グレート・モノノケの気持ち

「本当に一瞬で全部奪われた」最愛の母親を奪われた女性が心境語る 81歳女が運転する乗用車にはねられ死亡 札幌地裁 “禁錮2年6か月” 実刑判決言い渡す 『車自体が凶器…考えるきっかけに』北海道札幌市

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　札幌市西区で2022年、当時70歳の女性が暴走した乗用車にはねられ死亡した事故の裁判で、札幌地裁は運転していた81歳の女に禁錮2年6か月の実刑判決を言い渡しました。

　「まさかこんな別れになるとは思わなかった。いまだに実感があるかと言われたら、ない」（藤田明美さんの娘 ダンラップ菜帆子さん） 　涙ながらに心境を語るダンラップ菜帆子さん。暴走車にはねられ、最愛の母を失いました。

　 　対向車線を逆走する白い乗用車がそのまま交差点に侵入。

　数台の車を巻き込む多重事故を起こしたこの暴走車に、菜帆子さんの母親ははねられました。

　運転していたのは札幌市西区の無職、里村香純被告（81）です。

　里村被告は2022年8月、札幌市西区の市道で乗用車を運転中にブレーキとアクセルを踏み間違え、自転車で横断歩道を渡っていた当時70歳の藤田明美さんをはねて死亡させた上、複数の車両に衝突し男性2人にケガを負わせた、過失運転致死傷の罪に問われています。

　「もっと孫に会わせてあげたかった。母がすごい会いたかったと思う。本当に一瞬で全部奪われた」（菜帆子さん） 　7月24日の札幌地裁での判決公判で、加島一十裁判官は「被害者に落ち度はなく、アクセルとブレーキを踏み間違えるなどし事故を起こした被告人の過失は重大」として、里村被告に禁錮2年6か月の実刑判決を言い渡しました。

　この判決に遺族は。 　「執行猶予という言葉がなかったことにホッとしました。車自体が凶器だという認識が薄い。考えるきっかけになってほしい」（菜帆子さん）