2019年01月15日
十把一絡げズ 第40回 「風土記・万葉集」
こんにちは、酒保です。
第40回の今回は風土記と万葉集です。
風土記とは、天皇に献上された当時の各地方の文化・風土・地勢などが記された書物です。
大和風土記や駿河風土記など、地方ごとに編纂されています。
最も、その中でも現存しているものは少なく、「存在していた」ということしかわからないものもあるようです。
この風土記が編纂された経緯としては、当時の日本が統一国家としてまとまり始めていたことが挙げられます。
中央集権でまとまる際に、地方のことを知らずに治めることはできない、ということですね。
また、各地方に名前が付けられたのもこの風土記によるものだそうです。
現在でもつかわれている茨城、那珂、香島などが風土記から見つかっています。
次に万葉集についてです。
万葉集は現存する日本最古の和歌集です。
その中には、柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)や大伴家持(おおとものやかもち)をはじめ、天皇や貴族、民衆の和歌が広く掲載されていました。
有名な「から衣、すそに取り付き 泣く子らを 置きてぞ来ぬや 母なしにして」という、防人の歌もこれに収録されています。ほかにも、山上憶良(やまのうえのくら)の貧窮問答歌など、当時の暮らしの大変さを歌った歌も収録されています。
こういったものは、文化・風流だけでなく、当時の人々の生活までうかがい知れてとてもよい資料となります。
今回は風土記と万葉集の二つを紹介しましたが、どちらも日本が文字を獲得していくなかで様々な記録を残していくことが盛んになっていくところがうかがい知れます。
まだまだ文字は貴族のものです。しかし、この後には女性も文学作品を書くようになり、平民・農民も文を残すようになっていくそのはじめが今回の内容なのではないかと思っています。
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