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2024年04月20日
【短編怪談】心霊スポットから近いコンビニでバイトしてた【ほんのりと怖い話】
昔、心霊スポットから近いコンビニでバイトしてた時の話。
肝試し帰りの奴等って夜なのにテンション高くて、
イタズラしたあとの子供みたいな表情してるから
結構わかりやすくて、
ちょっとからかうのが好きだった。
意味深な感じで、
「もしかしてあそこ行ってきました…?」
とか聞くと、驚き半分喜び半分な感じで
「え!なんでわかったんですか?!」
とか言われたりする。
あとは、「人数分お入れしますね〜」とか言って
客の人数より1つ多く割り箸やおしぼり入れたりすると、
なかなか反応してくれて面白かった。
ある時、肝試し帰りとおぼしき4人組に
いつものようにおしぼり割り箸を5人分入れたら、客から
「すいません、こんな要らないです」
って2人分返された。
え、と思って店内を見ると3人しかいない。
「あっすいません」
と軽く謝って会計を終わらせると、
客は車に乗って帰って行った。
帰る姿をガン見してたけど、
確かに車には3人しか乗ってなかった。
連れて来るのはいいけど
ちゃんと連れて帰ってほしいと思った。
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【短編怪談】オガワさん【ほんのりと怖い話】
中学生から高校生にかけての6年間、
「オガワさんちの息子さんですか」という質問を、
駅やスーパー、コンビニで、
見知らぬ人から年に4〜5回されることが
続いていたことがあった。
その都度、
声をかけてくる人は違ったんだが、
オジサンかオバサン。
一度は家に電話で『オガワさんのお宅ですか』
とかかってきたこともあった。
今は自分も社会人になって、
仕事も忙しくて当時のことは忘れていたんだけど、
最近職場に『オガワさんをお願いします』とか
『オガワさんいらっしゃいますか』
といった電話がかかってくるらしい。
職場の電話って
身分や所属を名乗るのが普通だと思うが、
その電話は名乗らないらしい。
電話出た人が尋ねても、
プライベートの知人とか、
知り合いの者とか言うんだそうだ。
そもそも、
ウチの職場には
オガワという人は居ないんだよね。
【短編怪談】佐々木さんですか?
おれが小学校低学年の時。
夜、自分の部屋の机で宿題をしてたんだ。
机のすぐ横に窓があるんだけど、
誰かがこつこつ叩くんだよ。
でカーテン開けて、
窓開けたら具合悪そうな見知らぬ女の人がいて、
「ここは佐々木さんのお宅ですよね?お子さんですか?」
ってかぼそい声で聞いてきたんだ。
佐々木っていうのは一応、
親父の旧姓だったんだけど
説明すんのめんどくさいかったから
「違います。」
って答えたら、
「そうですか。」
って言ってすぐ行っちゃったんだ。
でちょっとして気づいたんだけど、
おれの部屋2階だったんだよね。。。
でずっと後になってわかったんだけど、
親父が母さんとお見合いして結婚したとき
実は付き合ってた人がいて、
その人が自殺しちゃったらしいんだ。
あのとき「そうです。」って
答えていたらと思うと今でもぞっとする。
【不思議な話】のぶあき君
きょうぼくはともだちののぶあきくんと
いっしょにかわであそびました
そしたらのぶあきくんがふざけるので、
ぼくはやめろといいました
でものぶあきくんがやめないので、
いしをなげました
そしたらのぶあきくんは
しずかになってみずにながれていった
これは私の従兄弟が幼い頃に書いた絵日記の文です
先日実家の大掃除で見つけました。
ジャポニカ学習帳の「えにっき」、
表紙に従兄弟の名前が書いてあります。
開いてみると書かれているのはこの1ページのみ、
その絵は鉛筆の下書きに丁寧に
クーピーで彩色してあるのですが…
空が茶色。水(川?)は紫。
その水に「のぶあき君」が大きく口を開けて
両手を広げながら流されていく場面です…
ちなみに「のぶあき君」は緑色の肌です。
口だけやたら赤い。
そして絵の中に本人の姿は描かれていません。
従兄弟はおぼえてないって言うのですが…
ちょっとこわすぎ。
従兄弟には「のぶあき」なんて名前の友達は
今までに1人も居ないそうです
なんなのこれ…
【短編怪談】あなたの未来は真っ暗で見えません【洒落怖】
数年前の話。
街を歩いてたら、学生時代の先輩にばったり会った。
互いに再会を懐かしんだが、
先輩は黒いスーツに身を包んでた。
話を聞くと、友人の葬式からの帰りだという。
何でも交通事故で亡くなったそうなんだが、
亡くなる前日に、友人達にこんな話をしていたそうだ。
昨日、心斎橋付近で占い師を見つけたので、
わくわくしながら占ってもらった。
そしたら、占い師から
「あなたの未来は真っ暗で見えません。
占えないので返金します」
と、金を返された
先輩は、まさか出向いてきた葬式の後に
そんな故人をネタにするような
冗談を話す非常識人ではないので、
鳥肌が立ってしまった。
真偽は定かじゃないけど、
先輩はそんな冗談言う人じゃないんだわ。
【短編怪談】部屋に盛り塩【洒落怖】
私はよく金縛りにあうので、
部屋に盛り塩をしているが、
気づけば塩が皿から散らばっていることもよくあった。
何日か前、それに気づかずに布団にはいった。
すごく静かな夜で、外から車の音もしなく、
家の中からも何の音もしない。
ふと嫌な予感が走った。
その時にはもう体は動かなく、私の上には何かが乗っていた。
腹の中心部で何かが上下に動いている。見たこともない爺さんだ。
体は小さめでガリガリに細く、
体には合っていない大きい服を着ていた。
顔は暗くなっていてよく見えないが、
頭の形は大きく飯櫃(いびつ)だ。
腹の中心あたりで動いているので、
だんだん息苦しくなってきた。
そこでふっと金縛りから解放された。
息は荒く汗もかいていた。
何か音が欲しいと思い、
コンポのリモコンに手を伸ばそうをした瞬間、
目眩のような感覚に襲われた。
起き上がる力もなく、横になったままの状態になった。
同じものが私の体に乗っていた。
何度も何度も繰り返し私の上で動く。
もうこの状況には諦めるしかなくなっていた。
そのまま目を閉じると、目は開いていて、
私はリモコンを手に取り、上半身を起こしている状態だった。
そのまま歌を大きめにかけ、眠った。
次の朝、布団の感じがザラザラしていることに気がついた。
盛っていた塩を見てみると、塩は散らばっていて、
布団の中をもう1度、見ると盛り塩らしきものが光っていた。
【短編怪談】文字起こし【ほんのりと怖い話】
在宅ワークで動画編集をしているんだけど、
その中に不可解なものが混ざっている事がある。
普段は会社のプレゼン、セミナー、
解説教材、結婚式などの動画が多い。
その中に混じって、
ひたすらお経を読む映像があったりする。
それもほんのりと怖いんだけど、
私が見た中で一番怖かった映像の話をします。
その映像は何も映っていない
真っ暗な画面からスタートします。
次第にゆっくりと時間をかけて
女性のような人の顔が浮かんで来るんです。
おそらく目の錯覚を利用した映像なのでしょうけど、
依頼内容が文字起こしだったので全部見ました。
見終わってクライアントに連絡。
「音声は一つも確認できなかったので、
文字入れはしていません。
申し訳ないのですが、それでも料金は頂きます」
そう伝えた所、クライアントはあっさりと了承。
料金は文字起こしの場合、1分あたりが50円。
400分の映像だったので2万円いただき、
再度依頼されました。
『今度はしっかりと音を大きくして
文字起こししてください』
そう言われてしまい、
もう一度同じファイルの映像を見る事になりました。
この時、心の中ではタダで
2万円感覚だったのですが認識を改めました。
今度は違う位置に男性の顔が現れ、
「あぁ…」「がぁ…」「しにたい」
などの音声がありました。
夜中に作業していたのでとても怖かったのですが、
きちんと文字入れして確認作業をした所…
そのコマでそんな言葉は発せられていなかったのです。
そして映像を見るとまたもや違う顔が…
これは目の錯覚なんだ!そう言い聞かせながらも
新しく聞こえた声を上書き。
クライアントは
『丁寧なお仕事ありがとうございました。
また縁があれば依頼したく思います』
と最高評価を私に付け、
それから依頼は無いけど、
個人的にすっごく怖かったお話でした。
2024年04月15日
7人の神様【不思議な話】
結婚してすぐ夫の転勤で北海道へ引っ越した。
知り合いもなく、気持ちが沈んだ状態でいたある日、
なんとなく友達の言ってた話を思い出して反芻しながら
道を歩いてた。
その話とは、
「この世の中には神様が7人いて、
人間のふりして普通に生活してるんだって」
っていうヘンな話。
ホントにいるのかな〜、
いるわけないよな〜
などと思いつつ歩いていると、
前方から小学校低学年くらいの
女の子が歩いてきて、いきなり
「ただいま〜」
って大きな声で挨拶してきた。
もちろん
全然知らない子なのだけど、
あまりに元気に挨拶されたし、
誰かに明るく声をかけられるのも
久しぶりだったから、
「おかえりなさい」
って返事をした。
そしたら、その子がニコニコ笑いながら
じっと顔を見つめてきたので、
「何?」
って言ったら、
「私、そうだよ!」
って言ってきた。
「何が?」
って聞き返したら、
「私、そうなの。じゃあね〜!」
って走っていってしまった。
何のことだろうと思ってしばらく考えた後、
ハッとした。
もしかしてあの子神様だったのかな〜
今度会ったら聞いてみよう!
と本気で思った。
ホントに神様だったのか、
何だったのか分からないけど、
ここの生活も
まんざらでもないなって
思いはじめるきっかけになった。
4年後にまた転勤で東京に引っ越す頃には、
住んでた街のことが名残惜しく感じるほどに
なっていたけど、
あの子にはそれ以来一度も会えなかった。
2023年10月12日
短編怪談 『怖がる弟』 【心霊にまつわる怖い話】
バイトの先輩から聞いた話。
20代の女性なんだけど
彼女には弟がいた。
その弟には小さい頃変な癖があったらしい。
彼女も弟も小学生の頃から同じ塾に行ってて、
日が暮れかけた頃に一緒に帰ってくることが多かった。
ところがある時期から、
最寄りのバス停からまっすぐ帰ろうとすると、
自宅のすぐそばの空き家のまえで、
弟が「怖い、怖い」といって嫌がる。
空き家と言っても、
割ときれいに手入れされたものだ。
自宅もすぐそこに見えてる。
だが弟は首を振ってどうしても引き返そうとする。
だから仕方なくいつも住宅地を少し遠回りして、
べつの方向から家に帰っていた。
で、今では彼女も弟も家を出て一人暮らししてるんだけど、
最近姉弟ともに実家に帰ったときその空き家のことをふと思い出して、
弟に聞いてみたとのこと。
すると弟は言いにくそうにして、
昔のことだし気のせいかもしれないんだけど、
と前置きして話し始めた。
その弟さんによると、
例の空き家の前を通り過ぎると、
ちょうど自宅の姉の部屋の窓が見えてくるらしい。
当時姉と一緒に帰るときによく、
その薄暗い姉の部屋のなかに知らない女が
たっているのが見えたそうだ。
弟さんは、いや子供の見間違いだったと思うんだけど、
と取り繕っていたそうだけど、それ聞いてからはもう、
彼女は実家の元自室には近づけなかったって
短編怪談 『朽ちかけの祠』 神社にまつわる話
旦那の話。
現場監督なんだけど、縁あって呼ばれる地域がある。
まぁ、シビアな現場が多いようなんだけど、
必ず工事が始まるまでに家族で挨拶に行く。
お酒まくと、安物のカップ酒なのに
なぜかすごいいい香りが辺りに立ちこめたり、
その日に猛烈に食欲が出て大食いしたり、
色々不思議なこともある。
それはそれで楽しいのでいいんだけど。
その中で工事現場近くに朽ちかけの祠があって、
旦那が気になるらしく、ちょくちょく祠をみに行っていた。
そのまま土に還りそうな勢いだったような荒れ方だけど、
旦那は気に入ったようで、お酒や御菓子供えたり、
ぼーっとしてみたりと、息抜きに見にいってたとか。
あまりちょこちょこ行くので、
そこの土地持ってる人が気にしたらしく、
最近では行くたびに朽ちかけの木の祠が石作りに代わり、
草ぼうぼうが手入れされ、お供え物もされるようになったとか。
面白いのは、その祠が改善されていくたびに、
そこの家がどんどん立派になっていくらしい。
最近はその土地持ちさんの家に隣接して新しい家が建ち、
にぎやかな子どもの声が響くようになって、
賑やかで、栄えてる感じがして非常に微笑ましいそうだ。
土地神さんは大事にすると良いことあるよ、ってお話。