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2018年03月24日

「男と女のミステリー時代劇」第2話「牢の女」







 3月23日の午後10時から、CS放送の時代劇専門チャンネルで、「男と女のミステリー時代劇」の第2話「牢の女」が放送されました。
 いち(大西礼芳さん演じる)は或る商家で働いていた。
 そこの主人に気に入られ、言い寄られていたが、ある日、そこの女房が実家の親の面倒を見るためといって泊りがけで外出した晩、主人に招かれた。自分を熱心に口説く主人を憎からず思っていたところだったので、主人の部屋に入った。そこで主人に抱き寄せられた時、泊まりで外出して帰らないはずの女房がふすまを開けた。
 「そんなことだろうと思ったよ!」
 女房は激怒し、いちを責めた。手練手管で旦那を誘惑したのだろう、と決めつけ、旦那はお前なんかに本気になったんじゃない、とまで言う。で、主人に、
 「どうなんだよ、おまえさん」
 と言う。
 主人は女房の剣幕を恐れて、いちをかばうこともしない。
 商家に暇を出されたいちは、遠縁にあたる男の商家(包丁など刃物を売る店らしい)を頼る。
 遠縁の男は迷惑そうな顔をしながら恩着せがましいことを言い、手伝ってほしいことがある、などと言いながらいちを二階の物置に連れて行った。
 そこで手籠めにされそうになるいち。必死に抵抗し、近くにあった包丁で切りつける。
 傷は浅手だったが、血をみた男の方は仰天し、腰をぬかした。
 いちは逃げ、番頭の男に事情を話した。
 番頭は相談に乗り、いちをかくまった。
 ところが、いちは番頭から、主人が死んだと知らされる。
 そんなはずはない。傷は浅かったから、死ぬはずはない。そう言ういちに、番頭は、あのあとで誰かが殺して逃げたに違いない。真犯人はそいつだ、とこたえる。
 そして証言しても真犯人が分からないから役人の前に出ないほうがいい、と言われ、いちは息をひそめて暮らすことになる。
 ところが、何者かの密告か、いちは奉行所の役人に捕まってしまう。
 牢に入るとき、銭金やら何やら隠し持って牢に入ることはご法度だと役人に言われ、役人の前で衣を脱ぐよう言われる。言われるまま脱ぎ、何も隠し持っていない証しをしめした後、いちは牢に入ったが、牢では「牢名主」に「つる」というものを差し出さなくてはいけない決まりがあった。「つる」とは、いわば賄賂のような土産物のことで、銭金である。
 当然、何も持っていないいちは、牢の女どもから折檻を受ける。
 ところが、牢名主・ちせ(浅野温子さん演じる)は、いちを或ることから気に入り、身の上話を詳しく聞き、自分のそば近くに置くようになる。
 新入りのいちを気にくわない他の女どもは「なぜ?」といぶかしむが、牢名主・ちせは殺人があった商家での出来事を詳しく聞き取る。
 そんなとき、以前にこの牢に入って出された女・絹(円城寺あやさん演じる)がまた入ってきて、いちを見て「虫が好かない」と言い、いちを虐め始める。牢の女どもの折檻は酷く、いちが殺されそうになるほどだった。
 それには訳があった。牢名主・ちせはその訳を見破り、商家での殺人の真犯人を推理する。
 果たして、殺しのからくりとは何だったのか?

 ドラマとしては、初めの方から(冒頭ではないが)怪しい人間が登場するし、複雑極まる難事件というほどでもないですが、牢名主が見事な、鮮やかな推理をするところが面白いです。
 それとともに、いちの身の上と「なにがなんでも生きる」という思いを気に入り、無実の彼女を開放しようとするところが良いです。





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