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2017年12月13日
「暗闇仕留人」第11話 惚れて候
BS朝日で「必殺仕置屋稼業」を見た後、時代劇専門チャンネルで、同じ「必殺シリーズ」の「暗闇仕留人」をみました。
これは、藤田まことさんの他に、石坂浩二さんなどが出演しているシリーズです。
後年の必殺シリーズに比べるとかなりハードボイルド的要素の強い作品で、悪人は冷酷非情・残忍そのもので仕留人(仕事人)の殺しのシーンも大見得をきるのではなく、殺し屋に徹してさっと一瞬のうちに「仕留め」ます。
この11話では、知能が優れていない男が火盗改メに誤認逮捕され、釈放されたが逆に恩を着せられ、その恩の為に利用され殺しの道具にされ、権力者の非情さのために処刑される。その男に惚れて一緒になった女も殺される。「仕留人」はその弱く貧しい男と女のために、かたきをうつ。
展開がスピーディーなのがこの作品の特徴だともいえますが、他のシリーズ以上に悪人が冷血で人の命をなんとも思わず道具扱いします。もちろん、他のシリーズでもそういう悪人は出てきますが、このシリーズは悪人の「乾いた」感じがきわだっているように感じます。
「必殺仕置屋稼業」最終回をみた
「必殺シリーズ」の、藤田まことさん演じる中村主水が活躍する「中村主水シリーズ」はBS朝日でも放送されています。今日夕方四時からの放送は「必殺仕置屋稼業」最終回でした。
藤田まことさんのほかに、中村玉尾さん、沖雅也さん、新克利さん、渡辺篤史さん、小松政夫さんらが出演しています。
沖雅也さんといえば若くして自殺した伝説の俳優で、二枚目俳優として知られていました。「イケメン」という言葉がなかった時代ですが、そういう言葉があったならイケメン俳優と言われていたでしょう。その沖雅也さんが市松というクールな仕置人を演じています。後年、京本政樹さんは仕事人の「竜」を演じるにあたり市松の沖雅也さんのたたずまいを参考にしたそうです。
最終回では、市松が殺しの犯人として捕まります。奉行所の下っ端同心である中村主水は、仲間である市松を助けたいが主水自身が市松の仲間であるとバレずに市松を救出できる可能性は低く、救出に失敗すれば中村家婿養子で八丁堀同心である自分の身分はなくなる。そのことで悩みます。
その結果、主水や市松がどうなるのか? それに注目すべき最終回です。この主水の選択が後々の中村主水シリーズの主水の姿に関係してきます。