2018年12月08日
十把一絡げズ 第21回 「十七条の憲法」
こんにちは、酒保です。
今回は十七条の憲法です。
十七条の憲法は教科書などでも資料付きで紹介されていますが、実はそれは短縮版です。
例えば、「一に曰く、和を以て尊しと為し、さかふること無きをむねとせよ。」という条文も、実際は以下の通りです。
「一に曰く、和を以て尊しと為し、忤ふること無きを宗と為よ。人皆党有り、またさとれる者少し。是を以て或は君父に順わず、また隣里(りんり)に違ふ。然れども、上和らぎ下睦びて、事をあげつらふにかなひぬるときには、則ち事理(ことわり)自ら通ふ。何事かならざらむ。」
長いですね。言っていることは、一文目に集約されているので、残りは知らなくてもよいのですが、こういった文章を読めるようになると、歴史は面白くなります。
また、この十七条の憲法は、そのものが残っているわけではなく、日本書紀に記されているものが伝わっているのだそうです。
日本書紀は字句の改変や修飾が多く、十七条の憲法偽作説などもありますが、現在は大体信用してよいのではないか、という研究になっているようです。
こんなに有名なものなのに偽物説があるなんて驚きですね。そういえば聖徳太子自体も実は存在していなかったという説もあります。
まだまだ古く、文書がほとんど現代に残っていない時代であることを実感させられますね。
今回は、「詳説 日本史史料集」より引用してみました。
3冊も持っている大変よい本なので、歴史に興味のある方はぜひ読んでみてください。
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