヒシと伝わってくる。
素直で気取っていない文章が秀逸だからだろう。
嫌味な感じがなく、それでいてサラリと料理上手なことも窺える。
表紙だけでなく内容そのものも可愛らしい本だった。

いい本に出会えて嬉しい。

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ちなみに、この本を買ったのは大分市内にあるBareishoten
結構夜遅い時間に行ったのにカフェ席は、ほぼ埋まってる。
カフェ利用をせず、本だけ見ている方も多い。
ひっきりなしにお客様が出入りしている事に驚いた。

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全国どこも書店業界は元気が無いようだが、工夫を凝らした個人書店はこんなにも元気なのだと知る。

売れ線を狙ったベストセラー本は殆ど無い。
正直私が好きなミステリーなども殆ど無い。
「こんな本あったんだ」と思わせるような小説や、ちょっとマニアックな感じの写真集が並んでる。
書店の平台で目にする事は少なそうだけど、実は逸品・・と言うような心に訴えかけるような本が多い。
おそらくどれも数冊程度しかないので本の回転が速く、「今日は何が入荷しているのかな〜」って感じでお客様も楽しみなのだろう。
まさに店主の選書がピカイチだからこそ出来る技なのだと思う。

私も書店員のハシクレとして大いに勉強になりました。
こんな素敵な書店、私もやってみたいなぁ。
お金が無いから出来ないけど(笑)

素敵な読書タイムを。







posted by mysterynovels at 20:44| JAPAN

2023年09月24日

「天路の旅人」*沢木耕太郎




「まだ私が若かった頃、沢木耕太郎氏の「深夜特急」が大好きでした。」・・なんて話をしていたら、職場の上司がこんな一冊を貸してくださった。

「天路の旅人」*沢木耕太郎(新潮社)

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天路の旅人 [ 沢木 耕太郎 ]

価格:2640円
(2023/9/24 21:34時点)
感想(8件)



第二次世界大戦末期に密偵として中国・チベット・インド・ネパールに潜行していた日本人がいた。
そんな稀有な運命を背負った日本人が綴った書をもとに、沢木耕太郎氏が描き直した旅の記録。

面白くて無我夢中で読んでしまった。
いつしか自分が旅をしているような感覚になった程。

そもそも内蒙古・寧夏省・青海省・チベットといった地域は、私にとって未知の世界。
次はどんな事が起こるのか?ハラハラしながらページが進む。

私は旅が大好き。
コロナ禍で閉ざされていた世界も再び動き始めたことだし、また海外を放浪したい。

素敵な読書タイムを。






posted by mysterynovels at 21:17| JAPAN

2023年09月17日

「巡査さんを惑わす映画」*リース・ボウエン





* 「Evan can wait」Rhys Bowen *


英国ひつじの村シリーズ第五巻。
ウェールズ地方の小さな村スランフェアにドキュメンタリー映画の撮影隊がやって来た。

「巡査さんを惑わす映画」*リース・ボウエン(原書房)

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巡査さんを惑わす映画 (コージーブックス 英国ひつじの村 5) [ リース・ボウエン ]

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(2023/9/17 16:17時点)
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恋人ブロンウェンの過去を知る事になったエヴァン。
ただでさえ心が揺らぐ中、事件が起きる。

二人の恋の行方は?
事件の行方は?

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村にある二つの礼拝堂の諍いは相変わらず健在(?)で、それも毎巻の楽しみ。

自然豊かなウェールズ地方を舞台に村の人との触れ合いを描いたこのシリーズが大好き。
現在日本ではシリーズ第六巻目まで出ている。
おそらく原作は10作出ている思うので、日本でも全巻出してほしいと願う。

素敵な読書タイムを。






posted by mysterynovels at 15:59| UK
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