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2018年07月19日

【こっくりさん】 私は呪いを否定できません【怖い話】





私には霊感と言われるものはないと思います。

なので、この話にも
幽霊オバケの類は一切出てきません。

ただ、私が見えてなかっただけかもしれませんが。

昔、まだ私が小学校5,6年生だった頃のことです。

当時、誰もが知っている
「こっくりさん」が流行っていました。

オカルト好きだった私や、
私の友人達の間でも当然話題になり、
是非やってみたかったのですが、何故か学校で

「こっくりさんは絶対にやってはいけない」

という規則があると言われ、
禁止されていました。

実際にはそんな規則はある訳もなく、
恐らく「良くない遊び」として
どこかの親が子供に言い聞かせたか、
または誰かがこっくりさんに信憑性を持たせるため
そんな噂を流したか、だと思います。

しかし禁止されると余計にやりたくなるもので、
ある日、私を含む4人で
こっくりさんをやってみることにしました。

実施する時間はやはり夜が良かったのですが、
子供だけでそんな遅くに集まることはできません。

ところが丁度近所で夜祭が開かれており、
そこに行くという名目で4人集まろう、
ということになりました。

場所は学校の教室にしました。

当日、なんとか4人で学校に忍び込み、
教室に集まります。

メンバーはA君、B君、C君、私です。

A君はクラスの中でもリーダー的存在で、
このオカルト好き集団の中でも当然リーダーでした。

教室内で、予めA君が用意してきた
文字や数字、鳥居などが書かれた用紙を広げます。

そして鳥居の場所に十円玉を置き、
それを皆の指で押さえます。

A君が何か呪文のようなものを唱え、
準備完了です。

A君「よし、誰かこっくりさんに聞きたいことないか?」

私は特に聞きたいこともなかったのですが、
B君C君が色々と質問します。

と言っても小学生の他愛のない質問です。

「○○の好きな子は?」
「俺、将来何になっている?」
「××先生ってカツラだよな?」

などなど。

質問の度に十円玉が文字の上を動き、
答えを示します。
私は指に力を入れてなかったのですが、
誰かが勝手に動かしているのだろうと思っていました。

他の3人もそう思っていたと思います。

ほぼ予想通りの回答が得られ、
恐怖も感じずにわいわいとやっていましたが、
これで最後、と言ったA君の質問で雰囲気が変わりました。

A君「こっくりさん、最後の質問です。
この中で最初に死ぬのは誰ですか?」

私達他の3人は唖然とします。

何聞いてんだ、やめろと言おうとしましたが、
すぐに十円玉が動き出します。

私はこの時ばかりは指に力を込め、
十円玉を止めようとしました。

しかし止まりません。

十円玉は鳥居から抜け出し、
最初の文字に向かいます。

他のB君C君も止めようとした様子でしたが、
それでも動きは止まりません。

そしてこっくりさんが最初の文字を示しました。

「は」

皆凍りつきます。

それはB君の名前の最初の文字でした。

B君の顔を見ると、
見る見る青ざめていきます。

言われもない恐怖を感じ、
A君も含み、皆一斉に指を離しました。

B君は半泣き状態です。

何故かA君を攻める気力も失せてしまい、
その日はそれで終わりにして
各自無言のまま帰宅していきました。






2日後、B君が亡くなりました。

呪いによる不可解な死・・・ではなく、
交通事故でした。

しかし当然こっくりさんのことが頭に浮かびます。

A君、C君も同じように感じていたと思いますが、
お互いにそのことには一切触れず、
こっくりさんを行ったこと自体、
暗黙の内になかった事として忘れることにしました。

それから約8年後のことです。

A君は小学校卒業と共に引越し、
C君は私とは違う中学へ行ったため、
3人は小学校以降会うことはありませんでしたが、
ある日突然A君から電話がありました。

A君「Cと3人で会わないか?」

昔のこともありましたが、
どうしても会いたい、というので、
1人暮らしをしているというA君の家で
3人で会うことになりました。

約束の時間に待ち合わせの場所に行くと
C君が既に来ていました。

約8年ぶりでしたが、
C君は余り変わっていませんでした。

そして遅れること5分、
A君がやってきました。

彼は変わっていました。

昔は活発で運動神経もよく、
リーダー的存在だったA君。

しかしその面影はなく、
すっかり痩せ細り生気のない顔をしていました。

再会の挨拶もそこそこに、
A君はすぐに家に行こうと言うので、
3人でA君の家に向かいました。

A君の住んでいるアパートは
お世辞にも綺麗とは言えないようなアパートでした。

何となく嫌な感じのする建物でしたが、
A君の部屋に入るとその感じは更に増しました。

部屋の壁のあちこちに何やら難しい文字のお札や、
写経を写した紙が貼ってあり、
変な形の水晶や数珠、お香の道具のようなものが置いてあります。

一体何事かとA君に聞いても何も答えず、
取りあえずそこのテーブルの前に座ってくれと言われました。

テーブルの上には一枚の紙が置かれていました。

紙には文字や数字や鳥居の絵・・・

それは忘れもしない、
こっくりさんの紙でした。

そしてA君がこう言いました。
A君「これはあの時使った紙だ。
これからもう一度、こっくりさんをやるぞ。」

私達にはA君の意図がまったく理解できませんでした。

2人で理由を問い詰めると、
A君はやっと説明をしてくれました。

8年間彼を苦しめ続けている話を。

A君「小学校の頃、こっくりさんやったよな?
あの時、最後に俺、変な質問したろ?
最初に死ぬのは誰だ、って。

そうしたら、「は」って、
Bの名前の最初の文字指したろ。

あれな、本当は名前じゃないんだ。

俺が口で言った質問はフェイクみたいなもので、
心の中で違う質問をしてたんだ。

「こっくりさん、Bを呪い殺せますか?」って。
その返事だったんだよ。
あれは。“はい”っていう返事だったんだ。」

正式(?)なこっくりさんの紙には
「はい」/「いいえ」のような言葉も書いておくらしいですが、
私達のその紙には書いていませんでした。

それというのも、
A君が元からその質問をする予定だったので、
答えが「はい」/「いいえ」では誤魔化すことができないから、
書かないでおいたそうです。

昔、A君はリーダー的存在でしたが、
B君も負けず劣らず、頭も良く運動神経もよく、
何より格好もよかったのでクラスの人気者でした。

A君は子供ながらに彼を邪魔に思っており、
ある時A君が好きだったクラスの女の子が
B君を好きだということを知って、
B君を憎むようになり、

こっくりさんをやって脅かしてやろう、
と思ったそうです。

話をしているうちにA君は泣き始めました。

しかしB君が死んだのは事故です。

私はオカルト好きではあったものの、
人を殺せるような呪いなんてある訳がないと思っていました。

私「あれは偶然が重なった事故なんだよ。
Bが死んだのはAの責任じゃないって。」

C君「そうそう。
第一そんな呪いなんてあったら、
この世の中もっと大変なことになってるぜ?」

A君は首を強く振り、
泣きながら話を続けました。

A君「違う。あるんだ。呪いはあるんだよ。
霊も居るんだよ。実際にそこに居るんだよ。
ずっと居るんだよ。
何やっても離れていかないんだよ。」

そこ、と言っても部屋には私達3人しか居ません。

しかし話を聞いているうちに、
段々と部屋の空気が重くなり、
肌寒いような感じがしてきました。

A君「人を呪わば穴2つって言うだろ?
Bを呪い殺してしまった俺が死ぬまで、
こいつはずっと離れないんだ。
途中で止めたからだ。
あれは途中で止めちゃいけないんだ。
そんなこと知っていたはずなのに、
怖かったから・・・
ほんとに怖かったから止めてしまったんだよ。」

A君は叫ぶように言いました。

更にA君は続けます。

A君「何でもやったよ。
日本中回ってお払いしたり、
お札買ったりお経読んだり。
でもダメなんだ。当たり前だよな。
だってもうBを死なせてしまったから。
もう自分が死ぬまで終わらないんだ。」

そんなことない、ただの思い込みだ、
と励ましてももう聞く耳も持たないようでした。

そしてA君は何故今日、
私達を呼んだのかを話してくれました。

A君「今日呼んだのは、
さっき言った通りもう一度こっくりさんをやるためだ。
だって、あの時止めたままで終わってるからな。
ちゃんと帰さないと。」

事態が飲み込めました。





それなら、こっくりさんをちゃんと帰せば
A君は助かるのでは?と思い、
C君と私は再びこっくりさんに参加することにしました。

あの時の続き、ということで
「は」の位置に十円玉を置き、
指を置きます。

A君がまた呪文を唱えます。

そして言います。

A君「こっくりさん、
どうぞおかえりください。」

しかし十円玉は動きません。

もう一度言います。

A君「こっくりさん、どうぞおかえりください。」

動きません。

私達も声を揃えて言います。

私・C君「こっくりさん、お願いです。
どうぞおかえりください。」

A君「こっくりさん、ごめんなさい。
お願いです。どうぞおかえりください。」

すると、十円玉がゆっくりと動きだしました。

・・・鳥居ではなく、文字の方へ。

「お」

そのまま次の文字へ。

「い」

次の文字へ。

「で」

そして鳥居に戻りました。

A君「おいで・・・?」

意味がわかりませんでしたが、
C君が早く終わりにするように言いました。

A君「あぁ、ええと・・・
こっくりさん、ありがとうございました。」

これでこっくりさんは終了です。

C君「A、気分はどうだ?」

A君「うん・・・
なんか楽になった気がするかな・・・」

私「まだ、何か見えるか?まだ居るのか?」

A君「居ない・・・
さっきまで居たとこには居ない。
何も感じないし、もう平気なのかな。」

C君と私はホッとしました。

A君もやっとぎこちないですが
笑顔を見せてくれました。

その後、3人で外で食事をし、
また近いうちに会おう、
と言って解散しました。

しかしもう会うことはできませんでした。

その次の日のニュースで、
A君が飛び降り自殺をしたことを知りました。

前日にA君と会っていた、
ということで警察が私のところに来ました。

現場の状況と、
遺書らしきメモ書きから自殺と断定したそうですが、
その内容がどうも分からない、ということでした。

そこには一言だけ、こう書かれていました。

「Bが呼んでるから、いってくる」


私の話は以上です。

呪いというのは本当にあるのでしょうか。

私は霊を見ていませんし、
こっくりさんも、A君が自分自身も知らない潜在意識で
十円玉を動かしていただけかも知れません。

しかしその後にB君が事故で死に、
それによりA君が長い間苦しみ、
最後に死んでいった、というのも事実です。

これは呪いによるものです、
と言っても、私は否定できません。




2017年01月19日

あやこさんの木 【学校であった怖い話】




私が通っていた小学校に、あやこさんの木というのがあった。
なんという種類かはわからないが、幹が太く立派な木だ。

なぜあやこさんの木というのかはわからない。

みんなそう呼んでいたが由来はだれも知らない。
そんな名前の木だから、あやこさんの木にはいろいろな怪談があった。

あやこさんの木の下には、
あやこさんが埋められているとか、
あやこさんが首吊りをしたとか、
夜中にあやこさんが枝に座っていたとか。

そのあやこさんの木が切られることになった。

整地されたグランドには不釣合いな木だし、
100m走のスタート位置のすぐ後ろに立っていて、
体育の時間や運動会の時はかなり邪魔になっていた。

あやこさんの木が切られる日は、
危ないから休み時間に校庭で遊ぶのは禁止され、
体育も体育館で行われることになった。

授業中にチェンソーの音が聞こえ、
そのチェンソーの音が木を切っている音に変わった瞬間、

「ぎゃああああぁぁぁぁぁあああああああああぁぁぁぁ」

という凄まじい叫び声が聞こえた。

男なのか女なのかもわからないほど歪んだ声。
どこから聞こえてくるのかわからない。
教室から聞こえてくるようにも思えるし、遠くから聞こえてくるようにも思える。

先生はすぐに授業を中断し廊下に出て、他の先生と話し合いを始めた。
その間もずっと叫び声は続いている。
数分たって、校庭に避難することになった。
避難してる最中も叫び声は聞こえる。

叫び声は学校中に響いていて、やはりどこから聞こえてくるのかわからない。
校庭に避難してからも、学校の中から叫び声が聞こえる。

しばらくしてあやこさんの木が切り倒されると、叫び声は止んだ。

その日は何も持たずに、そのまま集団下校をすることになり、
夜になって保護者説明会があり、次の日は休校ということになった。
保護者には、誰かが放送室に侵入していたずらをしたと説明したらしい。

翌日に友達と学校へ行ってみたが、校門は閉じられていて中に入れない。
道路から校庭が見えるので、あやこさんの木を見てみると、
大人が何人かいて、切り株になったあやこさんの木の周りを
白い紐で囲っている。

どうもお祓いをやっているような感じだ。

その日の夜、スイミングスクールの帰りに、
自転車で学校の前を通り、何気なく校庭のあやこさんの木を見ると、
あやこさんの木の切り株に、女の子が座っているのが見えた。

うちの小学校は一箇所だけ夜間照明があり、
それがあやこさんの木のすぐそばにある。
だから遠いが結構はっきりと見える。

間違いなく女の子が切り株の上で体育座りしている。

夜の10時過ぎだ。

こんな時間に女の子が、あやこさんの木の切り株に座っている。
あやこさんだ。間違い無くあやこさんだ。
恐怖もあったが、明日はこの話題で持ちきりになるだろうという
嬉しさのほうが強かった。

早く家に帰ろう、そう思い自転車をこぎ出すと、市内放送が流れた。
こんな時間に市内放送が流れるなんてめったにない。
自転車を止めて聞いていると、どうやら小学生の女の子が
行方不明になっているらしい。

小学生の女の子?
さっきの切り株に座っていた女の子が頭をよぎった。
あの子かな?でも、なんであんなところに座っているんだろ?
正直かなり怖かったが、女の子を見つければヒーローになれる。
その誘惑に勝てず、一人で校庭に忍び込むことにした。

校門の前に自転車を止めて、校門をよじ登り飛び降りた。
その瞬間にゾクッという悪寒が走った。
ただでさえ夜の学校は怖いのに、その上、あやこさんの木の切り株の上に
女の子が座っている。

どうしようか迷った。
一度家に帰って親と一緒に来ようか?
でもやはり一人で見つけたかった。

校門からあやこさんの木まで、100メートルちょっとある。
ビクビクしながらあやこさんの木に近づいていった。
女の子は顔を伏せて、切り株の上で体育座りをしている。

異常な光景を目の当たりにして、声を掛けることができなかった。

ここまできて引き返そうかとも思った。
それほど目の前の女の子が怖かった。
でも足が動かない。

1分ほど黙って女の子の前に立っていたが、
意を決して「どうしたの?」と声をかけた。
女の子は顔を伏せたまま

「・・・・たの?」と言ったが、ボソボソと話して聞こえない。

「え?」と聞き返すと、「どうして切ったの?」と訊いてきた。

あやこさんの木のことかなと思ったが、
私にどうしてと言われてもわからない。

答えられずにいると、
女の子はゆっくりと顔を上げて私を見つめた。
普通の女の子だ。

だが、女の子の顔が怒りの表情に変わっていく。
立ち上がって切り株から降り、近づいてきた。
逃げ出したかったが、やはり恐怖で足が動かない。

女の子は私の目の前で止まり、
「どうしてだーーーーーーーー」と叫んだ。

その瞬間に

「あ゛あああああああぁぁぁぁぁあああぁぁぁぁ」

という、あの歪んだ声が学校から聞こえてきた。

学校の窓は全て閉めてあるが、声が漏れて聞こえてくる。
あまりのことに、私は女の子を突き飛ばし全速力で逃げた。
校門まで遠い。

振り返りたい衝動に駆られたが、絶対に振り返ってはいけない気がして、
とにかく全力で走った。

走ってる最中も、学校からはあの声が聞こえる。

校門の前にパトカーが止まっているのが見えた。
助かった。涙が出そうなほど嬉しかった。

「助けてーーーー」と夢中で叫んだ。

警官が「どうした?なにがあった?」と聞いてきても、泣いて答えられない。
何人かが校庭に入っていき、女の子を抱えて出てきた。
パトカーの中で落ち着かせてもらって、やっと話せるようになり、
ありのままを話した。

信じてくれたかどうかはわからないが、校庭に入った警官は、
学校から聞こえてきたあの声を聞いてるはずだ。

あの女の子はやはり行方不明になっていた女の子だったようで、
母親が泣きながら女の子を抱きしめている。

私は夜も遅かったので親に連絡をして呼んでもらい、一緒に帰った。

翌日は土曜日だったこともあり、学校を休むことにしたが、昼過ぎに、

「またお祓いをするから、一緒にやってもらったほうがいいんじゃないか」

と担任に言われ、
昼過ぎに学校へ行くことにした。
あの女の子も同じ小学校の下級生で、お祓いをしてもらうために
親と一緒に学校へ来ていた。

少し話をしたが、私のことを覚えていないどころか、
昨日の記憶がほとんど無いらしい。
校長も教頭も、小学校の先生がほぼ全員一緒にお祓いを受けた。

なんだか葉っぱのたくさんついた樹の枝みたいなので、
頭をバサバサやられたりしたのを覚えている。

お祓いが効いたのか、それからは何も起こらなくなった。
先生達にあやこさんの木について聞いてみたが、何も知らないという。
昔からある木だから、何かが宿っていたのかもしれない。

あの小学校の前を通る時は、今でもたまにゾクッとする。
見ないほうがいいと分かってはいるが、あの切り株を見てしまう。
もう何の変哲もない、ただの切り株になっていることを願う。
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