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2019年06月22日

低食物摂取アルツハイマー病患者に対するリバスチグミンパッチの有効性

(アルツハイマー型認知症の患者さんの末期に食べなくなる人がいます。
リバスチグミンパッチが有効だという検討結果 
その後この人たちは楽しく暮らせる日々を取り戻せたのかが気になります)


低食物摂取アルツハイマー病患者に対するリバスチグミンパッチの有効性
提供元:ケアネット 公開日:2019/04/26

多くのアルツハイマー病(AD)患者
(欧米ではアルツハイマー型認知症とは言わないで、アルツハイマー病といいます)は、
食物摂取不良や食欲不振を経験し、認知障害の進行を加速させる。アルツハイマー病おじさん人形.jpg


これまでのいくつかの報告によると、
リバスチグミンがAD患者の食欲を改善させることが示唆されている。

香川大学の角 徳文氏らは、
AD患者における低食物摂取を改善させるための
リバスチグミンパッチの有効性について検討を行った。
Geriatrics & Gerontology International誌オンライン版2019年3月12日号の報告。

対象は、「AD患者の食物摂取に対するリバスチグミンの効果に関する研究
(Attitude Towards Food Consumption in Alzheimer's Disease Patients Revive with Rivastigmine Effects study)」にて募集した、
食欲不振または不十分な食物摂取のいずれかを経験したAD患者。

対象患者に、リバスチグミンパッチを16週間使用した。
患者の食物摂取量、体重、MMSEスコア、すべての有害事象を調査した。

主な結果は以下のとおり。

・AD患者38例(年齢:86.2±5.4歳)を調査した。
・ベースライン時の平均MMSEスコアは、10.1±7.0であった。
・リバスチグミンパッチ使用1週目で、
食物摂取量(54.9±98.0g、p<0.01)および
食物摂取率(9.3±17.6%、p<0.01)の増加が認められ、
試験期間を通じて維持された。
・多重線形回帰分析では、独立変数が食物摂取量または食物摂取率と有意な関連を示さなかった。
・MMSEスコアのより高い群では、食物摂取量に変化傾向が示されたが、
統計学的に有意ではなかった(p=0.07)。

著者らは「リバスチグミンパッチは、
AD患者の食物摂取不良や食欲不振を改善させる可能性があることが示唆された」としている。
(鷹野 敦夫)

原著論文はこちら
Tsuno N, et al. Geriatr Gerontol Int. 2019 Mar 12. [Epub ahead of print]
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田中松平
元消化器外科医で,頭からつま先まで診れる総合診療科医です. 医学博士 元日本外科学会認定指導医・専門医, 元日本消化器外科学会認定指導医・専門医, 元日本消化器内視鏡学会専門医, 日本医師会認定産業医, 日本病理学会認定剖検医,
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