アフィリエイト広告を利用しています

広告

posted by fanblog

広告

posted by fanblog
2014年02月03日
机の上にひろげた
彼はその日のうちに葉子に手紙を書いた。その詩を讃めると同時に、子供の世話を頼もうかと思っている云々と。すると三日目に葉子から返事がとどいて、長々しい手紙で、少しいきり立った文句で、それに反対の意見を書いて来た。でなくとも、女給をして来た人では、庸三の家政はどうかという意見もほかの人から出たので、彼もそれは思い止まることにした。

庸三は風呂で汗を流してから、いつもの風通しのいい小間で、小夜子とその話をしていた。
 この水辺の意気造りの家も、水があるだけに、来たてにはひどく感じがよかったが、だんだん来つけてみると、彼女の前生活を語るようなもろもろの道具――例えば二十五人の人夫の手で据えつけたという、日本へ渡って来た最大の独逸製金庫の二つのうちの一つだという金庫なぞがそれで、何かそこらの有閑マダムのような雰囲気ではあったが、室内の装飾などは、何といってもあまり感じのいいものではなかった。
福岡 歯医者
Posted by salchan at 09:14 | この記事のURL
この記事のURL

×

この広告は30日以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。