小型で安価。
だが、同時に光害といった問題もはらんでいる。
さらに電波の漏れといった問題もあるという。これがどの程度、電波天文学に悪影響を及ぼすのかが記事からではよくわからないものの、何らかの対処は求められるだろう。
Yahoo!より、
第2世代スターリンク衛星から漏れ出た不要な電波の強さは第1世代の30倍以上 電波天文学への影響懸念
9/27(金) 11:41配信
sorae 宇宙へのポータルサイト
https://news.yahoo.co.jp/articles/2296d1c3a0d39042462c7d43a6701ea46022f4e0
記事より、
オランダ電波天文学研究所(ASTRON)のCees Bassaさんを筆頭とする研究チームは、アメリカの民間宇宙企業SpaceX(スペースX)が運用している衛星通信サービス「Starlink(スターリンク)」の通信衛星について、第2世代の衛星(Starlink V2 Mini)では第1世代と比較して不要電磁波放射(Unintended Electromagnetic Radiation: UEMR)が大幅に増加していることが明らかになったとする研究成果を発表しました。研究チームの成果をまとめた論文はAstronomy & Astrophysicsに掲載されています。
UEMRとは意図的ではない電磁放射のことで、簡単に表現すれば“漏れ出た電波”と言えます。研究チームはASTRONが運用する電波望遠鏡「LOFAR(Low Frequency Array)」を使用して2024年7月19日に1時間の観測を2回実施しました。観測されたのは海外のFMラジオ放送で使用される周波数帯のすぐ外側(10〜88MHzおよび110〜188MHz)です。
観測の結果、第1世代と第2世代のStarlink衛星ほぼすべてからUEMRが検出されました。研究チームが分析を行ったところ、第2世代Starlink衛星のUEMRは第1世代と比べてより広い範囲の周波数で放射されており、その強さは第1世代に対して最大で32倍に達することが明らかになったといいます。Bassaさんは「LOFARで観測する最も暗い天体と比較して、Starlink衛星からのUEMRは1000万倍も明るいです。これは肉眼で見える最も暗い星と満月の明るさの差に相当します。SpaceXは毎週約40機の第2世代Starlink衛星を打ち上げているため、この問題はますます悪化しています」とコメントしています。
コメント
スターリンクは、能登半島地震をはじめとする緊急時に役立つ通信衛星として注目されています。小型で安価なため、災害時などで迅速に通信網を復旧させるツールとして有効ですが、同時に光害や電波漏れといった問題を抱えています。特に第2世代の衛星が発する不要な電波(UEMR)の強さが第1世代の30倍以上に達しており、これは電波天文学に深刻な影響を及ぼす可能性があります。記事ではその影響の程度は明確に示されていませんが、今後はこの問題に対する対応策が求められるでしょう。
電波天文学における影響がどの程度であるかを慎重に評価する必要がありますが、今後ますます数を増やすであろうStarlink衛星が、この問題をさらに深刻化させることが懸念されています。これに対して、技術的な改良や規制が必要となるでしょう。
英語コメント:
Starlink has proven to be a useful tool during emergencies like the Noto Peninsula earthquake, providing a quick and affordable means to restore communication networks. However, it also comes with challenges such as light pollution and electromagnetic interference (EMI), particularly from the second-generation satellites. The intensity of unintended electromagnetic radiation (UEMR) from the second-generation Starlink satellites is up to 32 times stronger than that of the first generation, raising concerns about its impact on radio astronomy. While the exact level of harm to radio astronomy is not clearly defined in the article, this issue likely requires attention and action going forward.
Given the increasing number of Starlink satellites being launched, it is crucial to evaluate the potential effects on radio astronomy more carefully. As the number of satellites grows, this problem is likely to worsen, highlighting the need for technical improvements and regulatory measures to mitigate these impacts.
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