2019年01月25日
半年間のウォーキングで脳が若返る?
半年間のウォーキングで脳が若返る?
記憶力や思考力が低下した55歳以上の男女が運動を6カ月間続けたところ、目前の状況を把握し、物事を整理して考えて行動する「実行機能」が特に向上!
記憶力や思考力に衰えを感じたら、ウォーキングなどの適度な運動を半年間ほど続けると脳が若返るかもしれない−。
こんな研究結果を、米デューク大学医学部教授のJames Blumenthal氏らが「Neurology」12月19日オンライン版に発表した。
記憶力や思考力が低下した55歳以上の男女が運動を6カ月間続けたところ、目前の状況を把握し、物事を整理して考えて行動する「実行機能」が特に向上することが分かった。
この研究は、客観的な検査で記憶力や思考力に低下がみられた55歳以上の男女160人を対象としたもの。
参加者にはアルツハイマー病などの認知症はみられなかったが、実年齢の平均は65歳だったにもかかわらず、実行機能の成績は90歳代の前半に相当していた。
また、参加者は高血圧などの心血管リスク因子を有していた。
研究では、参加者を
(1)適度な有酸素運動を行う群、
(2)高血圧予防の食事療法であるDASH食を行う群、
(3)運動に加えてDASH食を行う群、
(4)健康指導のみを受ける群
−の4つの群にランダムに割り付けて6カ月間観察した。
※DASH食;果物や野菜、精製されていない玄米や全粒粉などの穀物、不飽和脂肪が豊富で、塩分と糖分、肉類、飽和脂肪の多い乳製品を控える高血圧患者向けの食事
運動では、10分間のウォーミングアップに加えて、35分間のウォーキングまたはジョギング、自転車こぎ運動などの有酸素運動を週3回行ってもらった。
また、食生活の改善には、DASH食を行ってもらった。
Blumenthal氏によると、運動も食事も高齢者が取り組みやすい内容だという。
その結果、運動を行った2つの群では6カ月後の実行機能が向上したのに対し、健康指導のみを受けた群では、実行機能は低下し続けたことが分かった。
こうした運動による効果は、運動とDASH食を併用した群で最も高かった。
一方、DASH食のみを行った群では、6カ月後の実行機能に有意な変化はみられなかった。
この結果について、専門家らは、一般的に考えられている「健康的な生活習慣は脳の老化を防止する」という説を裏付けるものだとしている。
その一人で米アルツハイマー病協会のKeith Fargo氏は「今回の研究に参加した人は高齢で、既に認知機能の低下がみられ、心血管リスク因子もある人だった」と指摘した上で、「運動を始めるのに遅すぎることはない」と述べている。
また、同氏は「ランダム化比較試験で運動による認知機能への効果が示されたことは意義深い」と付け加えている。
Blumenthal氏は、運動や食生活の改善が認知機能に好影響をもたらした理由は明らかではないが、
「今回の結果では、運動による体力向上とテストの成績の間には関連がみられたほか、血圧などの心血管リスク因子を改善しても成績は向上した」と説明している。
ただ、同氏は「運動や食生活の改善が認知症予防につながるかどうかは明らかになっていない」と強調し、これらの有効性を検証する大規模な研究を行う必要があるとしている。
また、Fargo氏は、運動することで血流が改善し、脳への酸素供給量が増えたことが認知機能の改善につながっているのではとの見方を示している。
同氏によれば、同協会は今後、運動と食生活、社会参加、パズルやクロスワードなどの知的活動の組み合わせが、認知機能にどのような影響を及ぼすのかを検証する研究を実施する予定だという。
(HealthDay News 2018年12月20日) https://consumer.healthday.com/…/just-6-months-of-walking-m… Copyright 2019 HealthDay.
記憶力や思考力が低下した55歳以上の男女が運動を6カ月間続けたところ、目前の状況を把握し、物事を整理して考えて行動する「実行機能」が特に向上!
記憶力や思考力に衰えを感じたら、ウォーキングなどの適度な運動を半年間ほど続けると脳が若返るかもしれない−。
こんな研究結果を、米デューク大学医学部教授のJames Blumenthal氏らが「Neurology」12月19日オンライン版に発表した。
記憶力や思考力が低下した55歳以上の男女が運動を6カ月間続けたところ、目前の状況を把握し、物事を整理して考えて行動する「実行機能」が特に向上することが分かった。
この研究は、客観的な検査で記憶力や思考力に低下がみられた55歳以上の男女160人を対象としたもの。
参加者にはアルツハイマー病などの認知症はみられなかったが、実年齢の平均は65歳だったにもかかわらず、実行機能の成績は90歳代の前半に相当していた。
また、参加者は高血圧などの心血管リスク因子を有していた。
研究では、参加者を
(1)適度な有酸素運動を行う群、
(2)高血圧予防の食事療法であるDASH食を行う群、
(3)運動に加えてDASH食を行う群、
(4)健康指導のみを受ける群
−の4つの群にランダムに割り付けて6カ月間観察した。
※DASH食;果物や野菜、精製されていない玄米や全粒粉などの穀物、不飽和脂肪が豊富で、塩分と糖分、肉類、飽和脂肪の多い乳製品を控える高血圧患者向けの食事
運動では、10分間のウォーミングアップに加えて、35分間のウォーキングまたはジョギング、自転車こぎ運動などの有酸素運動を週3回行ってもらった。
また、食生活の改善には、DASH食を行ってもらった。
Blumenthal氏によると、運動も食事も高齢者が取り組みやすい内容だという。
その結果、運動を行った2つの群では6カ月後の実行機能が向上したのに対し、健康指導のみを受けた群では、実行機能は低下し続けたことが分かった。
こうした運動による効果は、運動とDASH食を併用した群で最も高かった。
一方、DASH食のみを行った群では、6カ月後の実行機能に有意な変化はみられなかった。
この結果について、専門家らは、一般的に考えられている「健康的な生活習慣は脳の老化を防止する」という説を裏付けるものだとしている。
その一人で米アルツハイマー病協会のKeith Fargo氏は「今回の研究に参加した人は高齢で、既に認知機能の低下がみられ、心血管リスク因子もある人だった」と指摘した上で、「運動を始めるのに遅すぎることはない」と述べている。
また、同氏は「ランダム化比較試験で運動による認知機能への効果が示されたことは意義深い」と付け加えている。
Blumenthal氏は、運動や食生活の改善が認知機能に好影響をもたらした理由は明らかではないが、
「今回の結果では、運動による体力向上とテストの成績の間には関連がみられたほか、血圧などの心血管リスク因子を改善しても成績は向上した」と説明している。
ただ、同氏は「運動や食生活の改善が認知症予防につながるかどうかは明らかになっていない」と強調し、これらの有効性を検証する大規模な研究を行う必要があるとしている。
また、Fargo氏は、運動することで血流が改善し、脳への酸素供給量が増えたことが認知機能の改善につながっているのではとの見方を示している。
同氏によれば、同協会は今後、運動と食生活、社会参加、パズルやクロスワードなどの知的活動の組み合わせが、認知機能にどのような影響を及ぼすのかを検証する研究を実施する予定だという。
(HealthDay News 2018年12月20日) https://consumer.healthday.com/…/just-6-months-of-walking-m… Copyright 2019 HealthDay.
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