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2021年09月14日
事故を起こしたクルマを修理すべきか廃車にすべきか
修理に多額の費用が発生するなら廃車を検討
不幸にも事故を起こしてしまい、修理に高額な費用が発生する場合には、廃車を選択する方法を考える人が多いでしょう。しかし、車両保険に加入していて万が一の事故に備えている人も少なくありません。そんな場合は保険会社にクルマをどうするか任せるのが一般的ですが、最終判断はオーナーにあります。
保険に加入している場合、事故の修理費用を保険により賄います。しかし、修理費用が車両保険で算定されているクルマの価値を上回ると廃車を進めてくることがあります。
クルマに思い入れがあり、どうしても修理したいのであれば、保険で賄えない部分を自己資金を投入することで解決します。しかし、一般的に修理が保険金で足りないなら廃車を選択するのが賢いでしょう。
保険で廃車と判断されると、車両保険満額をオーナーが受け取れます。この資金をもろ出に新しいクルマに乗り換えることができます。廃車の処分費用はかかりません
保険に入っていない場合は、修理費用に多額の資金を投入して修理して乗り続けるより、新たにクルマを買い替えたほうが安全で長く乗り続けられます。
大きな事故を起こしたら廃車にした方が良い理由
大きな事故を起こしたクルマを修理する方法はあります。そして、修理できる自動車鈑金修理工場もあるでしょう。しかし、すべての鈑金修理工場がキレイに修理できるかといえば、そうではありません。
鈑金修理には、高度な技術と経験が必要であり、長く乗り続ける修理ができる職人は非常に少なくなりました。というのも現在はほとんど交換作業で済ませる鈑金修理工場がほとんどであり、大きくフレームまで損傷したクルマを、事故前の姿に復元させる技術がないからです。
自働車鈑金は、ひしゃげた鉄を元に戻します。しかし、一度ひしゃげた鉄を元に戻しても、その部分は普通では強度が落ちています。その部分の強度をどうするかが本当の腕の良い鈑金職人ですが、そういった職人が減っているからです。
また大きな損傷では、フレームまで影響があるので、車両寸法を寸法図を基に修復させます。この作業も非常に繊細な技術が必要で、ほんの1mm狂った状態で終わらせてしまうと、最終的にバンパーやライトなどの建付けが悪くなり、見た目を合わせるための取り付け方法が取られます。
このような板金修理では、長く乗り続けることは無理でしょう。というのも、ひずみが残った状態で修理完了しているわけなので、人が大きなけがをしたときに、しっかりと治さないと後から痛みが出るのと同じ理屈です。
このようなことから、大きな事故を起こしたクルマは、よほど信頼ある腕の良い鈑金修理工場で無い限り、廃車にした方が良いでしょう。