2019年01月31日
十把一絡げズ 第54回 「平安時代の作品」
こんにちは、酒保です。
今回は、平安時代に書かれた文学作品について触れていきましょう。
かな文字が誕生した国風文化で、とくに有名な作品は源氏物語と枕草子でしょう。
これらは、国語の教科書にも古典として載っているほどです。
源氏物語というのは、紫式部が書いた小説です。
早くに母を亡くした光源氏が様々な女性と恋をしながら、母とよく似た紫の上という少女を引き取って育てつつ、浮世を流す、といった内容です。簡単に言ってしまうとマザコン、ロリコンの浮気性というかなりひどい男になりますが、こういった古典文学に触れる時に気を付けなくてはいけないのは、当時の世の中の常識を知っておくことです。
この小説はのちの世にまで大きな影響を与え、様々な人が読んだというのだから、彼は受け入れられるキャラクターだったと想像することもできます。現代では、平安の貴族社会を表した資料ともみられ、貴重かつ重要な文芸作品になっているようです。
一方の枕草子は、清少納言が書いた随筆です。
「春はあけぼの、やうやう白くなりゆく山ぎは、少し明かりて紫だちたる雲のほそくたなびきたる」の歌いだしで有名ですね。
随筆というのは、そのときの感情や気分、考えたことをつらつらと書き述べたものです。
そのため、枕草子は小説のように起承転結もなく、論文のように結論もありません。
ただ、「春は夜明けがよい。だんだんとあたりが白くなっていき、山の上のほうが明るくなり、紫色に染まった雲がたなびいている様子がよい」と自分の好きな風景を語っているだけです。
他にも、「すさまじきもの」「心ときめきするもの」など、様々なテーマで自分の思うことを書き連ねています。
どちらの作品もその後の日本文学に与えた影響は大きく、今回取り上げなかった土佐日記や古今和歌集と合わせて、覚えてもらいたい4作品となっています。
興味を持った方は、ぜひ現代語訳でも読んでみてもらえると、周囲に自慢もできますし、教養が深まった気分にさせてくれると思いますよ。
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