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posted by fanblog

2020年06月15日

田舎の廃校

俺の田舎にある廃校にはその昔、 小さな男の子がかくれんぼの最中に、隠れるところが悪かったのか知らんが、 窒息死して短い生涯を絶ったという噂が、相当昔から流れていた。 そんな噂は遠の昔に忘れており、俺が大人になって久々に田舎に帰って、田舎友達とワイワイした帰りに、 興味本位で例の廃校にを探索することになった。 廃校は今でも普通に誰でも入れる。 俺と友人合わせて4人で廃校に入った。 廃校の廊下にはサッカーのゴールまでとは言わないが、物凄く横に長いでかい鏡がある。 そこで俺らは立ち止まり、4人並んで鏡をみた。 そしたら友人の一人が、「いま5人いたよな・・・」と言い出した。 そいつは当時から嘘が大好きなやつで、冗談かと思ってた。 そしてもう一人の奴が、 「ここってそういえば、昔かくれんぼの最中に○○君って亡くなった子がいる廃校だよな・・・」 と言い出し、全く忘れていた記憶が蘇り、みんな怖くなりはじめた。 とりあえず横の教室に入り、4人は座りながら一服してたら、 ボロボロの掃除用具入れのロッカーからドン!!っと言う音が聞こえた。 「今の何だ・・・?猫か・・・?」と俺は言った。 すると友人の一人が、 「も〜良いかい?」と、かくれんぼでは定番の呼び声を面白半分で喋りはじめた。 するとその直後、さきほどのロッカーから、 「も〜良いよ・・・」と、とても悲しそうな幼い男の子の声が聞こえて、俺らは一目散に逃げ出した。 翌日、おもちゃ屋で子供が好きそうなおもちゃを買い、4人でその教室にお供えをし、線香を焚いて帰ろうとした。 そしたら、廊下の遥遠くの方に人影を感じた。それは男の子だった。 その男の子は「またいつでも来てね」と笑顔で言いながら、俺たちに手を振りながら消えていった。 今でも田舎に帰る度にそこの廃校に寄り、おもちゃをお供えして、 俺らはその男の子の名前を呼び、「みーつけた」と言ってあげている。 <感想> ここまで優しく接してもらえたら嬉しいだろうな。
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