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2017年12月19日
「御家人斬九郎」第五シリーズ最終回
昨夜はCS放送の時代劇専門チャンネルで、渡辺謙さん主演による人気時代劇「御家人斬九郎」の第五シリーズ最終回が放送されました。数あるシリーズの最後の最後で、この回のラストシーンはあっと驚く展開です。タイトルは「最後の死闘」です。
「御家人斬九郎」は、NHK大河ドラマの「独眼竜政宗」や、「仕掛人藤枝梅安」シリーズで主役を演じた渡辺謙さんの、「政宗」「梅安」同様の「はまり役」です。
ヒロインの蔦吉役に若村麻由美さん、「斬九郎(本名は残九郎)」の母の麻佐女(まさじょ)役に岸田今日子さん。ほか、益岡徹さん、塩見三省さんなどが出演しています。
岸田今日子さん演じる母上の猛女ぶりがすさまじく、斬九郎とのやりとりが面白いです。剣の達人かつ遊び人でもある斬九郎が母には頭があがらない。薙刀を突き付けられたり、稼いだ金銭を巻き上げられたり、といったシーンばかりです。
最終回では、無実の罪に陥れられた兄の無念を晴らそうと、斬九郎の怒りが爆発します。
周囲の者が止めるのも聞かず、兄を死に追いやられた怒りで死地に赴く斬九郎。鼓の名人という設定の母は、家にのこされ、息子のことを思いながら鼓をうち続けます。また、斬九郎の恋人の蔦吉も斬九郎の無事を祈ります。
斬九郎はどうなるのか? 生きているのか? 死んでいるのか?
よく分からない場面で息を飲んだあと、思いがけないシーンでラストを迎えます。
幕末だという設定が、ここで、とんでもないかたちで活かされるのです。
渡辺謙・若村麻由美・岸田今日子という、存在感のある役者さんたちがいたからこその作品となっています。
中村又五郎・加藤剛版「剣客商売」をみた。
先週の土曜日の夜、CSの時代劇専門チャンネルで中村又五郎さん出演の「剣客商売」が放送されていました。
1980年代前半に「剣客商売」のスペシャル版として制作されたものです。
秋山小兵衛役に、人間国宝の二代目中村又五郎さん、小兵衛の息子の大治郎役に加藤剛さん。「剣客商売」の作者である池波正太郎氏がかねてより名役者・中村又五郎さんを高く評価しており、秋山小兵衛は又五郎さんをモデルとして描いた、といわれるほどですから、たいへん興味深いのです。
加藤剛さんは連続ドラマ「剣客商売」でも秋山大治郎を演じていました。そのときの(連続ドラマでの)小兵衛役は山形勲さんでしたが。
平成になってから制作された「剣客商売」では、長らく藤田まことさんが小兵衛を演じており、最近では北大路欣也さんが演じました。
それぞれの小兵衛を比較してみるのも面白いです。
又五郎さんの演じる小兵衛は、おはると一緒にいるとき等の好々爺ぶりと、刀を振る時の厳しさ、殺陣シーンの見事さが際立っていて、その演技の演じ分けは見事なものです。