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2019年03月17日

第一印象はほとんど見えてない状況でも!

第一印象はほとんど見えてない状況でも!
2014年08月31日(日) 11時16分44秒
テーマ:心理のはなし 生塩研一さんのブログから
プラスサイエンスhttps://ameblo.jp/plus-science/
脳高次機能の局在.jpg

さて、人は見た目が大事と言われます
逆に、人は見かけによらぬもの
とも言われますが、
一般的には見た目が大事であることは共通認識かと思います

見た目、つまり、視覚情報は第一印象で特に大事になります

誰かに初めて会うとき、数秒間ほど見ただけで、何となく
「こんな人かな?」
と思ってしまいますよね?

数秒とは言え、顔、髪型、服装、アクセサリ、しぐさなどを統合的に判断しているはずです

なので、ほんの一瞬、顔だけ見えても第一印象は形成されないだろう、
と思いますよね?

ところがところが、先日、発表された論文によりますと
ほんの一瞬(0.033 秒間)、顔を表示しただけで
しかも、見た本人が見えたかどうか分からない状態でも信頼性の判断がされている、
ということが分かったのです

Freeman JB, et al. (2014)
"Amygdala responsively to high-level social information from unseen faces"
Journal of Neuroscience 34(32): 10573-10581.

ここで言う、
見た本人が見えたかどうか分からない状態でも、というのはバックワードマスキング現象を使っています

ご説明しましょう

ある顔写真 A を例えば 0.033 秒という短時間だけ表示させると、注意していれば何となく分かります

しかし、
顔写真 A の直後に、それより何倍も長い 0.2 秒くらい別の顔写真 B を表示すると、、
なんと、顔写真 A が見えなくなります

これをバックワードマスキング現象と言います

時間的に遡って情報を隠すということですね

「見えなくなる」というは見えた気がしない、つまり、見えたことに気付いていない

というだけで、
視覚情報は脳でちゃんと処理されているということは別の研究で分かっています

もう一つの補足として、
信頼性が高い顔を見ると脳の深いところにある扁桃体の活動が強くなることが分かっています

で、
事前に、信頼性が高い、中程度、低い
という3つのレベルの顔を用意して
信頼性が高い顔を一瞬表示して直後に中程度の顔を長時間表示するバックワードマスキングをしたら
ちゃんと扁桃体が反応した
つまり、信頼性の判断をしていた、ということがわかったのです

一瞬、顔が見えただけ、しかも見えたかどうかもあやふやでも、
信頼できる人かどうか判断されているのですね

人の脳って、スゴい。。

あなたが他人をそう判断するだけでなく他人もあなたをそう判断している
ということですから、気を付けたいですね
(おしまい)文:生塩研一
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田中松平
元消化器外科医で,頭からつま先まで診れる総合診療科医です. 医学博士 元日本外科学会認定指導医・専門医, 元日本消化器外科学会認定指導医・専門医, 元日本消化器内視鏡学会専門医, 日本医師会認定産業医, 日本病理学会認定剖検医,
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