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2018年03月24日

「男と女のミステリー時代劇」第2話「牢の女」







 3月23日の午後10時から、CS放送の時代劇専門チャンネルで、「男と女のミステリー時代劇」の第2話「牢の女」が放送されました。
 いち(大西礼芳さん演じる)は或る商家で働いていた。
 そこの主人に気に入られ、言い寄られていたが、ある日、そこの女房が実家の親の面倒を見るためといって泊りがけで外出した晩、主人に招かれた。自分を熱心に口説く主人を憎からず思っていたところだったので、主人の部屋に入った。そこで主人に抱き寄せられた時、泊まりで外出して帰らないはずの女房がふすまを開けた。
 「そんなことだろうと思ったよ!」
 女房は激怒し、いちを責めた。手練手管で旦那を誘惑したのだろう、と決めつけ、旦那はお前なんかに本気になったんじゃない、とまで言う。で、主人に、
 「どうなんだよ、おまえさん」
 と言う。
 主人は女房の剣幕を恐れて、いちをかばうこともしない。
 商家に暇を出されたいちは、遠縁にあたる男の商家(包丁など刃物を売る店らしい)を頼る。
 遠縁の男は迷惑そうな顔をしながら恩着せがましいことを言い、手伝ってほしいことがある、などと言いながらいちを二階の物置に連れて行った。
 そこで手籠めにされそうになるいち。必死に抵抗し、近くにあった包丁で切りつける。
 傷は浅手だったが、血をみた男の方は仰天し、腰をぬかした。
 いちは逃げ、番頭の男に事情を話した。
 番頭は相談に乗り、いちをかくまった。
 ところが、いちは番頭から、主人が死んだと知らされる。
 そんなはずはない。傷は浅かったから、死ぬはずはない。そう言ういちに、番頭は、あのあとで誰かが殺して逃げたに違いない。真犯人はそいつだ、とこたえる。
 そして証言しても真犯人が分からないから役人の前に出ないほうがいい、と言われ、いちは息をひそめて暮らすことになる。
 ところが、何者かの密告か、いちは奉行所の役人に捕まってしまう。
 牢に入るとき、銭金やら何やら隠し持って牢に入ることはご法度だと役人に言われ、役人の前で衣を脱ぐよう言われる。言われるまま脱ぎ、何も隠し持っていない証しをしめした後、いちは牢に入ったが、牢では「牢名主」に「つる」というものを差し出さなくてはいけない決まりがあった。「つる」とは、いわば賄賂のような土産物のことで、銭金である。
 当然、何も持っていないいちは、牢の女どもから折檻を受ける。
 ところが、牢名主・ちせ(浅野温子さん演じる)は、いちを或ることから気に入り、身の上話を詳しく聞き、自分のそば近くに置くようになる。
 新入りのいちを気にくわない他の女どもは「なぜ?」といぶかしむが、牢名主・ちせは殺人があった商家での出来事を詳しく聞き取る。
 そんなとき、以前にこの牢に入って出された女・絹(円城寺あやさん演じる)がまた入ってきて、いちを見て「虫が好かない」と言い、いちを虐め始める。牢の女どもの折檻は酷く、いちが殺されそうになるほどだった。
 それには訳があった。牢名主・ちせはその訳を見破り、商家での殺人の真犯人を推理する。
 果たして、殺しのからくりとは何だったのか?

 ドラマとしては、初めの方から(冒頭ではないが)怪しい人間が登場するし、複雑極まる難事件というほどでもないですが、牢名主が見事な、鮮やかな推理をするところが面白いです。
 それとともに、いちの身の上と「なにがなんでも生きる」という思いを気に入り、無実の彼女を開放しようとするところが良いです。





2018年03月23日

「男と女のミステリー時代劇」第1話「あだ討ち」







 3月22日の午後10時から、CS放送の時代劇専門チャンネルで、「男と女のミステリー時代劇」第1話「あだ討ち」が放送されました。
 「男と女のミステリー時代劇」シリーズは、ミステリー作家・多岐川恭氏の作品をドラマ化したものです。全12話です。
 おとし(梅村結衣さん演じる)は商家の娘だったが、盗賊に家族を殺された。姉を殺されたとき、物陰に隠れていた彼女は、盗賊の肩から背中にかけて大きな入れ墨があるのを見た。大きな目をした動物の入れ墨だった。彼女には、それが龍の入れ墨に見えた。
 彼女は姉のかたきを討とうと、「龍の入れ墨」のある男を探した。
 だが、彫り物がある男を探すことはできても、その相手の背中に龍の彫り物があるかどうかを確かめることは難しい。
 彼女は彫り物が垣間見える男を誘惑して、龍の彫り物かどうか確認しようとした。龍の彫り物があれば、団子の串で男を刺すつもりだった。
 が、その男にある彫り物には龍の顔はなかった。彼女はその場から立ち去ろうとした。
 男がただで帰そうとするはずはなかった。お預けを食らって彼女をそのまま見逃すほど甘くはない。抱きすくめようとした。
 そこへ割って入り、悲鳴を上げる彼女を助けた男がいた。水島亮三郎(永井大さん演じる)という浪人である。
 女に誘惑されて、これから情事におよぼうという時に武士が入ってきて自分を脅した、と感じた男は「つつもたせ」だ、と思い込み、お金をだしてその場から逃げ去る。
 おとしから「かたき討ち」の理由を聞かされ、自分の代わりにかたきを討ってくれと頼まれた亮三郎は、おとしと組んで、「つつもたせ」もどきのやり方で龍の彫り物の男を探すことにした。
 実は、亮三郎は、以前は腕利きの奉行所同心で、彼を逆恨みした悪人に妹をさらわれた挙句に殺され、かたき討ちの旅に出たことがあった。
 父親や兄のかたき討ちは認められても、妹のかたき討ちは正式なかたき討ちとして認められない。しかも奉行所のつとめを離れて勝手に旅に出ることなど許されなかった。それで恭三郎はただの同心ではない、ただの浪人となっていたのだ。
 亮三郎はおとしに、かたき討ちの謝礼を要求する。おとしがすぐには払えないような金額だが、おとしは払うと約束する。
 そして、「つつもたせ」のようなやり方で肌の彫り物が垣間見える男を誘い、龍の彫り物か確かめるとともに、相手が置き去った金を貯め、謝礼の資金とした。
 が、ここに、おとしの命を狙う男が登場する。小間物屋の男(いしだ壱成さん演じる)で、背中に獅子の顔の彫り物があった。この男こそ、おとしの家族を殺した盗賊だった。

 亮三郎は、妹のかたきの悪人を探して旅に出ていたが、探し当てた時、当の相手は病死していた。そのこともあって、おとしのかたき討ちに協力する気持ちには特別なものがあったが、「かたき討ち」が成就したとして、その後にどういう気持ちで過ごすことになるかまで考えていた。

 ただの単純な謎解きの話でもなければ、単なるかたき討ちの話でもない、人間の思いの深さを教えてくれるドラマでした。
 
 




2018年03月20日

中村吉右衛門主演「鬼平犯科帳」第6シリーズ第1話「蛇苺の女」







 3月18日の午後11時から、CS放送の時代劇専門チャンネルで、中村吉右衛門主演「鬼平犯科帳」第6シリーズ第1話「蛇苺の女」が放送されました。
 火付盗賊改方長官・長谷川平蔵(中村吉右衛門さん演じる)は、亀戸天神に参詣した。それは参詣であるが見回りを兼ねたものだった。
 参詣後、亀戸天神門前の料理屋「玉屋」に寄った。「玉屋」は、平蔵の昔馴染みで、ひいきにしている店だった。
 この店で働いている女の中に、おきさ(藤吉久美子さん演じる)という女がいた。おきさには、辛い過去があった。かつて、盗賊に手ごめにされ、そのために離縁していたのだ。
 だが、おさきはつらい過去の潰れることなく健気に前を向いて生きていた。そんなおきさを見て、一安心して帰路につく平蔵。
 帰り道、平蔵は、ある事件に遭遇する。偶然同じ玉屋にいた商人風の客が何者かに襲撃されたのだ。だが、平蔵が名乗ると、商人風のその男は、逃げるように姿を消した。
 襲撃した方が火付盗賊改方長官・長谷川平蔵の名を聞いて逃げるなら分かるが、何故、被害者の方が姿を消すのか?
 なにかやましいことが無ければ逃げないはず。
 平蔵は即座に玉屋に戻った。
 その客について尋ねると、その客が張替屋らしき男と会っていた事が判明する。
 そして、よくよく調べていくうちに、商人風の客は「沼目の太四郎(中尾 彬さん演じる)」だと分かり、張替屋は「針ヶ谷の宗助(ベンガルさん演じる)」という男だと分かった。
 沼目の太四郎は凶賊で、針ヶ谷の宗助は腕利きの嘗め役だった。嘗め役とは豪商の家の間取りや金蔵の位置等の詳しいことを調べ盗賊に教える者をいう。
 平蔵は、宗助が豪商の家の絵図面を作って太四郎に売っているのだと睨み、密偵の相模の彦十(江戸家猫八さん演じる)、おまさ(梶芽衣子さん演じる)の両名に宗助を見張らせる。
 すると、宗助は自分の女房のおさわ(余貴美子さん演じる)をよりによって玉屋で働かせ始めたのだ。もしや玉屋を押し込み先にしようと狙っているのか、と、平蔵は急ぎおきさに事情を説明した。おきさの協力のもと、調べていくと、驚くべきことが判明した。
 宗助は玉屋の絵図面を作って大金を得て上方で暮らそうと考えていた。ところが宗助が「一緒に上方へ」と考えている女房のおさわは、あろうことか太四郎と密通しており、宗助を殺そうと計画していたのだ。

  おさわの毒婦ぶりと、夫や情夫(太四郎)両名に情交をしつこく迫る「好き者」ぶりがすごい。
 そして、「おきさ」と「おさわ」の生き方の対照的なことがはっきりしている。
 さらに、捕まって「おさわ」の本当の姿を知らされても「あいつも本当は哀しい女なんです。前の亭主と身延へ行った時に追剥に襲われ、亭主は殺され、自分は身を汚され」云々と語り現実を理解できず毒婦を憎み切れないでる宗助という男の哀しさ、哀れさ。
 それに対し平蔵は、
 「おんなの身の上話というものはな、眉につばして聞くもんだ」
 と苦笑いしながら言う。
 善人も悪人も、それこそ数え切れぬほど見てきて、世の中の酸いも辛いも嘗め尽くした平蔵ならではの言葉です。






2018年03月19日

中村吉右衛門主演「鬼平犯科帳」第5シリーズ第6話「白根の万左衛門」

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 3月17日の午前9時から、CS放送の時代劇専門チャンネルで、中村吉右衛門主演「鬼平犯科帳」第5シリーズの第6話「白根の万左衛門」が放送されました。
 サブタイトルにある「白根の万左衛門」は、このドラマでいうところの「犯さず、殺さず、貧しきから奪わず」を信条とする「昔かたぎ」の盗賊で名の知られた男だった。
 その男も老いて、引退を考えていた。
 弟子ともいうべき手下で、目立つのが3人いた。そのうち、男が2人で女が1人だった。この3人は万左衛門とは正反対で、欲の塊のような連中だった。
 万左衛門が「江戸でのおつとめは、やめにする」と言ったところ、3人は失望の色を隠さず、せっかく押し込みの準備を整えたというのに、と言い、凶行を強行しようとする。
 そんな3人に、万左衛門は、京の都のおれの家の床下に、これまでに盗んで貯めた金子がある、と語る。それを手下どもに分け与えようと思うのだ、という。それで、甕が3つで、ひとつの甕には……。そう言ったものだから、3人はとんでもない大金だと思い、それぞれ狐と狸の化かし合い、みたいなことをして、大金をつかもうとする。つまり、手下たちで等分に分けようというのではなく、どちらかに付いてどちらかを裏切るふりをしたり、というようなことをして、自分の取り分をできるだけ多くしようとしたのだ。
 しかし、3人は盗賊改めに捕まる。そして万左衛門は長谷川平蔵(中村吉右衛門さん演じる)が居所を突き止めたときには病死。
 平蔵はかの3人の盗賊に、京の万左衛門の住居の床下から3つの甕が京の役人によって掘り出されたことを語る。
 そんなの知ってますよ、という3人に、平蔵は甕の中身が何だったのかを語る。
 ひとつには確かに金が入っていた。ところが、あとの2つには……。
 3人の盗賊は、万左衛門が本当に遺産として弟子たちに残したかったものを知る。

 誰もが考えつかないどんでん返しではなく、よくあるパターンと言えばそれまでですが、万左衛門の盗人としての信念が不肖の弟子たちをあっと言わせるところが清々しいですね。





2018年03月18日

NHK大河ドラマ「西郷どん」第11回「斉彬暗殺」

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 3月18日の午後8時から、NHK総合で、鈴木亮平主演NHK大河ドラマ「西郷どん」の第11回「斉彬暗殺」が放送されました。
 ネタバレになりますが、「暗殺」といっても、サブタイトルにあるだけで、実際に「暗殺された」わけではありません。
 島津斉彬(渡辺謙さん演じる)が次期将軍に一橋慶喜(松田翔太さん演じる)をという運動を水面下で進め、篤姫(北川景子さん演じる)を将軍家定の正室に、という工作も進めると、その動きを知った彦根藩主・井伊直弼(佐野史郎さん演じる)は嫌悪感を強めます。
 そんな中、斉彬の嫡男・虎寿丸が急死。続いて、斉彬自身が急病で臥せってしまいます。
 西郷吉之助(鈴木亮平さん演じる)は病におかされた主君のために、滝に打たれたり不動明王に祈願を凝らしたりします。
 ※このとき西郷は目黒不動尊の独鈷の滝に打たれた、と言われていますが、実際の滝とは全然違う滝に打たれた映像が流れました。地形から考えても幕末の目黒不動の様子とは違うように思えました。

 他の家臣たちは斉彬の父・斉興(鹿賀丈史さん演じる)の側室「お由羅」(小柳ルミ子さん演じる)の呪詛であるとして、呪詛の証拠を探していましたが、吉之助が調べているうちに、斉彬の食事に少しずつ毒が含まれていたことが分かります。
 吉之助は斉興に会いにゆきます。斉興・お由羅と対面した吉之助は、斉興から菓子を勧められる。
 相手が斉彬を毒殺しようとした張本人だとにらんでいる吉之助は、そのまま食べることもできず、「恐れ多く勿体ないので食べられません。お由羅さまどうぞ」と言って切り抜けることもできず、ただ黙っているしかありません。
 さて、この対決、どうなりますか?
 というのがこの回最大の見せ場でしたが……。

 斉彬の食事に毒が含まれていたことを突き止めた吉之助と橋本左内(風間俊介さん演じる)の会話を謎の仮面男に聞かれたり、その仮面男を追いかけようとしたものの逃がしたり、前藩主と対面したものの「せっかくですからこの菓子は家族や友に分かち与えようと思います」と巧く言って持ち帰り調べる、というようなことが出来ない主人公に、じれったい思いを抱いてしまいます。
 が、この回のラストの方の、斉彬の言葉に、「時世の急」を知る者の「世の現状を憂う」気持ちを感じ、心動かされます。






 
 

2018年03月17日

中村吉右衛門主演「鬼平犯科帳」第5シリーズ第5話「消えた男」







 3月17日の午前8時から、CS放送の時代劇専門チャンネルで、中村吉右衛門主演「鬼平犯科帳」の第5シリーズの第5話「消えた男」が放送されました。
 火付盗賊改方長官・長谷川平蔵(中村吉右衛門さん演じる)が信頼を置く筆頭与力の佐嶋忠介(高橋悦史)は、ある日、以前に火付盗賊改方の同心で今は行方知れずとなっていた高松繁太郎(渡辺裕之さん演じる)と出会う。偶然の再会だった。
 まだ平蔵が長官となる以前の八年前、高松繁太郎は佐嶋忠介に、「好きな女と他国へ行く」と書き置きを残し出奔していたのだったが、その本当の理由は、平蔵の前任者の堀帯刀の下で働くことに嫌気が差したからだった。
 高松繁太郎はある盗賊と深い因縁があり、佐嶋と再会後も命を狙われることになる。
 それから、ドラマ上でもさまざまな展開があり、結局、ラストの方では、高松繁太郎は彦十(江戸家猫八さん演じる)や粂八(蟹江敬三さん演じる)らと同じ密偵となる。
 ところが、大酒を飲んだ帰りに、闇夜で何者かに殺される。
 このとき、「盗賊の一味が殺したのか」と色めき立つ部下たちに平蔵が言った言葉が注目に値します。
 酔っていたとはいえ、高松程の剣の使い手が盗賊にやられるわけがない。何者かが大枚はたいて「仕掛人」を雇ったのだ、と。
 池波正太郎さん原作の「鬼平犯科帳」だけに、池波正太郎さんが創作した「仕掛人」という言葉が登場するのです。
 ちなみに、「剣客商売」でも「仕掛人」が登場します。





加藤剛主演「大岡越前」第7部第2話「紅蜘蛛の娘」







 3月16日の午後9時から、CS放送の時代劇専門チャンネルで、加藤剛主演「大岡越前」第7部の第2話「紅蜘蛛の娘」が放送されました。
 或る商家に盗賊が入ります。凶悪な押し込み強盗で、寝ている人間を手当たり次第に殺します。
 その盗賊の中に、覆面をした女(叶和貴子さん演じる)がいました。「おけい」という名のその女は、こっそりと、家内の小さな女の子を抱き上げ押し入れの中に入れて隠します。
 女の子はそのおかげで助かりました。
 おけいが女の子を助けたことを知らない盗賊の頭は、おけいをほめ、「よくやった」と言います。おけいは商家に入り込んで内側から盗賊を手引きする「引き込み役」だったのです。
 翌日、商家の主人一家や使用人たちの惨殺死体が発見されます。強盗殺人現場を調べる風間駿介(和田浩治さん演じる)ら南町奉行所の役人たちが「こんなひどいのは見たことがない」「人間のすることじゃない」とあきれるほどの凶行でした。
 そこへ大岡越前守忠相(加藤剛さん演じる)がやってきます。
 忠相が商家の中に入り様子をみたその時、小さい子どもの泣き声が何処からか聞こえました。おけいに助けられた女の子です。
 女の子の証言により、盗賊の中に「蜘蛛の入れ墨」をした男がいることと、盗賊な手下の中に女がいてその女が助けてくれた、ということが分かります。
 奉行所役人の探索が進むうちに「奉行所の役人は蜘蛛の入れ墨の者を探している」ということを盗賊一味の者が知り、「皆殺しにしたはずなのに何故?」「仲間の誰かが助けたのか?」ということになり、おけいを疑う者が出始めます。
 おけいは、親も盗賊でしたが、親亡きあと、今回の凶行に及んだ盗賊の頭の保護下で働くようになり、脅され嫌々ながら凶行に加わったのでした。
 蜘蛛の入れ墨の盗賊たちは、次の押し込み先と狙いを定めた豪商の主人に近づきます。その商人は好色な男で、盗賊の頭を盗賊と知らぬまま「あの女(おけいのこと)を好きなようにしていいですよ」とそそのかされ、その気になります。
 おけいは盗賊の頭に、あの商人に抱かれろ、と言われ、断ります。が、頭は「これも仕事のうちだ」とばかりに、なかば脅し、おけいが湯に入っている時に商人に覗かせる、などのことをします。
 女子供も殺す凶行を行いながら平然としている頭の指示にしたがい、好色な男に抱かれろ、と言われることなどに嫌気がさしたおけいは、たまらず逃げ出します。そして追ってから逃げるうちに忠相らに助けられることになり、猿の三次(松山英太郎さん演じる)の家でかくまわれることとなる。
 かつては盗賊で今は忠相に仕える三次は、おけいに打ち明ける。自分はむかし、あんたのおとっつあんに会世話になった。だからあんたを助けたいのだ、と。
 しかし、盗賊たちはおけいが三次の家にかくまわれていることを知り、三次の家に潜入して三次とおけいを脅し、二人を連れ去ります。
 ふたりはいったい、どうなってしまうのか?

 この回で重要なのは、「恩人の娘をなんとしても助けたい、という三次の気持ちです。元盗人とはいえ、いや、三次のような男だからこそ、というべきか、「義理人情を重んじる気持ち」は大きく、恩人の娘にであっても、恩返ししたい気持ちは大きいのです。
 このように義理人情が前面に出るところが時代劇らしいところです。「大岡越前」は人情時代劇といわれるだけにその色彩が濃いようです。
 それはこの回のクライマックスの「お白州」の場面にもよく表れています。







 

村上弘明主演「銭形平次 1」第10話「切腹直前! 殺人者にされた与力」







 3月16日の午後8時から、CS放送の時代劇専門チャンネルで、村上弘明主演「銭形平次 1」の第10話「切腹直前!殺人者にされた与力」が放送されました。
 時代劇によく登場「する「岡っ引き」というものは、奉行所の役人の手下となって働く者で、正式な意味での幕府の役人ではありません。ですから幕臣そのものでもありません。たいてい、なんらかの職をもっている町人で、市井にあってさまざまな情報を集め、奉行所の与力・同心のために集めた情報を注進したり捕り物に参加したりします。
 「岡ぼれ」とか「岡場所」などという言葉があるように、「岡」という字がつくのは、正式なものではないことを示しています。
 しかし、そういう身分だからこそ活躍の場があるというものです。
 奉行所の役人は、江戸八百八町を取り締まるにしては人数が少なすぎた。それで、どうしても「岡っ引き」のような存在が必要になったのです。
 時代劇でもよく登場するように、「お上から預かった十手」だと言ってお上の威光をかさに十手の権威を振りかざす者もいたようですが、そのぶん、庶民のために悪を許さず治安を守る者として岡っ引きには「庶民の味方」であってほしい、と思う江戸町民は多かったと思われます。
 その思いを近代の野村胡堂という作家がくみ取って作品に反映させたのかもしれません。
 
 さて、この10話です。主人公の銭形平次(村上弘明さん演じる)の直属の上司的存在である与力・笹野新三郎(西岡徳馬さん演じる)が、 田宮左門(堤大二郎さん演じる)という旗本のしかけた罠にはまり、犯してもいない罪に問われます。
 奈良屋(西園寺章雄さん演じる)から賄賂を受け取った、とされ、その奈良屋が笹野と会う直前に何者かに惨殺されます。そして、笹野が惨殺死体を見た直後に田宮一派に踏み込まれ、刀を改められ、血をぬぐった跡がある、これが証拠だ、と言われて追い詰められます。
 実はこれこそ、田宮一派と、田宮の愛人(現代風にいうと)だった奈良屋の女房・お志摩(寺田千穂さん演じる)が巧妙に仕組んだ罠だったのです。
 ではなぜ、田宮はそんなことをするのか?
 銭形平次は笹野から田宮との因縁を聞こうとしますが、笹野はなかなか話そうとしません。
 ようやく分かったことは、田宮左門の父が笹野の恩人で、笹野は「息子を頼む」との遺言を受けていたのです。
 それで笹野は田宮左門の乱行を見てもかばおうとしていたが、左門の母に「息子が不義密通を行ったら成敗してほしい」と言われ、その「密通」の現場をおさえて斬ろうとしたことがあった。
 「おれが悪かった! 心を入れ替える」
 そう言った左門の言葉を信じて笹野は斬るのを思いとどまり、反省文のようなものを書かせた。
 それを左門はずっと逆恨みし続け「復讐」の機会を伺っていた。
 そして周到な罠で笹野を無実の罪に問い、身柄を拘束したところで仲間とともに笹野邸に踏み込み、どさくさにまぎれて「反省文」を取り返してこっそり始末しようとしたのだ。
 ところが、「反省文」は、書かせてすぐに笹野が田宮家の墓前で焼いていた。
 田宮の父母のことを思っていた笹野の気持ちを知らずに、左門は笹野を恨み続けて、今はもうない「反省文」を躍起になって取り戻そうとしていたわけです。
 結局、笹野・銭形と左門は対決しますが、逆ギレ(現代風にいうと)した左門に笹野に怒りが頂点に達します。
 「あのとき斬っておけばよかった」
 と。

 いつの世にも「左門」タイプの人間はいるものです。
 自分の悪事がバレるや、平謝りに謝る。しかしそれは自分の身を守るためだけのものであって、心の底から反省したわけではない。いや、心の底どころか表面だけの反省ですらなく、みせかけの、言葉だけの反省に過ぎず、反省を促した人間に逆恨みして、ずっと恨み続けるのです。
 腐った人間はなかなか悔い改めることなく、腐り続けている。そういう例が多いものです。
 それにしても、笹野の恩人という男とその妻が左門を立派な男に育て上げられなかったのは、どうしたわけなのでしょうか?
 いろいろな原因が考えられます。
 もちろん、これは創作ドラマの話ですが、ほんとうに、悪人の姿というものや、そういう悪人が出来上がった原因について様々考えさせられます。








2018年03月16日

加藤剛主演「大岡越前」第7部第1話「大岡越前」







 
 サブタイトルも「大岡越前」です。
 第6部に登場していた片岡千恵蔵さんは、もう出演しません。千恵蔵さんが演じていた大岡忠高(忠相の父)は卒中であっという間に亡くなった、と劇中で語られています。
 また、西郷輝彦さん演じていた小石川養生所医師・新三郎は去り、忠相の親友の医師・榊原伊織(竹脇無我さん演じる)が戻ってきました。
 忠相の妻・雪絵役は酒井和歌子さんとなっています。
 
 江戸の町の或る居酒屋で、男が大暴れする。一見なんでもないような事件だが、実はとんでもない事件とつながっていた。
 男の暴れぶりが余りにも異常で、普通の酔っぱらいではない。調べていくうちに、アヘンのような麻薬らしいと分かる。
 そこから、抜け荷が行われていることが分かり、南町奉行所がよく調べていくうちに、老中・松平石見守の江戸家老が悪徳商人と通じて抜け荷をはたらいていることが分かる。
 大岡越前守忠相(加藤剛さん演じる)は、江戸場内にて松平石見守と対面。抜け荷の件を話す。
 石見守は怒りをあらわにします。「我が藩で抜け荷が行われていると申すか!」
 いいがかりだ、不当な疑いだ、と言わんばかりです。
 忠相は冷静に話し、老中がここで激怒して騒ぎ立てれば幕閣内での詮議となってしまうから、ここはまず、江戸の町奉行のそれがしにお任せあれ、と言います。
 確かにその通りで、忠相は南町奉行大岡越前守として抜け荷の証拠をつかんで、かなり調べを進めているのです。それを嘘だ、濡れ衣だと言って「逆ギレ」(現代風な言い方をすると)すれば、幕閣の重鎮や大目付が絡んだ調べになり、詮議の結果、松平家はお取り潰し、なんてことにもなりかねない。ひいては、それが幕府の面目丸つぶれ、信用失墜ということにもなるのだ。
 こうして石見守も冷静になり、藩邸(上屋敷か)に帰り、家老に抜け荷の件を問いただす。
 江戸家老は抜け荷の張本人。藩主そのものは忠相に言われるまで何も知らなかった。
 だから江戸家老一味は「サア、大変!」となり、責任を一人の藩士に押し付けます。
 藩士を斬り、切腹に見せかけて、その男が責任を感じて腹を切ったのだと、殿に申し上げればそれで済む、と、一味の仲間内で言います。
 「あとは大岡越前だ」
 江戸家老ら、抜け荷の一味は企みます。すべての責任をかぶせて殺した男の娘・志保(根本律子さん演じるを呼び出し、大岡」越前を悪者とし、藩の為に越前を殺してくれ、と言うのです。
 志保は「別式目」で、武芸に長じていました。
 抜け荷一味に騙された志保は、闇夜に、一味の男とともに忠相を襲います。
 これは失敗し、志保は忠相が投げた手裏剣で怪我を負います。
 彼女は逃げる途中、仲間の男を逃がし、一人になったところで倒れます。
 ちょうどそこへ来たのは江戸へ戻ってきた榊原伊織。伊織は志保を「大岡越前を襲った刺客」と知らずに助けます。
 伊織が志保を運び込んだ先は、伊織の大親友・忠相の屋敷。忠相は、はじめ、刺客が覆面姿だったために志保がその刺客だとは気づきませんでしたが、志保の傷が手裏剣によるものだと聞かされ、思い当たり、目を覚ました志保に対面します。
 罪のない人々を悩ませ庶民を苦しめる麻薬の害から江戸町民を救いたい、不正をただし、悪の根を絶ちたい、という忠相の思いが志保に通じます。
 志保は「敵視」していた「大岡越前」の真の姿を知ります。
 そこから事件の真相が見え、解決へとつながります。

 この話の肝(きも)は、忠相の心底からのきもちが志保に通じること。そして、抜け荷の一味の、「罪をただ一人になすりつけて死なせ」「真相を知らぬ女をだまして刺客にする」という悪辣さです。いつの世にも、そういう汚い人間はいるものですね。

 そして、ちょっと感動的なシーンだったのが、伊織が大岡邸に入ってから、忠高の死を悼み、仏壇に向かい手を合わせるシーンです。友の父親の死を悼み、合掌する。これが本当の親友の姿だと思いました。



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2018年03月15日

加藤剛主演「大岡越前」第6部32話「越前への挑戦状」(最終話)








 加藤剛主演の「大岡越前」の第6部は、この32話が最終話で、忠相の父・忠高役の片岡千恵蔵さん最後の(「大岡越前」での)出演となっています。
 また、忠相の妻・雪絵役の宇津宮雅代さんの最後の出演回でもあります。

 この回では、悪人どもが越前守忠相(加藤剛さん演じる)と取引するために、忠相の妻・雪絵を拉致・監禁します。
 脅しに屈しない忠相は悪人どもの正体と、巣窟となっている場所を突き止めようとします。が、忠相がなかなか取引に応じないことに焦れた悪人どもは、雪絵の着物の帯を無理やり剥ぎ取り、大岡越前邸に投げ込みます。
 取引に応じると言って相手の根城に乗り込んだ忠相と村上源次郎(大坂志郎さん演じる)ですが、相手は策略を巡らしており、雪絵を入れた座敷牢には雪絵の替え玉まで用意するという周到ぶり。
 雪絵の監禁場所に案内するといって源次郎一人を連れ出し、源次郎をもとらえようとし、さらに雪絵らしき女を救出した「猿の三次」をあざ笑い、偽物だ、と言って忠相を追い詰める。
 はたして忠相や雪絵はどうなるのか?
 というスリリングな展開がありました。





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