意識不明40代男性 現住建造物等放火の疑いで捜査 避難者を目撃した人「半袖短パン、服に火がついて…」札幌・すすきの
中川宙大記者)
「警察官がシャッターを開けて入っていきます」
札幌・すすきのの雑居ビルで起きた爆発火災。27日午前10時すぎ、警察と消防がビルに入り現場検証を始めました。
火元はビルの2階と3階部分に入るガールズバーです。従業員の20代女性と30代から50代の男性3人が搬送され、このうち40代の男性が意識不明の重体となっています。
逃げてきた女性従業を目撃した人は。
目撃した人)
「(逃げてきた女性は)半袖と短パンのほんとにショートパンツ、太ももが見えるぐらいの、そういう感じでした。その服に火がついて、ところどころもうほんとに下着が見えてた感じでしたね。若い人で本当に可哀想でした」
これは、現場となったガールズバーの店内の映像。
「乾杯、乾杯カンパーイ」
バニーガールの格好をした女性がカウンター越しに客と会話し、飲み物などを提供しています。風俗店ではなく飲食店に分類され、オープンは正午から。火災があった当時も店は営業中でした。
なぜこの店から火の手が上がったのでしょうか。浮かび上がるのは「放火」の可能性です。
このビルの地下1階で飲食店を営む男性はビルの管理会社からこのように伝えられたといいます。
火元ビル地下1階で飲食店を営む男性)
「ビルの管理の方から電話がきたのは放火だっていう。ガソリンでストーカーみたいな感じでやられたみたいな」
また、同じビルで働く人は…。
同じビルで働く男性)
「殺されるという女性の声を聞いて外に出たら、バニーガールの女性と、従業員の女性が外に飛び出してきた。叫び声から爆発音まで1分もなかった」
意識不明となっている40代の男性について、けがをした20代の女性従業員との間に交際をめぐるトラブルがあったとみられることが関係者への取材で、新たにわかりました。
警察は、この男性について現住建造物等放火の疑いで捜査を進めています。
関係者によると、この男性がガソリンのような液体を入れたバケツを持ち込んで店内にまき、ライターのようなもので火をつけたという目撃情報があるということです。
これは、ガソリンの引火実験の映像。ガソリンを地面にまいた状態で、火花を発生させると…あっという間に3メートル離れたガソリン缶まで炎が広がり、引火性が非常に高いことがわかります。
市民防災研究所坂口隆夫理事)
「ガソリンの場合は気化した可燃性蒸気に一気に火が付きますから数秒で大規模に燃え広がってしまうという特徴がある」
これは火災発生直後に撮影された映像。ビルの前にいる黒い服を着た人の背中付近から炎が上がっているのが見えます。3人がかりで布で叩くなどして火を消していました。
市民防災研究所坂口隆夫理事)
「着ているものに火はついたけれども、自力で下まで避難している。自力で下まで下りることができたということは部屋の出入り口部分ではなく中の方にガソリンをまかれたのではないかと思う」
中川宙大記者)
「警察官が現場となった2階を調べています」
午前から行われた現場検証は午後5時ごろに終了しました。警察は、女性従業員らの回復を待って話を聞く方針です。